鈴鹿サーキットから生中継!
前代未聞の珍事
スピードウェルのレーシングPAO『MA11SW』が遂にSUZUKAデビューする。
今回のミッションは1100㏄エンジンの高回転域に対するブローバイガスのガス圧を
調整するという事である。
1100㏄エンジンは現在8000rpmがレッドゾーン域であるが、パオ用(MA10S型)エンジン
の設計は6500rpmであるため、より高回転域まで回転を高めると、その分
ピストンとシリンダーから圧縮が漏れたブローバイガスの量も増える。
このガス圧をしっかり逃がしてあげないと、クランク室内部の圧力が高まり
クランクシャフトのオイルシールや、オイルパンなどからエンジンオイルが
漏れるという不具合が発生する。
さらには、より高回転域までのレスポンスを上げるために
クランク室内のガス圧を下げる必要があるということで、
今回は、専用のブローバイガス排気装置を製作した。
加工前のブローバイ排気装置
より高回転域ではブローバイガスも増えるため、今回はその高回転化に伴い
変更することになった。
オイルキャッチタンク
ブローバイガスにはクランク室で霧状になったオイルなども混入するため、
一度オイルキャッチタンクで減圧され大気にオイルが放出されるのを防ぐ。
キャッチタンクまでのパイプ径も今回は変更されている。
わたし的には、このオイルキャッチなタンクの蓋が茶色だとか、
形状にこだわりを持っている。
今もなほ進化し続けるレーシングカー。
常に極限でのテストを繰り返し、技術を市販車にフィードバックする。
当日は、ユーストリームで午前11時半、2時、4時と3回に渡って生放送されるから
是非とも楽しみにして頂きたい。