岐阜県関市のM様 PAOトラディショナル納車おめでとうございます

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うだつとルーフレール

岐阜県美濃市の国道156号線を北上中、うだつの上がる街並みという看板に

出くわした。何やらその看板自体が古めかしくというか古風な感じで、

以前徳島のうだつの町並みという地域を散策したことがあったから

これは古い町並みが存在するに違いない、とピントきたわたしは少しルートを代えて

うだつの上がる矢印方向へと向かったが、そこには今まで見たことの無い

うだつの上がった旧家がそびえたっていたのである。

そして見所である今井家(現在は資料館)の前でPAOを停めて記念撮影させて頂いた。

「うだつ」とは、屋根の両端を一段高くして火災の類焼を防ぐために造られた

防火壁のことであり、この地域には江戸の大火以降、となり近所に火が移らないように

うだつを上げた構造の家屋で造りなおされたのが今でも残っている。

面白いのがうだつで検索してみると、だいたいが一階屋根から二階に

かけて造られた衝立のような物を卯建(うだつ)と呼んでいることである。

これは、後世にどうやら商人が富の象徴で本来のうだつの目的とは別に

家屋の装飾としてうだつを模して作ったものであるということだ。

ことが発端で、うだつが上がらない(裕福にならない)という言葉も出来ている。

こうしてみると、家の両脇にうだつが上がっているのだから、

PAOと並べてみると、そのルーフレールがそれにあたるのだなと

またわたしの勝手ないつものお話が始まる訳だが、

PAOもその構造とは別に、ルーフレールはデザイン的なものであり装飾である。

もちろんオプションパーツでルーフラックやらスキーキャリアなども販売はされていた

のであるから、実用も兼ねていたとは推測できる。

しかしほとんどそれらを取り付けられていなかった訳であるから、

現在はルーフレールがあるだけでそれで十分、というデザイン性能であるとわたしは思う。

※チーフデザイナー古場田良郎氏より、ルーフレールの本来の成り立ちがコメントからご覧頂けます。

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PAO トラディショナル 左舷前方姿見

この度は岐阜県関市にお住いのM様の元へお届けに上がられた

PAOトラディショナルをご覧頂く事に致そう。

今回のPAOはMオーナーが相当のこだわりを現実なものとする為

各箇所にいろんなアレンジを加えて製作させて頂いた。

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PAO フロントフェース部

フロントバンパーは(グロス)でグリルは純正カラーのセミグロス(半艶)で

新しい塗装が施されている。

しかし、それ以外はMオーナーのオリジナル色であるから。

それではでは、始まり始まり。

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ホイールのラッカーフィニッシュ

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テールランプブリリアントフィニッシュ

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スターターボタンとスイッチの移動

一番右からスターターボタン、幌の開閉ボタン、中央左へリヤガラスの熱線、

一番左にハザードスイッチのボタンに移動が行われた。

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謹製ウェル帆布 シフト&ブレーキレバー レザー巻キット

シフトレバーとサイドブレーキのレザー巻きは、単純に

鳩目のホックで装着出来るものを製作。

今後、各色販売の予定在り。

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謹製ウェル帆布 ドアポケットのレザー張り

ドアポケットのレザー張りは、上面のエッジにダブルステッチを

装飾することで単純な仕上げではないように見せている。

また、ここでもMオーナーのこだわりにより、ビスの目隠しを

アイボリー色にペイントを施した。

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謹製ウェル帆布 トランク トノカバーレザー張り

トノカバーとはトランクの上部の物隠しの事である。

純正はシルバーのアルミフレームに純正シート背面に使用されている

すこしごつごつしたオリーブグレイ色の生地で張られているが、

今回は、フレームを茶色に生地をグリーンに変更が行われている。

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謹製ウェル帆布 60デラックスレザーシートの張替え

とてもカラフルな印象の内装ではあるが、アイボリーと緑と茶という

3色がMオーナーのお気に入りのようである。

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PAOはどこへ行っても人気者である

若い男性2人もこのクルマはどこのクルマなのかと、

興味深々でPAOを見つめながら、サクラの下でお弁当を食べ始めた。

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美濃駅までお送り頂いた時にMオーナー様を撮影

Mオーナーのご厚意により駅までドライブして頂き、

そこでPAOの撮影会を行った様子である。

写真を撮って楽しめるクルマはそうそう無い。

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PAOちゃんとM様をガシャ!!

この度はM様、PAOトラディショナル納車誠におめでとうございました。

また駅までお送り頂いたりお土産をたくさん頂いたりと恐悦至極に存じます。

楽しいPAOといろんな所にお出かけして思い出をお作りいただければ幸いです。

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日本平成村のお土産

岐阜県には日本昭和村があれば、ここ平成村が存在する。

こちらは、へいせいと読まずへなりとそう読む訳であるが、

お土産袋には白地に中央赤丸という日本の国旗に平成と云う文字が

大胆にデザインされているのだから、だれもへなりと読める人はいない訳だ。

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PAOはモニュメントとしても美しい。

今日はコレマデ。

本日の名言

人間の価値というのは「人と違うこと」だと思う。

好きなことさせてやりゃいいんですよ。

by石原慎太郎

そうですわなぁ。人生一度きりですから。

岐阜県関市のM様 PAOトラディショナル納車おめでとうございます” への2件のコメント

  1. このパーツは「ファッションレール」という、あまり有り難くない正式呼称を持っています。

    PAOはRVやSUVや
    ノスタルジックな欧州小型ラリーカーではないので、
    (勘違いしないでくださいね・・)
    プロトタイプにはレールがついていませんでした。

    商品化にあたってはBe-1の反省がいかされました。
    Be-1もルーフに荷物を載せるなどというコンセプトのクルマではありませんでした。
    しかし人というのは無いものねだりをするのが常で、
    つるんとした凹凸の少ない車体のためスキーキャリアがつかない、
    などという意見が寄せられたため、
    部品事業部が美しくないルーフキャリアを設定してしまいました。
    リアサイドガラスの上の隙間にごついブラケットをかませ、
    しかもキャンバストップの開閉をクリアするため脚の長い構造・・。

    そこでPAOでは、そのような醜い状態を防ぐために、
    最初からスキーキャリアの固定場所を設けることにしました。
    ずいぶんとコストのかかった固定(するかもしれない)金具です。

    積載目的のルーフキャリアと勘違いする方もいらっしゃるので、
    「ファッションレール」というダサい名前をつけられてしまいましたが、
    ちゃんと目的のあるパーツなのです。

  2. kobatadsさま
    いつも大変お世話になります。
    ご説明誠に感謝いたします。
    ファッションモールと云ふネーミングはとても驚きです。
    プロトタイプにはルーフレールが装着されていなかったと云ふことで、
    本来は無くてよかった、といふお話は一大スクープです。
    しかし、折角ルーフレールを装着したのにスキーキャリアを装着される方が少ないのは
    パオの美しさが失われると皆様が気付いているような気がいたします。

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