長野県塩尻市のK様 ラシーントラベラー納車おめでとうございます

20120629a

投影

長野県国道19号線を北走り、そっと左にはいると村井宿という

慶長年間、北國脇住還に開かれた宿場町がある。

その宿場町は当時の面影を映し出す威風堂々とした街並みは残るが

明治20年、27年と2度の大火により多くの建造物は消失しており

景観を保護する活動として一部が今もその当時の姿を留めている。

その当時とはいえどお江戸から明治期にかけての木造建築のデザインは

あたしから見れば日本の原風景、そして普遍的であると言いたいところだが、

それらは現代人にとって見ていて和むとか、落ち着くとか心の投影であり

自動車に杢目を張り合わせるというその行為自体は、自動車の成り立ち(馬車から始まる)

から想像すると馬車のマテリアル(杢)にたいしての趣きを抱いたある種

クラシシズムの物質的、そして心理的な投影であるように思える。

20120629b

ラシーントラベラー 斜め前方姿見

長野県塩尻市にお住いのK様の元へお届けにあがられたラシーントラベラー。

トラベラーという名が非常に似合うその馬車で旅行するというようなイメージが

今回のクルマの特徴と魅力である。

ホイールキャップ中央部は焦茶色でラッカーフィニッシュを施し、まるで原初の芯棒

(昔は独楽の芯棒はケヤキなど硬い木で製作されていた)を彷彿とするカラーだ。

20120629c

バンパー同色のファサード

ラシーンの純正バンパーのカラーはガンメタリック調が純正であるのには意味がある。

それは、機能部品を解りやすく示しているということだ。

しかし今回はその外装のウッドデカールの物々しさを強調出来るよう

バンパーが同色で仕上げられており、オーナーの個性と趣味性が伺える。

20120629d

ステーのラッカーとタイヤカバー

フロント、リヤ共にバンパーはボディーと同色化が図られたわけだが、

ステーも同時にホワイト化。ボディーのウッドデカールを強調するには

これが得策であるとあたしは思う。

そして、タイヤカバーは内装のレザーシートと同色となる訳で

内外装にそれぞれ基調となる色ものを据えた感覚がとてもオサレ(お洒落)。

201120629e

謹製ウェル帆布 50スタンダードレザー

そして、ダッシュマットやウッドパネルなどを持ち込み雰囲気を統一。

色々と装飾を増やすと、どんどん難しく見えてくるわけだが

こうしてバランスをとったモディファイには非常に好感が持てる。

ウッドパネルに関しては、特にレザーシートの赤味のある色味と調整を行った。

スピードウェルではオーナーのご要望に加えカラーリングなどは独自で選定しており、

それがオーナーの意見とスピードウェルのこだわりがシンクロした仕上げであると言える。

20120629f

ウッドデカール図絵

純正でもそのウッドデカールはオプションパーツとして販売されていたが

それは非常に効果なもので、なかなか手は出しにくかった。

特にサーファー系の方がこういうウッド調を好むのには、

カリフォルニアンルック(西海岸)をイメージしての事だろう。

しかし、今回のその仕上げにはカリフォルニアンルックという

若者のイメージされるものは想定しておらず、

あくまでも馬車、もしくは恐れ多いが御所車なのだ。

20120629g

K様ご家族とラシーントラベラーをガシャ!!

この度はK様、ラシーントラベラー納車誠におめでとうございます。

お子様ももうすぐお生まれということで、トラベラーと共に

たくさん思い出を作って頂ければ幸いです。

今日はコレまで。

本日の名言

成功に近道がるならば 

早くスタートすることだ。

そうですわなぁ。何事も思いたったが吉日。

しかし、安易な気持ちでは駄目でしょう。

そこに武士道であれば切腹できる覚悟がないといけません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です