Post date / 2024年10月23日

福井県福井市のY様 PAOトラディショナルレストア納車おめでとうございます

北ノ庄城
北ノ庄城

信長亡き後、だれが主権を握るのか、真っ先に動いたのは羽柴秀吉であった。秀吉は備中高松城を水攻めしている最中に明智光秀の謀反により信長が討たれた事を知ったのである。そして、5日というとてつもない速さで大阪と京都の境、俗に言われる天下分け目の天王山まで戻り、明智光秀を討ち取ると、さらには、柴田勝家まで討ち取る訳である。最後は勝家に嫁いだお市(信長の妹)も勝家と果てた、というのは史実である。この泰平の世には考えられない物語が日本には山ほど存在する。現在を横軸に見ると、歴史は縦軸であり、その縦軸をパオに乗って旅をするのも浪漫である。

福井県にお届け致しました日産パオ
パオトラディショナル 右舷前方姿見

この度は福井県福井市にお住いのY様の元へお届けにあがりましたPAOトラディショナル、レストア車をご覧頂きたいと思います。ボディーはオリーブグレイに内外塗装を行い、下回りは錆止め塗装の仕上げ。ミッション車両という事で、良く使用する3、4rdのハブギヤもSW謹製へと交換が行われ、すこぶる快調に。ギヤの製作に多大なお時間を頂きありがとうございました。

レイヨットフォグランプ
レイヨットフォグランプを装填

フロントフェースには純正仕様のシビエやボッシュではなく、エゲレスの片田舎の納屋より出土したデッドストックのレイヨットDL91を装填。

フォグランプをつけたパオ
DL71フォグランプ

フォグレンズはもちろんグラス製。手術室のライトのような縦スリットが超COOL。中央部は傘が着いていて光らない形。霧が出なくても、着けたくなる。

パオの内装
マグノリアクロックを装填

昭和のクルマにはオーディオではなく、クルマ自体に時計が埋め込まれていたものである。それも、時計だけが埋め込まれ、高級車などはそれらしい佇まいであった。しかしパオには時間を忘れて欲しいというデザイナーの意図により時計無というデザインであった。にもかかわらず時計をつけるには、まさしく純正であるような雰囲気でないと成立たない。ということでエゲレス製のマグノリアクロックの文字盤をリダンを行い、メーターの左側に埋め込む。

パオの内装張替え
パオの内装張替え

レザーとファブリックのハイブリッドで製作された純正デザインシート。ドンゴロスのようなざっくりした生地風にツイードを使用している。運転席の座面は純正より少し硬くすることにより長時間の運転も疲れにくし。SWではその見えないところの配慮を大切にしている。

パオを福井県福井市のお客様に納車
パオと記念撮影

この度はY様、PAOトラディショナルレストア、納車おめでとうございます。ミッション車両という事で、すこぶるメンテナンスを行いましたので、長くの使用に耐えると思います。末永くパオちゃんを愛して頂ければ幸いです。また、お土産まで頂きこの場をお借り致しまして御礼申し上げます。

という事で、Y様のお父様はなんと福井一のテニスラケットのガット張りの名手ということで、
お店にお邪魔しました。

テニスラケットのガットを張る最新鋭の機械。機械自体はガットを張るわけであるが、そのラケットのたわみを見据えて丁度良いところで張らないと、均一にはならず、まさに職人の業であります。

grancha

水曜日は定休日となります。

テニスを愛する方には是非ともgranchaにご来店くださいませ。

今日はコレマデ

本日の名言

夏の夜の 夢路はかなき あとの名を 雲井にあげよ 山ほととぎす

by柴田勝家

Post date / 2024年10月10日

和歌山県西牟婁郡のI様 PAOトラディショナルレストア納車おめでとうございます

和歌山のPAOの前でパオの撮影
白浜のパオの前のパオ

モンゴルの草原にたたずむパオ、と言えばこのような風景であろうか。という事で、白浜あたりのとれとれ市場近くにあるパオ群の前で本日は撮影であるが、日産パオにまつわる、遊牧民族が寝泊まりする移動式住居パオ(ゲル)が名の由来である。いつもSWにご来店になられるお客様に日産パオのグリルに装着されたエンブレムの左右の形状についてクイズを出すわけであるが、羽?が一番多い答えである。二番目に貝殻。これは実に遊牧民の移動式住居をデザインしている訳であって、またフロントグリルは網焼きグリルであり、ヘッドライトはお皿(ボウル)になり野営が出来る。馬に乗って風を感じるがごとく、三角マドにて風を感じ、室内はパオの絨毯や敷物にあるドンゴロス調の内装と、冒険というテーマに則しながら素晴らしいデザインが施されている訳である。日産パオ、知れば知るほど所有欲が湧く事であろう。

和歌山県西牟婁郡にお住いのお客様に納車したパオ
日産パオの風景

この度は、和歌山県西牟婁郡にお住いのI様の元へお届けにあがりました、PAOトラディショナルレストア納車おめでとうございます。今回もボデーはレストアが行われ、マニュアルミッションはスピードウェルで開発が行われたギヤを組み込んでオーバーホールも行い、バランスよく仕立てて製作がおこなわれた。

パオの内装
パオにフィガロのステアリングを装填

良イタイミングデ エメラルドノ フィガロステアリング ヲ調達シ候。オリーブグレイ ノ パオ ニ装填ス。
純正ステアリングも素晴らしいデザインであるが、一癖あるフィガロのステアリングもホーンボタンとボディーカラーを合わせればよく似合う。

パオの内装
パオの内装張替え

SWでは、販売車両のすべてにシートの張替えが着いてくる。レザー生地がスタンダードであるが、別途モケットやファブリック生地に変更も可能である。また、ファブリックプラスレザー等、ハイブリッドでの製作も可能であり、カラーも日本一の量で行っている。

パオ MT仕様
パオMT仕様

ナビゲーションを装着するに当たり、純正オプションであるオーディオラックにて装填。パイプに側面がパンチングというのが何ともナウい。

パオ用ステンレスマフラーを装着
ウェルリプレイスメントマフラー

5ZIGENと共同開発、名機ウェルリプレイスメントマフラーである。純正品よりも上質は素材をふんだんに使用し、排気効率と音色を追求したGEN5。このマフラーは不偏的である。ご注文はマフラーページへ。

パオ 塗装
パオのフロントフェース
パオのテールエンド
パオのテールエンド

フロントフェースとテールエンドである。今回は、バンパーをアイボリーに塗装を行い製作。パオの雰囲気を損なわず、色味を調整する事に尽くした。

パオと記念撮影
パオと記念撮影

この度はI様、PAOトラディショナルレストア納車誠におめでとうございました。長らくお待たせ致しましたが、お喜び頂け嬉しく思います。マニュアルの操作に少しずつ慣れて頂き、是非とも素晴らしい相棒に。

今日はコレマデ~

本日の名言

われ14歳のことがまたあるか。

by徳川頼宜

14歳の時に紀州初代藩主頼宜公が発した言葉である。

今は今しかない。わたし達も今を大切にしないといけませんなぁ。

Post date / 2024年10月3日

広島県広島市のS様 ラシーントラベラーレストア納車おめでとうございます

広電
伝説の762
広電762
伝説の762

広島は日本でも有数の路面電車国である。わたしは、日本中に納車の際に、路面電車が在るところは必ず乗る訳であるが、旧い物から新しい物まで、デザインも多種多様である。函館市電や富山地電、アメリカはサンフランシスコの坂道用の路面電車も好きであるが、とりわけ広島電鉄は動く電車博物館と云われており、人気を博している。今回の納車旅では横川駅で旧1651形、広電762に偶然遭遇した。これは大阪交通局が1940年に製造、4両が広電に売却された車両である。現在はこの762のみ現役でそれ以外は退役。製造から84年という歳月が流れ、大阪から広島に移り現在でも毎日使用されているというこの事実に驚愕である。自動車も、もっと大切にしないといけないとおもうわたしは果たして変態であろうか。同じ工業製品であるからには、オーバーホールを続けながら、アップデートを行い、長く使用する事は可能なはずである。残念ながら地球温暖化の影響も色濃くなった昨今。まずは、新車から13年経過した車に自動車税を15%増税する事からなくそうではないか。こんなゴミのような政策は一体だれが考えたのであろうか。一流国のドイツでは、30年大切にすれば、減税である。わたしたちは、もっと長く使用出来るような仕組みを整える事が責務であり、本当の意味でのSDGsになると、わたしは思う。造る責任、使う責任。パイクカーやラシーンに乗って未来に向けて長く大切にすることをハッシンしようではないか。

広島市に販売、納車致しましたラシーン
ラシーントラベラーレストア

ボディーはレストアが施され、純正シダーグリーンカラーにカラーチェンジ。外装は完全に分解を行い塗装を行う事で、以前のカラーが何色だったのか、全く分からない。もちろんドアの内張りを外しても、塗り込んでおり、塗装に拘りのある方にも満足が行く仕上がりである。

ラシーンのフロントグリル
ラシーンフロントフェース

その見えているところは全て塗装が施されている訳であるが、実にコアサポート言わるるグリルのさらに内側にまでこだわりを持って塗装を行い製作している。この内側は特に錆びもやすく、バンパーを支えているところなどは防錆対策を行い、それぞれのボルトは新調。美しい物は見えないところから匂い立つものである。

ラシーンの内装張替え
ウェル50デザイン ラシーンシート張替え

特別な生地で張替えが行われた、ウェル50デザインラシーンシートの張替え。一般的な安価なPVCは使用せず、長期にわたり気持ちよく使用が可能である。今回は、純正のトーンに控えたカラーリングでの張替えである。SWでお買い上げの方には必ずサービスで着いてくるこの至極のシート張替え。カラーは座面、側面、パイピング、ステッチのカラーや太さなども選択が可能である。

ラシーンを広島県広島市に納車
ラシーンと記念撮影

この度はS様、ラシーントラベラーレストア納車誠におめでとうございました。想像を超えてお喜び頂きまして感謝申し上げます。これからは、相棒として大切にお乗りくださいませ。

今日はコレマデ~

本日の名言

熱い心と、冷たい心を持て。

by緒方貞子

Post date / 2024年9月24日

群馬県太田市のK様 PAOトラディショナルレストア納車おめでとうございます

パオを群馬県大田市に納車
世良田の東照宮

群馬県の太田市に世良田の東照宮が在る。徳川家光公が日光の東照宮を現在の姿に大改築の折、元のお社と、門を世良田の地に移築したのがそれである。徳川幕府が大政奉還を行い、明治新政府に代わって150年あまり経つ訳であるが、徳川家が作った泰平の世は260年と戦争が無かったわけであって、世界的に見て、とても稀有な事である。現在の日本は、ウクライナへ財政的に一兆七千億円ほど支援しており、実にわれわれも遠巻きに戦争へ片足を突っ込んでいる言え、鋭く言えば加担しているという事実を自覚しなければならない。そこでわたしは徳川家の泰平260年を偲び、世良田の東照宮で平和を祈願したのである。

世良田のパオ
パオトラディショナル

この度は、群馬県太田市にお住いのK様の元へお届けに上がりました、PAOトラディショナルレストアをご覧頂きます。オリーブグレイの車体はレストアが施され、各部をリペアパーツに交換、マニュアルミッション、エンジンもオーバーホールが施され、すこぶる美しいパオが完成。

パオのフロントグリル
パオのフロントグリル廻り

フロントフェースは純正仕立て、後でご覧頂く訳であるが、内装の色味もシートデザインこそSW仕様であるが、純正を彷彿とするカラーリングで製作が進められている。

パオのハンドル
パオのダッシュ廻り

ダッシュ上下の張替えも行われ、ハンドルコラム廻りの樹脂も加工が施され、新車の頃の輝きを取り戻している。ダッシュパネル自体もペイント、磨きがおこなわれて、ピカピカである。

パオのリペアパーツ
パオのリペアパーツ

ダッシュ廻りで時に気になるのが、デフロスタグリルと云われる、空調の吹き出し口。熱による変形が多く、見栄えがし難い。このすべての吹き出し口はSWが製作するリペアパーツにより本来の形へと戻す事が可能だ。

群馬県太田市にパオを納車
パオと記念撮影

この度はK様、PAOトラディショナルレストア納車おめでとうございました。長らくお時間を頂きましたが、エンジンもオーバーホールしてすこぶる快調であり、末永くお乗り頂ければ幸いです。また、お土産も頂き、さらに駅までお送り頂き、重ねて御礼申し上げます。

今日はコレマデ~

本日の名言
人の一生は重荷を負ひて遠き道をゆくが如し いそぐべからず
不自由を常とおもへば不足なし
こころに望みおこらば困窮したる時を思ひ出すべし
堪忍は無事長久の基 いかりは敵とおもへ
勝事ばかり知りてまくる事をしらざれば害其の身にいたる 
おのれを責めて人をせむるな 
及ばざるは過ぎたるよりまされり
by東照公御遺訓

Post date / 2024年9月6日

日産Be-1専用 ウェル 『リプレイスメント』マフラー 

パオとBe-1のマフラー
Be-1とPAOのマフラー

奥がBe-1の純正代替マフラーである。そして手前はPAOの純正代替マフラーである。この両者の決定的な違いはテールパイプの長さであって、Be-1のはPAOより少し短い。もちろん、純正代替品(リプレイスメント)と言う言葉通り、取り回しなどは純正同等であり、ボルトオンで装着は可能である。しかしながら、Be-1の七不思議の一つ、1万台限定にもかかわらず、フロントマフラーが2種類存在しており、初期型は前後マフラーは差し込み式のU字クランプで装着、後期型は前後はフランジによりボルトナットで装着となる。スピードウェルでは、この後期型を準備しており、誠に残念であるが、初期型のフロント差し込み式タイプは、前後での交換という対応となる。

価格はフロント39800円+税 リヤは59600円+税

5ZIGENと共同開発
5ZIGENと共同開発

美しい溶接は5ZIGENの技術の賜物。SUS304という美しいステンレス素材をテールパイプと消音器に使用し、前方へ延びるパイプは耐熱性の高いSUS436を使用するというハイブリッド設計。適材適所で製作されたリプレイスメントマフラーはパイクカーデザイナー古場田良郎氏の愛車にも装着されている。

Be-1のマフラー
Be-1のマフラー 右舷より望む
Be-1のマフラー
Be-1のマフラー 左舷より望む
Be-1のマフラー
Be-1のマフラー交換の図

消音器をステンレスのバンドで吊り下げるという、純正を彷彿とさせる造り込みにより高耐久を実現。特にエンジンマウントが経立ったクルマが多く、エンジンが揺れるとマフラーはもっと揺れる。その揺れはマフラーの取付部に力をかける事となり、最初期のテストでは吊り金具が折れるという不具合があり、改善に改善を重ねて現在はGEN5まで進化。素材(耐久性)良し、美しさ良し、価格良しの三方良し。
という事で、音質に関しましてはスピードウェルの公式インスタグラムでアップ致しておりますので、そちらでご覧頂ければ幸いです。またフォローも宜しくお願い申し上げます!

今日はコレマデ~

本日の名言
平常心をもって一切のことをなす人、これを名人というなり。
by柳生宗矩