Post date / 2025年6月20日

広島県尾道市のF様 ラシーントラベラー納車おめでとうございます

イギリス積み
尾道の不思議なエゲレス積
ラシーンを尾道に納車
尾道にラシーン

レンガにはいろいろな積み方があり、それぞれに雰囲気がある。エゲレス積は一段ずつ小口と長手をサンドイッチして積上げて行く手法であり、たとえば小口と長手を横に交互に並べて積上げていくものはフランドル積となる。少し勉強すると、日本の明治期に建てられた建築物でレンガを見れば、このエゲレスなのかフランドルなのか、はたまた小口ばかり使うドイツ積、またエゲレス積の角の処理の違うオランダ積なのか、その積み方だけで町並みさえも楽しめるようになる。またそうなってくると、日本のフェイクなレンガ風スタイルの建築がとても表面的に見えてしまい、長手だけを積み上げたデザインのものがほとんどであると気付き、その独特なレンガの持つ良い雰囲気が心に漂っては来ない。たとえタイル張りであっても、少しだけの拘りがあれば、施主の気分と少しの遊び心が伺える訳である。現代の日本の建築は耐震基準こそ素晴らしいが、これほどと云わんばかりに合理的過ぎて、全く面白くはない。これからの時代、そのフェイクから一つ抜け出して、本質的な価値を探求してみては如何であろうか。

尾道にラシーンが走る
尾道にラシーン

この度は、尾道市にお住いのF様の元へお届けにあがりました、ラシーントラベラーをご覧頂きたいと思います。今回のラシーンはボディーは日産パオにあるオリーブグレイというカラーが少しやれた風合いに合わせて塗装。バンパーやグリル中央、ルーフレールやドアのハンドル等、飛び出しているパーツはブラックペイントで統一。オーナーの拘りをふんだんに。

ラシーンのフロントグリル
ラシーンのフロントフェース

バンパーやグリルには新しいボルト等で組み上げており、さらにグリル内のコアサポートパネルまでブラック塗装。美しさはそのような見えないところから溢れ出る訳である。

ウッドハンドルをラシーンに取付
ナルジウッドハンドル

ジュピターウッドハンドルは本家ナルディではない。昨今はこのナルジウッドハンドルがリーズナブルで人気である。

ウッドパネル
ラシーンのウッドパネル

インストルメントパネルの風景。

ラシーンの内装張替え
ウェル50デザインレザーシートの張替え

ウェル50デザインレザーシートは本革よりレザーと謳われる最高級な生地を採用。安価なPVC製では到底表現できることのないシボリ(質感)や経年の風合いが楽しめる。そして長持ちがするから安心である。

尾道にラシーン
千光寺を望むラシーン

タイヤカバーはブラックのすこしのゴツゴツした風合いのものをチョイスして、4WDの雰囲気を増す。これがマットな物であったり、つるりとしてもわたしはピンとこないのである。そんなこだわりがSWである。

ラシーンデカール
復刻ラシーンデカール

スピードウェルが復元したトランクの謹製デカールは白いご飯にのせる梅干しの様な物。なぜ最近まで復元しなかったのか解らないくらい、この位置にRASHEENのヘアラインシルバーのデカールがカッコよい。これからは、塗装をやり直しても、全塗装をしても、デカールを貼って製作する事が可能である。

ラシーンと記念撮影
ラシーンと記念撮影

この度はF様、ラシーントラベラー納車誠におめでとうございます。長らく製作にお時間を頂き感謝申し上げます。クールな一台に仕上げさせて頂き重ねて御礼申し上げます。それでは、尾道で元気にお走りください。

という事で、この度は尾道にお住いのF様の納車をお届け致しました。また、尾道はとても風情のある街並みでココからは尾道散歩をご覧頂きます。

ラシーンと尾道

ラシーンと尾道

ラシーンと尾道

尾道

尾道

休日に、パオやラシーンに乗って、お気に入りのカメラ片手に映画の街、尾道を散歩してみては如何でしょうか。

今日はコレマデ。

本日の名言

夢見る事を止めた時、その人の青春は終わる。

by倉田百三

Post date / 2025年6月6日

神奈川県大和市のT様 PAOトラディショナル納車おめでとうございます

パオを神奈川県大和市に納車
パラレルワールド

昨今の自動車にはない、見返るという行為。それほど気になるのはパオのデザインに対しての性能の良さである。けっして現代の車から見つめれば利便性は良くは無い。しかし、それ以上に現代にクルマには無い、胸が躍るような、ワクワクするような、非日常性がパオにはある訳である。人間は二つに分けるとするならば、便利を追求する人と、感性を追求する人、であると思う。前者は日常であって、後者は非日常の世界を生きており、これは並行して別の世界に生きている、いわゆるパラレルワールドである。そのパラレルワールドの入り口がパオ、というクルマの可能性も出てきている。

神奈川県にパオを納車
PAOトラディショナル妻姿見

この度は、神奈川県大和市にお住いのT様の元へお届けにあがりました、PAOトラディショナルMTをご覧頂きたいと思います。アクアグレイのボディーのMT仕様と、昨今MTのPAOが石油より先に枯渇しそうである。

日産パオ
PAOトラディショナル 右舷前方姿見

今回はオーナー様によりワタナベホイールをお持込頂き取付。バンパーやグリル、ワイパーなど純正仕立てにより塗装を行い製作。もちろんボディーも塗装を行っている。

パオの内装
アンダートレイをファブリックで張替え

アンダートレイは純正ではグレイ色のビニールであるが、今回はファブリック生地により張替えを行っている。インパネのエアコンルーバーはそれぞれにリペア、交換を行いすっきりした様子。

パオのシート張替え
純正風シート張替え

ファブリック生地を使用して張替えが行われたシート。内部のアンコを補強して、乗り心地も改善をおこなう。
パオオーナーならきっと解るであろう、お尻の部分がずぼっと入った感覚。その気持ち悪さは皆無である。

パオの写真
ヨコハマのクラシックスポーツタイヤを装填

14インチのA539というクラシックスポーツタイヤは、その感性をくすぐるトレッドパターンが印象的である。また、13インチであればG.T.SPECIAL CLASSIC Y350の145/80R13という選択肢も存在する。タイヤのトレッドパターンにこだわっている人はなかなかおられないが、とてもカッコよくしてくれる、いわゆる名脇役的な存在である。

パオを神奈川県大和市のお客様に納車
パオと記念撮影

神奈川県大和市のT様、この度はPAOトラディショナルMT納車誠におめでとうございます。長らく製作にお時間を頂き有難うございました。また、お土産まで頂き、感謝申し上げます。

今日はコレマデ。

本日の名言

なぜ人は、人に向けた音楽だけを作るのでしょう

by雅楽

Post date / 2025年5月30日

徳島県板野郡のI様 PAO『SW-LTD』納車おめでとうございます

霊山寺にパオ
お遍路パオ

四国は八十八か所巡礼の1番霊場は徳島県の板野郡にある霊山寺である。今日も、今からお遍路を始める市井の人が首には輪袈裟を、頭には菅笠をかぶり、片手に金剛杖を持って出発するのである。霊山寺の本堂では沢山の灯籠がお出迎えしてくれる訳であるが、これより煩悩を払う旅のはじまりに相応しいおごそかさである。わたしも、本堂でお参りをさせて頂いた訳であるが、日常にこれほどまで自分と向き合える空間が無く、八十八か所を巡礼することにより自身の精神をも鍛える事が出来るのだと思う次第である。しかしながら、巡礼には車で向かう人、自転車に乗る人、はたまたプリミティブに白衣に菅笠、徒歩で自身の精神まで鍛え上げる人まで、それぞれである。真言密教ではなく、禅宗の教えでは只管打坐、ただただ座禅を組んで座るという行為がその修行であって、やはりお遍路という言葉からすれば、ひたすら歩くという行為が望ましいと思うのはわたしの偏見である。

パオの内装
パオのインストルメントパネル

インストルメントパネルやダッシュパネル、それはどちらもメーターが着いているパネルの事を合らしており、呼称はどちらでも良い。今回のパネルを見て、間違い探しではないけれども、おおっと思った方はパオイスト認定である。

パオの写真
パオ『SW-LTD』

この度は、徳島県板野郡にお住いのI様の元へお届けに上がりました、PAO『SW-LTD』をご覧頂きたいともいます。ボディーはインディゴブルーに塗装を行い、内装はアイボリーにて仕上げ。オーナーの思い描いた形を再現するために各箇所にこだわりを持って製作致しました。

パオの内装
パオの内装風景

ダッシュ上下はレザーにより張替えが行われ、ハンドルは官能のデザイン、ナルディN120のクラシックウッドに置換。内装のプラスチックピンなどは全てが新品で仕上げられており、新車にはならないが、にほい立つ存在感はある。

パオの内装
パオのシート張替え

モケット生地で張替えが行われた内装。モケット生地での製作にはマテリアルを見直し、より耐久性のある物へ。運転席は経たりがネックであり、張替えと同時にクッションの硬さの調整を行っている。こうした細かな配慮はSWならでは。

パオの内装
パオの内装風景

往年の温かみのある碁盤の目形状のシート張替え。新しいとか、古いとかではなく、乗る人にとって優しい思いになれるような、気分である。

パオのトランク
トランクマットの張替え

荷室のトランクマットは純正はもう対応年数が大きく超えて、かなりの劣化はすべてである。SWでは、荷室部のマットの張替えも行う事が出来る。

パオのマフラー
ウェルリプレイスメントマフラー

リプレイスメントマフラーも装着して、下回りも高耐久なアンダーコートで仕上げ。

新品のタイヤは今回は当時の純正タイヤのトレッドに一番近いYOKOHAMAのS208が装填されている。

パオと記念撮影
パオと記念撮影

この度はI様、PAO『SW-LTD』納車誠におめでとうございます。ご自身の誕生年とおなじ平成2年式の珍しいパオをということで、各箇所に拘りを添えて頂き有難うございます。また、素敵なお土産まで頂きこの場をお借り致しまして厚く御礼申し上げます。

今日はコレマデ。

本日の名言

人の短を言う事なかれ

己の長を説く事なから

by空海

Post date / 2025年5月17日

新潟県長岡市のK様 RASHEENトラベラーレストア納車おめでとうございます

ラシーン右舷前方姿見
ラシーン右舷前方良し
山本五十六元帥
山本五十六元帥の生家跡

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」

連合艦隊司令長官、山本五十六元帥の生家である。戦争というものは、起こしたくて起こすものではなく、色々な思惑や要素が絡み合って発生するものであるが、日本も80年前に戦争を行っていたのである。世界的には第二次世界大戦とよばれ、日本的には大東亜戦争と言う。日本海軍の連合艦隊司令長官、山本五十六元帥の生家がこの長岡にあるという事で一度は訪れてみたいと思っていたのであるが、実に3回目である。今回も元帥の生家前での記念撮影であるが、今日のラシーンは、1997年生産当時のシダーグリーンカラーにこだわりをもって復元して製作したものである。タイヤカバーは牛革のなめしが映える仕様であり、太鼓の革のような風合いが素敵である。と、五十六邸でラシーンに思いふけっていると、長岡は幕臣、槙野家が代々領地である事を思い出した。そういえば、幕末に最後の侍と呼ばれる河井継之助もこの長岡出身である。ちょうどヤッホートピックスで河井継之助の終焉の地で『河井継之助の最期が明らかに!? 看取った医者の百味箪笥の調査・鑑定が始まる』というニュースがタイムリーにあがってきたのは偶然なのか。江戸末期の医者の処方する薬は漢方や薬草であり、現代と同じような漢方を使っていたらしい。つらつらと四方山話を続ける事の出来る長岡はとても奥の深い所である。

ラシーンのフロントフェース
ラシーンのフロントフェース

この度は、新潟県長岡市にお住いのK様の元へお届けにあがりました、RASHEENトラベラーレストアをご覧頂きたいと思います。長岡は雪深いところでもあり、下回りの防錆ペイントもしっかり行い、さらに寒冷地に対応した造り込みを行いました。スピードウェルでは、全国各地の風土に合うように造り込みをおこなっております。

ワイパーの塗装
シルバーフィニッシュワイパー

適当なクルマ屋さんの缶スプレーで仕上げる塗装とは違います。ワイパーアームやブレードにも上質なウレタン塗料によりラッカーフィニッシュを行います。どんどん質を高めて長く美しく保つように日々深化しております。

ラシーンのウッドパネル化
謹製ウッドパネルを装着。

ラシーン専用に製作したウッドパネルを装填。クリア層が分厚いと反りの原因となり、適度なクリア層により見栄えもする玉目仕上げ。

ラシーンのシート張替え
ラシーンのシート張替え

モケット生地によるシートの張替え。いちだんと上質なモケット生地を使用して張替えを行う。碁盤の目のようなデザインは昭和の香り好きにはたまらない。

ラシーントラベラー
ラシーントラベラー右舷後方姿見

ボディーは勿論、バンパーやルーフレール、背面スペアタイヤのステー、ドアハンドル、ドアミラー、ドアモール、どれもこれも、純正を模してカラーリングを復元。背面タイヤカバーは今回、新素材を採用。革本来の模様が特徴的である。

ラシーンのデカール
復刻ラシーンデカール

RASHEENデカール
RASHEEN デカール

ラシーンのデカール。スピードウェルのインスタグラムより発売したRASHEENデカールである。純正品は廃盤とあって純正風を目指すなら、このデカールが必要である。ヘアライン加工された純正デカールと同等品をこだわって製作。欲しい人はインスタグラムよりお問い合わせ。送料込990円とスピードウェルの良心計画である。

ラシーンと記念撮影
ラシーンと記念撮影

ラシーンと記念撮影

この度はK様、RASHEENトラベラーレストア納車誠におめでとうございます。長らく製作にお時間頂きましたが、お喜び頂けまして嬉しく思います。長岡の地で元気に走る姿を、また拝見させてください。

今日はコレマデ。

本日の名言

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。

by山本五十六元帥

Post date / 2025年5月12日

岡山県倉敷市のY様 PAOトラディショナルレストア納車おめでとうございます

パオの後方

パオのメーターパネル
パオのメーター

丸型のメーターは原始的ではあるが、飛行機のような無駄をそぎ落とした機械の機器類は皆丸型であることから解るように機能的なデザインである。そこに鍍金調のリング等を組み合わせて、すこしの装飾を施したあたりが、こころが安まるデザインのように見えるのはわたしだけであろうか。先日知り合いのテスラを見せてもらったが、インストルメントパネルは全てが液晶であっていかにも未来的というか現代的であったが、のっぺらぼうのように見えて、楽しいものでは無い。飛行機にもジェット機、戦闘機、セスナ機等いろいろな形状が存在する訳であるが、パオはそのセスナ機のような他とくらべらば単純明快な装置にあるデザインに近く、わくわくさせてくれる、というデザインである。

岡山県にパオを納車
パオトラディショナル左舷前方姿見

この度は、岡山県倉敷市にお住いのY様の元へお届けにあがりましたPAOトラディショナルレストアをご覧頂きたいと思います。Y様は実にパオを3代目、3台目の保有ということで気合十分。エンジンの始動をより良くしてほしいという事で、MDI点火装置の取付と、ブレーキの利き具合を現代風にアレンジしてほしいという事で、ステンメッシュホースや専用のブレーキフルードに交換を行い製作差し上げました。

パオのフォグランプ
ルーカスフォグランプ

当時物はなかなか手に入らない、ルーカス社のフォグランプが鎮座。近現代のものとは鍍金の厚みも素晴らしく、グラスレンズの風合いもCool.もうこのような雰囲気のあるランプは新しくは造られる事は無いと思いますが、またそういう旧き良き時代が蘇ってほしいとも思うこのごろ。

パオの内装
パオの内装風景

ハンドルコラムのアイボリー色は、日産パオのプロトタイプの写し。日本語の面白い所は、一つの事象にもいろいろと言い回しがるところ。英語ではCopy、となるところが、日本語では写しや面影、などと言い換える事が出来る訳である。『ハンドルコラムのアイボリー色は、日産パオのプロトタイプの面影である。』これもでしっとりします。

岡山県にパオを納車
PAOトラディショナル後方姿見

パオに映える貿易風漂う街並み。家屋や自動車はそれ自体が景色を成しているという発想で、日本の景色がこれからも美しくなります様に、只々そのような仕事に没頭したいと思います。

パオと記念撮影
3台目パオちゃんと記念撮影

この度はY様、PAOトラディショナルレストア納車おめでとうございます。各部に先端のパーツを取り付けて、より現代風にアレンジ差し上げました。これからも長くPAOと共に人生を楽しんで頂ければ幸いです。また、沢山のお土産を頂きありがとうございました。この場をお借り致しまして御礼申し上げます。

今日はコレマデ。

本日の名言

今が永遠

byアルバート・アインシュタイン