

レンガにはいろいろな積み方があり、それぞれに雰囲気がある。エゲレス積は一段ずつ小口と長手をサンドイッチして積上げて行く手法であり、たとえば小口と長手を横に交互に並べて積上げていくものはフランドル積となる。少し勉強すると、日本の明治期に建てられた建築物でレンガを見れば、このエゲレスなのかフランドルなのか、はたまた小口ばかり使うドイツ積、またエゲレス積の角の処理の違うオランダ積なのか、その積み方だけで町並みさえも楽しめるようになる。またそうなってくると、日本のフェイクなレンガ風スタイルの建築がとても表面的に見えてしまい、長手だけを積み上げたデザインのものがほとんどであると気付き、その独特なレンガの持つ良い雰囲気が心に漂っては来ない。たとえタイル張りであっても、少しだけの拘りがあれば、施主の気分と少しの遊び心が伺える訳である。現代の日本の建築は耐震基準こそ素晴らしいが、これほどと云わんばかりに合理的過ぎて、全く面白くはない。これからの時代、そのフェイクから一つ抜け出して、本質的な価値を探求してみては如何であろうか。
この度は、尾道市にお住いのF様の元へお届けにあがりました、ラシーントラベラーをご覧頂きたいと思います。今回のラシーンはボディーは日産パオにあるオリーブグレイというカラーが少しやれた風合いに合わせて塗装。バンパーやグリル中央、ルーフレールやドアのハンドル等、飛び出しているパーツはブラックペイントで統一。オーナーの拘りをふんだんに。
バンパーやグリルには新しいボルト等で組み上げており、さらにグリル内のコアサポートパネルまでブラック塗装。美しさはそのような見えないところから溢れ出る訳である。
ジュピターウッドハンドルは本家ナルディではない。昨今はこのナルジウッドハンドルがリーズナブルで人気である。
ウェル50デザインレザーシートは本革よりレザーと謳われる最高級な生地を採用。安価なPVC製では到底表現できることのないシボリ(質感)や経年の風合いが楽しめる。そして長持ちがするから安心である。
タイヤカバーはブラックのすこしのゴツゴツした風合いのものをチョイスして、4WDの雰囲気を増す。これがマットな物であったり、つるりとしてもわたしはピンとこないのである。そんなこだわりがSWである。
スピードウェルが復元したトランクの謹製デカールは白いご飯にのせる梅干しの様な物。なぜ最近まで復元しなかったのか解らないくらい、この位置にRASHEENのヘアラインシルバーのデカールがカッコよい。これからは、塗装をやり直しても、全塗装をしても、デカールを貼って製作する事が可能である。
この度はF様、ラシーントラベラー納車誠におめでとうございます。長らく製作にお時間を頂き感謝申し上げます。クールな一台に仕上げさせて頂き重ねて御礼申し上げます。それでは、尾道で元気にお走りください。
という事で、この度は尾道にお住いのF様の納車をお届け致しました。また、尾道はとても風情のある街並みでココからは尾道散歩をご覧頂きます。
休日に、パオやラシーンに乗って、お気に入りのカメラ片手に映画の街、尾道を散歩してみては如何でしょうか。
今日はコレマデ。
本日の名言
夢見る事を止めた時、その人の青春は終わる。
by倉田百三