記録かそれとも、記憶か
一時、写真を真剣に考えたことがあった。わたしには写真家(フォトグラファー)になりたいという夢も少しばかりあった訳であるが、感性が足りず、断念してしまった思い出がある。しかし、写真とは撮るよろこびであって、他愛もない事でも、撮影することが楽しい、という訳である。
記録かそれとも、記憶か。これも写真をしているとぶちあたる壁であって、単なる記録写真はつまらないものになる。しかし、そこにある空気や匂い、そして温度まで感じられるような表現が出来ると良い写真になると、わたしは思う。記憶とは、とても曖昧なもので、時間(トキ)が経つにつれて、美化されるという面白い現象が起こる。記録した写真が時が経つにつれて、その記憶を呼び覚ますような、そのような写真、を撮りたいと思っていたこともあった。
今は、写真とはうつろいである。
PAOトラディショナル フロントフェース
この度は、大阪府柏原市にお住いのI様に納車差し上げました、PAOトラディショナル、アイボリーのキャンバストップをご覧頂きたい。程よくボディーワークが熟されたパオに、オーナーの思いのカラーで仕立てたシートの張替え等を施し製作が進められた。
ダッシュ上下の張替にあわせて
ナルディのウッドハンドルはカラーが調整され、ダッシュパネルや、アンダートレイの張替えカラ―等をシンクロ。こそっと透けて見えるマグノリアクロックが小憎い。
SPEED LEATHER ファブリック×レザー
純正風の仕立てを施した、ファブリック×レザーで張替えが行われたPAOの内装。もちろんシートの硬さも調整が行われ、パオの良さを追求している。
ファブリック×レザー
スピードレザーという旧車のシート張替えを全般に行うブランドも今年から立ち上がり、使用する生地も上質のものばかりを準備。長くの使用に耐えるように、設計も怠らない。
キャンバストップの張替え
スピードウェルでは、販売車両にはトップの張替えが着いてくる。カラーは全5種類、ジャーマンというマテリアルであれば+5色を準備。(黒、タン、バーガンディ、ダークブルー、ボーン)オーナーの思いをPAOに詰め込んで。長く楽しく大切にして頂きたい。
この度はI様、PAOトラディショナル納車、誠におめでとうございます。ご夫婦で末永くお楽しみくださいませ。
今日はコレマデ。
本日の名言
万里一空
by五輪書
( 山水三千世界を万理一空に入れ、満点地ともまとめる )
が由来である。目標をさだめて、たゆまぬ努力を。
正月にふさわしい格言でございますなぁ。