伊勢の神宮 お白石持

式年遷宮 お白石

お白石持
Camera:VITO-B Film:Portra 160

天照坐皇大御神に奉献

今年は二十年に一度、新しく造られた御正宮に神座を遷す、

式年遷宮が伊勢の神宮で行われる。

記録によれば、天武天皇が神宮式年遷宮を定め、後継の持統天皇4年(690年)に

第一回の式年遷宮が行われた後、1300年もの間連綿と受け継がれ

今日まで至っているのだから本当に素晴らしい。

時は常に満ち、美しく新しい『常若の思想』は、神の生命力が隆盛し、日本と云ふ国そのものが

また蘇るような神秘的な感覚であり、日本人の胸を厚く打つのである。

萱葺屋根で掘立柱の御正殿『唯一神明造』は小匠(宮大工)により

従前の殿舎と寸分違わぬ弥生建築で築かれ、それに伴い装束や神宝なども新調される。

それぞれが、伝統技術の粋であり20年毎に新調される意義は、何よりも職人による

技術の継承であることに間違いはない。

そして今回は、完成間近の御正殿御垣内にお白石を敷くと云ふ、有難い行事に参加させて頂いた。

お白石持

地元奉献団、豊栄会の方のご厚意により参加。

伊勢には神領民77団体が存在し、今回のお白石持には全国の神社庁関係者や

一日神領民なども合わせ延23万人が参加する、日本では一番大きなお祭りだ。

お白石持

お白石持

曳行は神宮外の駐車場より出発し、おかげ横丁を進んでゆく。

エンヤー、エンヤーと古式に法り、おかげ横丁を練り歩くのはとても風情があり感動を覚える。

豊栄会の奉曳車はおよそ1300人で引っ張っているが、多いところでは5000人で曳くところもあり、

そこには太一と旗が掲げられていた。

お白石持

赤福本店前でお餅が振舞われる

お白石持

おかげ横丁の雰囲気と相まってとても素晴らしい景色をなしている

お白石持

エンヤーと掛け声がかけられ奉曳車は力強く動き出す

お白石持

エンヤー曳きにより神宮に到着

猛速度でおかげ横丁を走り、神宮宇治橋で方向転換するフィナーレは鳥肌が立つ。

これより、奉曳車からお白石を降ろし神領民が各自2個づつ白い風呂敷に包み

神宮の内宮御正殿に持って行き、お白石を敷き詰める。

この内宮の御正殿はだれも立ち入ることが出来ないという神域であり、

御正殿を拝めるのはこのお白石持の奉献以外には他にない。

手を清め体を清め、神宮の森の中お白石を持ってあるき、どんどん清々しく

しかし、御正殿に近づくにつれ極度に緊張する。

そして、御垣内に入り中門をぐぐれば、見たこともない、言葉にも表すことの出来ない

神々しい御正殿が大きく構えていた。

こんなに美しい建造物を見るのは初めてで、全身で受け止めきれない

なにか強い力に圧倒されてとにかく声は出なかった。

わたくしごときで恐縮であるが、日本国民が平らけく、安らけく、

そして日々、日本国民の安泰を願われる皇室の繁栄を、心からお祈り致し居り候。

伊勢の神宮

ここは日の本。伊勢神宮

ということで、この度のお白石持は無事に奉献させて頂きました。

そして豊栄会の皆様、大変おせわになりました。

SWでは8月13日から19日はお盆休みを頂きますので、どうぞよろしくお願い致します。

それでは、みなさま良いお盆をお迎え下され。

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