JIDAデザインミュージアムセレクション選定証授与式

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JIDAデザインミュージアムセレクションの選定証授与式

公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会が運営するJIDAデザインミュージアムは

『美しく豊かな生活をめざして』というテーマで多くのジャンルの中から魅力的なプロダクトを

セレクトし素晴らしいデザインを世の中に広める役目を担っている。

そして今回のJIDAデザインミュージアムセレクションVol.14では、

3名の外部選定委員を含めて12名の選定委員で審査が行われ

数々の優れたインダストリアルプロダクトの中から

約30製品がセレクションされた訳であるが、そのうちの一つに

Be-1,PAO,FIGAROのプロダクトデザイナー古場田良郎氏がデザインする

加賀の伝統工芸とプロダクトデザインの融合による腕時計が選定された。

ということで本日は、1月21日に東京六本木のAXISギャラリーで開催された

古場田良郎氏の選定証授与式と、ヒットの泉コメンテーター(商品ジャーナリスト)の

北村森氏と古場田良郎氏のデザインフォーラムの模様をご覧頂く。

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伝統工芸の未来を創る

石川県加賀地方では『一品主義』、『高品質な手造り』、『作家の顔が見えるモノづくり』が

守り続けられ力強く独創的で美しい、たくさんの工芸品がつくられてきた。

大陸から日本に伝わり、350年以上の時の中で育まれた日本を代表する色絵磁器の九谷焼。

そして400年以上の歴史を持ち日本の美の頂点ともいえる茶道具で有名な山中漆の蒔絵である。

それらは素晴らしい日本の伝統工芸品ではあるが、時代は刻々と変化し続けることに対し

単なる伝統工芸にとどまらない姿(インテリアからファッションへというような発想の転換も含め)

これからの伝統工芸の、一つの可能性を古場田良郎氏はデザインした。

これが九谷焼と山中漆の蒔絵が文字盤にインストールされたJapan Madeの

世界で一つだけのドレスウォッチである。

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選定品の意見を交わす古場田良郎氏とヒットの泉コメンテーター北村森氏

『身に着ける日本の美術工芸品』がこの時計のコンセプトであり

伝統工芸士の作家達を上手くまとめて商品のデザインからプロモーションまでを行う

クリエイティブディレクター的役割を古場田良郎氏は担った。

これが今、地場産品とプロダクトデザインの融合によるブランド化で注目されている。

北村森氏は、伝統工芸士をどれだけ上手にまとめられるのか、

そして企画から販売に至るまでのプロセスに対するデザインなど

古場田氏の役割にとても関心されていた。

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選定証授与式の様子

今回は数百製品あるなかで、約30製品が選定された。

その中にはホンダのN BOXやフォルクスワーゲンのUP、

キヤノンのCINEMA EOS C-300やセイコーのアストロンソーラーGPSウォッチ

などという、大手企業のデザイン製品も肩を連ねている。

そして、順番に協会の浅香嵩理事長からデザイナーに選定証とトロフィーが授与された。

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古場田良郎氏と北村森氏のデザインフォーラム

約30社のプロダクトデザイナーの前でのフォーラムは開始早々、

『今回選定証を授与された製品は、100年残ることはありません』

という古場田良郎氏の鋭い一言により、会場は一気に盛り上がったのである。

そこで北村森氏もさらに今のなんちゃってのデザインや、日本の大手企業の

間違った概念などバッサリ。

最後に古場田良郎氏は日本製、Japan Madeの素晴らしさを訴えて

デザインフォーラムの幕は閉じた。

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記念パーティーの様子

長野県信州新町の彩り豊かな料理がおもてなしされた

カジュアルな交歓の場が用意される。

ココではあたしも北村氏や他メーカーのデザイナー様と交流させて頂いた。

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古場田デザインスタジオへ贈られたトロフィー

今回とても勉強になったのは、デザインに対する概念である。

今までの日本のコア技術ばかりを拘っているところに、一石を投じるものでもあり

デザイン一つで商品は良くもなり、悪くもなる。

世の中のすべてはデザインであり、五感で感じられるものはすべてデザインの対象である。

まあいろいろとあたしも思う所はあるのだが

これからも、パイクカーを通じて古場田良郎氏のデザインに向き合う姿勢を

学んでいかなければならない。

この詳しい模様は、ウェルマガジンで掲載を予定しているから

それまで、是非とも楽しみに。

今日はコレマデ。

本日の名言

精神は、鍛錬なしには堕落する

byナポレオン・ボナパルト

あたしは中高とラグビーで精神を鍛練されましたが、

剣道もやってみたかった。剣を振りかざした後の残心という儀式がたまりません。

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