高知県安芸市のF様 ラシーントラベラー納車おめでとうございます

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まるくい

丸と四角がちょうど半物ずつに重ねられたヘッドライトのデザイン。

鍍金が施されたリムが取り付けられる単なる丸型のヘッドライトは安易にレトロと

解釈される時代であったから、鍍金リムを使用してもレトロではないという感覚を打ち出した、

丸いと四角いを組み合わせた新しい形がそれである。

そのことはラシーンデザイナー平林俊一氏が特に拘ったデザインであり、

現在あるヘッドライトデザインの鍍金リムに対する先駆者であったことには間違いはない。

この『まるくい』という言葉は後日あたしが平林氏の丸いと四角いを組み合わせたデザインという

お話から生まれたいわゆる造語ではあるが、このような形は

すべてあたしは『まるくい』とそう読んでいる。

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ラシーントラベラー 右舷前方姿見

本日は高知県安芸市にお住いのF様にお届けに上がられたラシーントラベラーを

ご覧頂きたいとおもう。

今回のラシーントラベラーだが、特に珍重されているシダーグリーン(杉色)モデルである。

特に珍重されているというのは、なぜだろうか当時はあまり売れなかった、ようだが

現在では1番、2番の人気ぶりであり、クルマが少ないのに欲しい方が多いとなると

どうしても価格が高くなるものだ。そしてこちらは走行距離も少ないというから

とても珍しい物のなかでさらに珍しい物ということになる訳だ。

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ナルディクラシック 36,5パイ ポリッシュウッドハンドル 

エアバックのハンドルデザインがどうも、という感覚は多数の方々が思うところではあるが、

ウッドハンドルがこう似合うのはラシーンのらしさ。

道具的要素のあるクルマのデザインが、職人が造るパーツのデザインに見事にマッチする

ある種プリミティブという感覚がどちらにも存在するから共存できるのであろう。

現行のクルマにはなかなか見受けられない物の美しさである。

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kinseiウェル帆布 50スタンダードレザー

茶一色で仕立てられあげられた50デザインレザーシート。

座面、側面、パイピングなどすべて一色で仕上げる様と

パネル類のラッカーフィニッシュなども純正を踏襲した

そのあまり主張しすぎない所に、シダーグリーンのボディーカラーが

際立つからとても美しい。

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kinseiウェル帆布 タイヤカバー

タイヤカバーも現在では120色を超えるラインナップが整えられているが

パイピングも合わせて選べるのが特徴である。

ボディーの色に合わせて、内装の色に合わせてなどいろんな側面から

カラーを選んでもらいたい。

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ホイールのラッカーフィニッシュ

ラシーンのデザインは実は鉄製のホイールが似合うという所を

考えられていた事はご存じだろうか。

その基本的には機能美といえば解りやすいだろうが、それぞれの

本来持ち合わせるデザインが何気なく似合う所に魅力がある。

そして、ラシーンはホイールキャップが装着され(タイプ1はキャップなし)

販売がされているから、キャップがある方がラシーンだというイメージが今でも根強い。

しかし、そのタイプ1がホイールキャップなしで販売されていることを伺うと

もっとも第一にキャップが要らないということを物語っているのに気づかされる。

だから、それであれば好きな色にホイール自体をペイントしてあげることで

それぞれのラシーンの色と合わせて楽しむことが可能である。

今回はガンメタリックでのラッカーフィニッシュだ。

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ラシーンが似合う場所

納車途中に偶然遭遇した世界。高知県の室戸岬手前である。

中では一人若い女性が油絵を描いていたから、その光景がとても 

異国のように感じられ、そういえばラシーンの一つのキーワードとして

南仏『南フランス』のイメージが挙げられていたことを思い出した。

この度はF様ラシーントラベラー納車誠におめでとうございます。

大切に末永くお乗り頂けますよう努力して製作させて頂きました。

今日はコレまで。

本日の名言

天才は有限、努力は無限

by中村清

まあ天才となるには生まれ持ったものが必要かもうしれませんが、

努力は無限に行えますから、がんばりたいとおもいます。

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