九十九里の浜で四方の山話
実に日本最大の砂浜である。日本書紀には玉浦と讃えられ、現在の九十九里という名は、源頼朝が一里ずつ矢を立て、九十九本に達したことに由来する。市井の人に解りやすく距離をお教えするならば、総幅66㎞ほどである。流石にこれだけ大きい砂浜には、これまた大きなハマグリが生息しており、地元の海鮮屋では、ここで採れたその大きな身のハマグリを焼いて食べる事が出来る。わたしは家の近所のスーパーでも大きなハマグリが売られているのを思い出し、すこし気になったので産地を覗った。すると千葉県産と大々きく書かれてあったのである。そうか、このツクモの浜より大阪までハマグリが届けられたのかと、嬉しく思った。そして今日は、わたしがツクモへPAOをお届けに参ったのである。
PAOトラディショナル アクアグレイ
この度は、千葉県山武郡九十九里町にお住いのT様の元へお届けに上がりました、PAOトラディショナル、アクアグレイをご覧頂きます。ボディ―は程よくレストアが行われ、エンジンはヘッドをオーバーホールを行い、それに合わせて補器類等も新品に。長くの使用に耐えるモデルとして製作を行いました。
PAOトラディショナル フロントフェース
バンパーやグリル等は新車当時のカラーに復元し、ヘッドライトリムもリペアを行い、純正ではないクリア仕上げでピカピカに。フロントグラスモールや三角窓モール等も新品に交換を行い、美しい仕上がりに。
ワタナベホイールをインストール
オーナーT氏のこだわりにより、ワタナベホイールを選定。少しの引っ張りタイヤのイメージでサイズを選定し、ジュラ風ロングナットで締め上げ。ホイールカラーもアクアグレイに合わせて、すこし黄土みのあるシルバーでラッカーフィニッシュ。
パオは内装も風景の一部である。
ダッシュパネル、アンダートレイはシートと同色の最高級のマテリアルで張替えが行われ、ウッドハンドルとリダンが施されたマグノリアクロックで決めている。
ウッドハンドルは手触りが良い。
昨今は純正ハンドル自体の劣化の兆しが現れ、ウッドハンドルに交換するパターンが多い。ただ、パオのシンプルな丸型メーターにはウッドハンドルも良く似合うのである。
サイドデフロスターグリルカバー
これに気付いた人は玄人である。そもそもサイドデフロスターと呼ばれる、空気の吹き出し口があり、そのフィンが御餅のように膨らんで醜くなっているのをカバーするパーツを製作。通称デフグリルカバー。パオのインストルメントパネルの素材に合わせて、スチールで成型し、さらに同色のペイント仕上げを行う事により、とてもスマートに目隠しすることに成功した。こちらは、すべてのカラーバリエーションに対応。価格はワンセット4800円也。
内装の張替え
今回は、パオの純正シートの形状で張替え。ドアポケットにも同時に同マテリアルでレザー張りを行い、少しの上質に。ポケット上部のエッジ部はダブルステッチでこだわりを見せている。
ウェルリプレイスメントマフラー
進化し続ける純正代替え品、ウェルリプレイスメントマフラー。下回りの防錆仕上げ等と相まって、浜風にも極力耐える仕上げに努力。われながら、ホイールのサイズ、タイヤチョイスもなかなか、カッコヨロシイなぁ、と手前味噌である。リヤエプロンのビスもすべてステンレス製に交換し、さらにボディー色に塗装という拘りは、見てもわからないから伝えたい。
パオと九十九里
パオと記念撮影
この度はT様、PAOトラディショナル納車誠におめでとうございました。長らくお待たせ致しましたが、お喜び頂け幸いです。また、沢山のお土産をお送り頂き、恐悦至極に存じます。九十九里で走るPAOの姿、また遠くから拝見させてください。この度は、誠に有難うございました。
今日はコレマデ。
本日の名言
第三者の評価を意識した生き方はしたくない。
自分が納得した生き方をしたい。
byイチロー