パオのレストア
スピードウェルではパイクカーのレストア、ラシーンのレストアを行っている訳であるが、このレストアという言葉は、レストレーション(復元という)という意味である。もう一つの言葉にオーバーホールという言葉が存在するが、レストアとオーバーホールの大きな違いは、作業の対象範囲と目的(見た目まで復元するか、機械の機能だけを回復させるか)という違いによって言い換えられる訳である。
この度は、埼玉県さいたま市にお住いのF様より、購入したPAOの修理のお話を頂き、レストアを行わさせて頂きました。
パオレストア車両
不具合として、エンジンのオーバーヒートがありました。調べてみると、室内にありますヒーターの装置(ヒーターコア)より冷却水漏れが起こり、エンジンを冷却する事が出来なくなったのが原因であります。そのため、ヒーターコアを交換し、エンジンの圧縮圧力を測定して、なんとか行けるだろうかと頑張ってみたものの、エンジンのヘッドがほんの少し熱で変形してしまったようで、圧縮された混合気がエンジンのウォータージャケット内を通り、ラジエーター側へ吹出てしまいました。という事で、ヘッドのオーバーホールを行い、再度補器類の不具合チェック等も含め修理をさしあげます。
パオの内装
クーラーの吹き出し口の交換
室内は各箇所のリペアと合わせてクーラーの吹き出し口の交換を行い、灰汁洗いで清掃。シートの経たりもあり、アンコを継ぎ足して乗り心地も良くしました。また、ドアパネル等のシルバーパーツもリペアを行いぴかぴかに。
パオのフロントフェース
ボディーも各箇所塗装色が異なった状態(前オーナーの加修)によりモザイク画のようでしたので、気持ちよくお乗り頂きたく、ペイントを行いました。当画像をご覧頂く時に、かなりアップにしてご覧ください。その美しさがみてとれます。
ステンマフラー追加
マフラーは錆により穴が開いておりましたので、純正を踏襲したデザインによりますSW謹製ウェルリプレイスメントマフラーを装着。こちらのマフラーはパオデザイナー古場田氏のパオにも装着させて頂いております。下回りも錆止め塗装を行います。リヤエプロンの塗装の映り具合、如何でしょう。ぴかぴかです。エプロンを留めている赫々のネジもステンレス製に全て交換しております。たまに鉄とステンレスが合わさるとそこから錆びるのではないかと仰る博学の方が居られますが、相手は樹脂に固定ですので、問題はございません。
パオ左舷後方姿見
もちろん、ルーフレール、リヤグラスの蝶番、クォーターグラスの蝶番、ドアハンドル、ドアミラーの付け根、バンパー等シルバーパーツも一つずつ丁寧に塗装を行い、間に挟まっている樹脂のスペーサーまで洗いにかけて組み上げております。ココまで手間をかけて製作出来るのはスピードウェルのクラフツマン達の手しごとによるものだと、感謝しております。
パオと記念撮影
この度はF様、パオレストア納車誠におめでとうございます。これから末永く大切にお乗り頂ければ幸いです。今後とも宜しくお願い申し上げます。
今日はコレマデ。
本日の名言
美を追はない仕事 仕事の後から追つて來る美
by河井寛次郎
わたしは、この河井寛次郎が好きで、この仕事の座右の銘にいたしております。