Post date / 2024年12月5日

岡山県久米郡のY様 PAOトラディショナル納車おめでとうございます

うどん
うどん
うどん
うどん

五十三次の中力うどん
うどんといえは、香川県である。しかし今回は香川のソウルフードのお話ではない。食通でないためあまり食レポはしないわけであるが、今回は岡山県の久米郡という所に納車を行う途中の世間話である。岡山の陸運局からお客様の元へお届けに上がるにはルート53号という国道を南から北へ進み津山方面へ向かう必要がある。このルート53号、山間を潜り抜け、この時期は紅葉も相まって美しい景色を眺める事が出来るのであるが、走る事、毎度道路案内標識にはなぜか五十三次と書かれている。五十三次で思い起こされるのは東海道であり、それは53の宿場町があるからであって、今回のルート53号はそのような宿場町がたくさんあるわけではない。また、東海道が延長された訳でもない。ただ国道53号と五十三次を重ねただけである。うぅぅぅとそのような事をむにゃむにゃ考えていたら、突然五十三次沿いに掘立小屋のうどん屋が見えてきたのである。古びた看板には中力うどんと大きくかすれた字で書いてあって、其のいにしえから営業をしているという真実は本物である(というわたしの偏った考えは強ち間違いでは無い)。そして、これぞと思い立ち寄ったのである。山間部に掘立風の店構えとは、それだけでもなかなかの風情であるが、店内の座敷にある傾いたテレビにも電源が入らず、それはそれで良い。わたしは勝手が解らずあたふたしていると、NHKの新日本風土記にでも出てくる優しそうなおばあさんが先に麺の量を尋ねてくれて、さっと湯に通してくれるのである。次に揚げられた天ぷらを選ぶ。おばあさんのいとさんであろうか、レジでこれまた優しくお勘定をしてくれる。そして着座し合掌して頂くのである。期待の味は言うまでもなく絶品であり、さらに写真のこれが500円程とあって、ふところにも優しくなんとも風情のあるうどん屋さん、というお話であった。ちなみに四方山ではあるが、京や大坂ではうどんには、おを付けて、『おうどん』とそう呼ぶ。

パオ 岡山県
パオトラディショナル

パオトラディショナル 左舷前方姿見
今回は岡山県久米郡にお住いのY様の元へお届けにあがりました、PAOトラディショナルをご覧頂きます。久方ぶりにテラコッタカラーのパオを製作。ボディーカラーは当時の色を再現しオールペイント。もちろん、外装はガラスも含めてすべてを取り外し、ホワイトボディからの塗装である。リヤのアンダーパネルなどはビス一つからすべてを交換し、シルバーのヒンジ類もリペアを行った。外から見れば新車の様とオーナー様から誉めて頂きました。

パオの内装
パオの内装

パオの内装の様子
ナルディウッドハンドルの古物(コモノ)を装着した車室内。シートにあわせてアンダートレイもアイボリー色に。

パオのシート
パオのシート張替え

ファブリック生地での張替え
コットン生地を織ったようなファブリック生地を使用して古典的なステッチングで張替えがおこなわれたパオの内装。夏は涼しく、冬は暖かい。

パオのバンパーやグリルのペイント
フロントフェース

バンパーやグリルは塗装色が選べる
これまた純正色で復元がおこなわれたフロントフェース。SWでは、販売車両のすべてにバンパーやグリルの塗装カラーが選べる。我こそはと思う方は、その思いを伝えてほしい。

パオと風景
パオの風景

パオの風景
西欧風の景色にパオは良く馴染む。パオの被写体力、これぞ名車の所以である。

パオと記念撮影
パオと記念撮影

この度はY様、PAOトラディショナル納車おめでとうございます。ボディーは全面塗装仕上げを行いましたので、美しく楽しくお乗り頂ければ幸いです。また、まつ毛の装着を忘れてしまい、3カ月点検の際には装着を差し上げたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

今日はコレマデ~。

本日の有名人

卵かけご飯の祖

岸田吟香(きしだぎんこう)

日本で卵かけご飯が広まるきっかけは、1927年の雑誌に、美咲町出身の岸田吟香が『温飯を盛らせて鶏卵3、4個を割り、焼き塩とトウガラシを振りかけて食べた』とのエピソードがあったからと言われている。

Post date / 2024年11月28日

兵庫県神戸市のK様 PAOトラディショナルレストア納車おめでとうございます

居留地にパオ
居留地にパオはヨクニアウ

慶応三年(一八六七)に兵庫開港に伴い設けられた外国人居留地。いわゆる開国と共に外国人が住居を構えたり、商売が出来る所である。函館、横濱、新潟、神戸、長崎の5か所に居留地が設けられ、当時の面影が今に伝えられているのである。今回もその神戸のベイサイドエリアでパオを撮影した訳であるが、居留地=非日常の空間であって、パオやラシーンを留め置けば化学反応をおこしてどうやっても異国感漂う雰囲気のある写真が撮れるのである。しかし、どのようなクルマでも良いわけではない。ここにエコカーを置いても面白くないし、流行のSUVを置いても別に大した画にならない。だから、居留地になにもかにもが似合うという訳では無く、花火のようにあくまでその化学反応を起こして美しく輝くのだと言える。

パオと記念撮影
パオとご家族記念写真

この度は、兵庫県神戸市にお住いのK様の元へお届けに上がりました、PAOトラディショナルレストアをご覧頂きます。アイボリーのカラーが美しく、ボディー外装は当時の塗料を再現してレストアペイント。表だけをペイントする訳では無く準外板までペイントを行う事により、内から美しい香りが立ちます。

パオの仕上げ
PAOのワイパー

ワイパーはシルバーのラッカーフィニッシュ。フロントガラスゴムや三角窓ゴム等も交換されて、ピカピカの様子。フロアー下部もしっかり防錆ペイントが行われ、見えないところも楽しむことが可能。

パオのホイール
パオのホイール

ホイールキャップはキャンバストップのカラーに合わせてペイント。スピードウェルでは販売車両のすべてに、バンパーやグリル、ホイール、ホイールキャップ、ワイパーなどのペイントが無料で着いてくる。また、そのカラーもお選び頂く事が可能。

パオのマフラー
ウェルリプレイスメントマフラー

最新ロットのGEN6が完成。純正デザインを踏襲した云わずと知れたステンレスマフラーである。また、下部を覗けばその仕上げを観る事が出来る。

パオ
PAOトラディショナル

この度はK様、PAOトラディショナルレストア納車、誠におめでとうございます。長らくお待ち頂きそしてお喜び頂き有難うございます。またお土産まで頂き感謝申し上げます。それでは、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

今日はコレマデ。

本日の名言

いまがその時、その時がいま。

Post date / 2024年11月19日

大阪府和泉市のM様 PAOトラディショナル納車おめでとうございます

キューベルワーゲン考察

初代ミラジーノのようにミニを模して造られたものではなく、パオとは独創的なデザインの事である。というくらいの強い前提を基に話を進めて行きたい訳であるが、パオは市井に特にルノーキャトルに近いと思われている。昨年も東京のテレビ局の製作の依頼で、ビーチボーイズというドラマのイメージが欲しいということで、ルノーキャトルに代わりパオを貸出してほしいという問い合わせが入り、撮影現場まで持ち込んだものである。もちろん、パオには貿易風が吹き込んでおり、アクアグレイやオリーブグレイ、アイボリー等のボディカラーは、どことなく仏蘭西の気高き香りが漂っていると、わたしはそう言告げる。しかし、パオのボディーのリブ形状や凹凸のあるパーツ類は、今回の表題であるキューベルワーゲン(以下キューベル)のテイストとして、わたしのごつごつした肌に伝わってくるのである。さて、この写真にあるキューベルは、日本におおむね5台ほどしかない内の1台。1944年に製造された実物(近年はカナダのインターメカニカ社よりレプリカが製造されていた、実物車は12月よりスピードウェル所蔵)。第二次世界大戦中、アドルフ・ヒトラーがフェルディナント・ポルシェに考案させた軍事車両であり、総生産台数は約52000台と、奇しくもパオとニアーである。それぞれ時代も違えば使用目的も異なる訳であるが、キューベルは大量生産を想定し、パネル類はことさらに互換性をもたせる為、平らな形状が特徴的である。それに対しパオは限定生産であり、美しい曲線を纏い優雅な印象である。また、キューベルは本物の軍事車両であるが、パオは冒険がテーマの気分なクルマ。このように全体的なデザインとしては真逆の方向性を感じるところであるが、ヘッドライトやテールレンズ、メーターなど丸型を基調とした設計は両者共にプリミティブであり、ボディー全体に連なるリブ形状など、少なからずもキューベルワーゲンのミリタリーというエッセンスをパオに感じるのである。

パオを製作
パオのフロントフェース

この度は大阪府和泉市にお住いのM様の元へ納車されましたPAOトラディショナルをご覧頂きたいと思います。アクアグレイのオートマチック、天井は俗にノーマルルーフと呼ばれるスチールルーフ。天上にもリブ形状があしらわれ、剛性に一役買っている。

パオの内装
パオのダッシュパネル

ダッシュパネル上面、アンダートレイとシートと合わせた配色で張替えが行われている。またダッシュパネル上面の装飾糸には、ボディーのカラーに合わせた縫糸で縫製を行い、一癖利かせている。このような細部に遊び心を持たせることが出来るのはSWならでは。

パオのシート張替え
純正風シート張替え

パオの純正風シートの張替えの模様。背面には古典的なステッチは入らず、純正のシートアレンジと言ったところ。本来は、ドンゴロス(コーヒー豆袋)をざっくり被せたというデザインである。最高位の素材を使用して製作されるSWのシート張替えは販売車両のすべてに着いており、サンプル生地を見て選ぶことが可能だ。

パオの内装
パオの内装シルバーパーツ

内張りに取り付けられる、シルバーパーツ群。これら一つひとつに、上質のウレタン塗料で再塗装を行い、製作が進められてゆく。細かなパーツを磨けば全体が光る。

スピードウェルが販売するドリンクホルダー
パオにドリンクホルダー

スピードウェルが考案するパオ、ラシーン用ドリンクホルダー。往年の形状である。

パオのホイールペイント
ホイールラッカーフィニッシュ

ホイールだけでなく、バンパーやフロントグリルなども上質なウレタン塗料でオーナーの思いのカラーに塗装が可能。もちろん追加費用は無い。

パオの後ろ姿
パオの後方姿見
パオを大阪府和泉市のお客様へ納車
パオと記念撮影

この度はM様、PAOトラディショナル納車おめでとうございます。これからは、PAOちゃんを相棒に楽しく生活して頂ければ幸いです。それでは、今後とも宜しくお願い申し上げます。

今日はコレマデ。

本日の名言

技術的問題を解決するためには美的観点からも納得のいくものでなければならない

byフェルディナント・ポルシェ

まさに、ポルシェが今なほ美しいのはこの言葉が起源なのでしょう。

Post date / 2024年11月10日

静岡県駿東郡小山町のM様 PAOトラディショナルレストア納車おめでとうございます

富士山
見えぬ富士
金太郎
わたしは金太郎

小山の金太郎

鉞をかついだ金太郎、日本昔話では有名人物である。この金太郎、富士の麓の小山町出身であって、実在する人物なのである。金太郎は産まれた時からの力持ちで、石臼をハイハイしながら引きずってしまうほど、という突っ込み所満載ではあるが、母は山姥(やまんば)だとはあまり知られていない。金太郎は大きくなり元服をして坂田金時と名乗る。そして上京し、源頼光に仕える事となった。ちなみに(みなもとのよりみつ)と読んだ方は90点。(みなもとのらいこう)と読んだ方は120点である。頼光は京都北部の大江山に酒呑童子という鬼を征伐(大江山の鬼退治)しに行けと一条天皇の命が下って、そこに渡辺綱・坂田公時・碓井貞光・卜部季武ら郎党を連れて行ったのである。道中で住吉、石清水、熊野の三神が老人の姿になって現れ、兜と刀と酒を授けた。大江山では奮戦し、渡辺綱と頼光が遂に酒呑童子の首を刎ねたのである。酒呑童子は首を刎ねられながらも頼光の兜に噛みつくという題材の大和絵や浮世絵はご覧になられた方もおられるのではなかろうか。また、天下五剣の国宝、童子切安綱(トウハク蔵)や重文の鬼切丸(北野天満宮蔵、こちらも安綱作)はその酒呑童子を切った太刀であると言われている。ということで、金太郎は武士となり平安時代に活躍したのであった。さてココからはお待ちかね四方山のうんちくであるが、坂田金時と同行した渡辺綱(わたなべのつな)は大阪(摂津)の人間であり、 渡辺党という摂津渡辺を本拠とする中世武士団が生まれた。その影響で大阪には渡辺の地名が点在し、それらすべて渡辺綱の名残である。さらに驚く事に大阪に住む渡辺さんは、2月2日の節分に豆を撒かないのだという。なぜなら、先祖が鬼を退治したからであった。

パオ静岡県
PAOトラディショナルレストア

この度は、静岡県駿東郡小山町にお住いのM様の元へお届けに上がりましたPAOトラディショナルレストアをご覧頂きたいと思います。今回は、ボディーからエンジンミッションを積み下ろし、どちらもオーバーホール。ミッションにはSWが製造するシンクロハブ(ギヤ)に入れ替えて、快調。おまけに後に限定発売するヂュアル出しステンレスマフラーをいち早く装填。ボディーは内外装を分解。一から塗装をやり直し、さらにボディー内部に溜まった錆の要因となる砂埃を除去。見えないところまで手を入れて製作が行われた。

パオの内装
パオのインパネ風景
パオのシート張替え
パオのシート張替え

内装はインストルメントパネル(ダッシュパネル)に時計とタコメーターを装填し、上下パネルをシートのカラ―に準じて張替えを行う。シートは特に運転席の座面を硬めにして長距離での操縦による疲労を軽減。ここでも細かな配慮がなされている。

パオのエンジンルーム
パオのエンジンルーム

エンジン、ミッションは脱着し、補器類も整える。キャブレーターのリフレッシュやそれらに装着される負圧ホースなども全て交換。エンジンではオーバーサイズのピストンを製作し、ヘッドも少しの面研を行い圧縮圧力もアップ。ミッションはメーンシャフト、カウンターシャフトの分解清掃に加え、両シャフトの軸受ベアリングの交換も行うなど、整備に余念はない。

W出しマフラー
W出しマフラー

遂にやって参りました。10年前の製造から沢山の皆様にお声掛け頂き、限定15本で12月1日よりパオ専用ヂュアル出しマフラーを発売致します。今回は、改良を重ね少し回転数の高い3000回転以上でパワーをもりもり出す味付けがおこなわれております。特設ページは設けません。お電話もしくは、マフラー販売ページよりW出しとお伝えください。

静岡県にパオ
PAOトラディショナルレストア右舷後方姿見

パオはどのような風景にも良く似合う。このデザインが、飽きる事はないであろう。そして、パオはいつまでもパオである。ラシーンもであるが唯一無二とはコレである。

パオと記念撮影
パオと記念撮影

この度はM様、PAOトラディショナルレストアを納車おめでとうございます。長らく製作にお待たせ致しましたが、お喜び頂き嬉しく思います。また、ご当地のお土産、お心遣い頂き有難うございました。それでは、末永く。

今日はコレマデ。

本日の名言

血なんざつながってなくても酒一杯でつながるのが男って奴さ

by坂田金時

Post date / 2024年11月1日

兵庫県たつの市のH様 PAOトラディションナルレストア納車おめでとうございます

播磨の斑鳩寺
播磨の斑鳩寺
斑鳩寺にパオ
斑鳩寺にパオ

播磨の斑鳩
聖徳太子はいた、いなかった、などと訳の分からない論者もいるわけである。しなしながら、聖徳太子の痕跡は日本の仏教施設に色濃く繁栄されており、いない訳があるまい。その兵庫県の播磨地方は聖徳太子が天皇より賜った後の荘園であり、平安時代になって斑鳩寺が創建された訳である。SWのある大阪の羽曳野より東南の山を望むと、大阪の太子町があり、聖徳太子はその町の叡福寺という寺に埋葬されている。奈良には法隆寺、大阪には四天王寺、印度からはじまった仏教は大陸を通過し遣隋使によってもたらされ、この極東で1400年受け継がれているのである。

パオをたつの市に納車
パオトラディショナルレストア

この度は、兵庫県たつの市にお住いのH様の元へお届けにあがりました、PAOトラディショナルレストアをご覧頂きたいと思います。アクアグレイに内外装を再度塗装を行い、美しく仕上げたボディー。ボディーは上面だけでなく、下面もしっかり塗装がほどこされており、錆止めもおこなわれている。さらに外板、内板の内部に蓄積した埃や砂なども時間をかけて取り除き、湿気により内側より錆びが出る事を防いでいる。

日産パオの内装
パオのダッシュパネル張替え

今回も、ダッシュパネルの上下面の張替えを行い、さらに左右のクーラー吹き出し口、サイドデフロスタグリルをSWのリペアパーツで補完。正面はどこよりも美しくないといけない。

パオのシート張替え
60デザイン シート張替え

ウェル60デザインで可愛らしいピンクとアイボリーのツートーンでの張替え。運転席は助手席よりも座面を少し硬く製作し、長時間のドライビングに疲れにくい仕様に。

スピードウェルが販売を行うパオ
PAOトラディショナル右舷後方姿見

どこから見ても可愛らしいが、斜め後ろからの姿見が特に好きな人が多い。

パオを兵庫県たつの市に納車
パオと記念撮影

この度はH様、PAOトラディショナルレストア納車おめでとうございます。長らくお時間を頂きましたが、新車のようにお喜び頂き感謝申し上げます。また、うまいか、お土産有難うございました。これからも末永くPAOをよろしくお願い申し上げます。

ということで、オーナー様のお店の紹介である。

ねこカフェ
ねこカフェ

現在はたつの市でねこカフェを経営されておられますが、人気のようで姫路市に移転の予定という事で、ぜひ癒されたい方は当ねこカフェにご来店くださいませ。

今日はコレマデ。

本日の名言

我必ず聖に非ず、彼必ず愚かに非ず、共に是れ凡夫ならくのみ

by聖徳太子

私が聖者であるわけではない。彼が愚かであるわけではない。お互いに凡夫でしかないのである。

意見が対立しても、お互いが凡夫である事を自覚し、偏った考えにならないようにとのこと。