
ラシーンのボディーシェープ
ボディー形状は常にトレンドであるが、1980年後代より四角い形から流線型の車が主流になっていった。それは技術の発達によるものでもあるが、スポーツカーはもとより、ファミリーカーも流線型のボディーが新しい感覚としてデザインされていったのである。そうしてほとんどのクルマが流線型になる中、日産ラシーンは1994年突如として四角い形状で登場したことに、皆が驚愕したのである。発売前の東京モーターショーではインダストリアルデザインの巨匠ジウジアーロ氏が来日し、ラシーンを賞賛したという逸話も残っており、同時期に発売された4WD(RAV4,CR-V)などは現在に足跡を残さず、ラシーンだけが轍を残しており、今日、沢山の教徒により厚く支持されている訳が伺えるのである。ラシーンは四角いと市井の人は言うが、良く観察すると四角い中でも淡く丸く、ラシーンデザイナーの平林俊一氏の言葉では、まるくい(四角いと丸が合わさった形)と表現されている。それは普通に四角であれば流石に古さが読み取れてしまうから、四角いような、丸みを帯びた形状がラシーンであり、それが斬新だった訳である。また、コンセプトイメージからリゾート感を彷彿とさせるように、ボディー腰下のラインは、船(クルーザー)の胴体のようなボディーシェープが行われている。こういった細かな設計が重なり合い、融合した結果、発売から数えて30年という歳月が流れてもなほ、信者があらたに生まれるという現象が起こっている訳である。

この度は和歌山県和歌山市にお住いのK様の元へお届けに上がりました、ラシーントラベラーをご覧頂きたいと思います。ダークブルーは純正色を今一度再塗装を行い、ボディーはガラスコーティング。ダークブルーは磨き傷が付着しやすいので難易度がMAXでございます。

後期型グリルガード
ラシーンは前期(平成6年~8年)後期(平成9年~12年)がある。前期モデルのグリルガードは金属製に対し、後期モデルのグリルガードは樹脂のプロテクターが装着され、形状が異なる。こちらも好みは分れるところである。今回は後期モデルに合わせて純正色より明るいシルバーで塗装を行い装着した。

フロントノーズが長い分、リヤスペアタイヤキャリアを装着する事により前後のバランスを取っているのは、デザインの副産物のようである。また、スペアタイヤは後部からの衝突の力を分散させるため、安全性が高いと言える。

落ち着いたカラーで仕立てあげられた、ラシーン専用レザーシート。上から被せるような簡易的なシートでは無く、完全に張替えであるから、しっくりくる。また最高峰の生地を使用して張替えが行われており、長くの使用に耐える。

タイヤカバーもボディーと同色にて合わせて張替えを行い、とても美しい。

ラシーンと記念撮影
この度はK様、ラシーントラベラー納車誠におめでとうございます。楽しみにして頂き、またお喜び頂き嬉しく思います。それでは、これからはラシーンライフをお楽しみくださいませ。
今日はコレマデ
本日の名言
不自由を常と思えば不足無し
by徳川家康