Post date / 2026年3月7日

京都府宇治市のM様 PAOトラディショナルレストア納車おめでとうございます

パオのリヤフロア
パオのリヤフロアをレストア

スピードウェルという会社はどういう事を行っている会社であるのか、なかなか作業内容をずずいとご覧頂く事は難しい訳である。特にブログとなると断片的に作業内容をお伝えする事もならず、それらはスピードウェルのインスタグラムなる物にアップを致しておりますので、ご覧頂ければと思います。という事で、レストアという単語は昨今耳にする機会が増えてきた訳でありますが、これは日本でも自動車の文明が開花する瞬間とわたしは思う訳であります。こうしてレストアを施すことにより、さらにココから長くお乗り頂く事が出来る訳でありますから、レストアとは自動車の歴史、文化を大切にするという事であります。それでは、本日は京都府宇治市のM様のパオをご覧頂きましょう。

パオにゴルフクラブのセットが載る様子
パオにゴルフクラブ

この度は、京都府宇治市にお住いのM様がご用命頂きました、PAOトラディショナルレストアの納車と参ります。ゴルフをなされるという事で、ゴルフクラブがそのまま入るというこの瞬間は、あまりお伝えしたことはなく、今回はとても良い機会という事で、アップさしあげました。

パオフロントフェース
パオのフロントフェース

オリーブグレイの車両はボディーはレストアを施して、ガラスゴムや三角窓ゴムも新調。すこぶる美しく出来上がりました。特に手を抜きがちなヘッドライトのリムや、それらにまつわるシルバーパーツ、さらにはグリル中央のエンブレムさえレストア、ペイントして製作致しております。

パオの内装張替え
ウェル60デザイン
パオのシート張替え
リヤトランクの生地の新調

内装の張替えに合わせて、トランクの荷室のマットまで新調。シートのカラ―はオーナーM氏のこだわりによるもの。パイピングとシート生地のバランスもとても良く纏まっております。

パオの内装
インストルメントパネルの仕上げ

内装も今一度レストア、塗装を行い製作。メーターのリム(シルバー部)でさえ、しっかり塗装を行い美しい。ハンドルコラムはパオの試作車の仕様(アイボリー)を踏襲。往年のナルディクラシックウッドハンドルが内外装のカラーをさらにひき立てております。

パオと記念撮影
パオと記念撮影

この度はM様、PAOトラディショナルレストア、納車誠におめでとうございます。エンジンもオーバーホール差し上げましたので、これから長くの使用に耐えるものと存じます。どうぞ、パオライフをお楽しみくださいませ。

今日はコレマデ。

本日の名言

夢なき者に理想なし

理想なき者に計画なし

計画なき者に実行なし

実行なき者に成功なし

故に夢なき者に成功なし。

by吉田松陰

Post date / 2026年2月26日

三重県津市のY様 PAOレストア納車おめでとうございます

スノーピーク箕面
プリミティブで先住民的

パオというクルマのデザイン性能はすこぶる高い事は、ご周知の通りである。開発当初、冒険がテーマということで、かのハリウッドの巨匠、スピルバーグが撮影したインディージョーンズの世界観にも近しい。このお話はパオチーフデザイナー古場田良郎氏から頂いた受け売りであるが、当時のバナナリパブリックというブランドイメージがそれである。昨今のキャンプの流行りがあって、そのパオの冒険を現代的にどのようにアレンジするのか、わたし的にはその冒険と遊牧民などをリンクさせたプリミティブなイメージを基に、最近の流行を取り入れ、さしづめゴールデンカムイのようなアイヌの先住民的イメージがマイブームである。

パオレストア
日産パオレストア納車風景

この度は、三重県津市よりパオのレストアのご依頼を頂きました、Y様のパオちゃんをご覧頂きたいと思います。ボディーは各箇所錆びが溢れ、凹みもあり、荷室下部のスペアタイヤハウスも錆びが蔓延。マニュアルミッションの車両であり、リングギヤが不調で、エンジンのクランキングが滑る始末。どうにもこうにもという事で、ご来店頂き、レストア差し上げました。完成。

パオのエンジンルーム
パオのエンジンルーム

他所でセルモーターを交換せど、空回りが続くという事で、まず間違いなくフライホイールに着いているリングギヤの摩耗であると判断。焼嵌めして取替します。その後は、すこぶる調子良くエンジンの始動が行えるようになり、オーナーY氏も安堵の様子。キャブレーターのスローカットソレノイドも不調の事、リビルドして交換。さらにエンジンルームは汚れを落とし、坂本龍馬なら、パオを今一度洗濯致し申し候。

パオのメーターパネル
パオのインパネ在中
パオの内装
パオの内装リペア

内装はパネル類をリペアして、天井やシートベルト等は灰汁洗い。38年の汚れを落とします。さらに、シートは純正風として張替えを行い、合わせてアンダートレイも同様に。内張りのピン等はすべて新調して、フロアカーペットは超音波振動による清掃を行い、砂や小石を除去。フロアマットは新調しました。クーラーの吹き出し口は中のフィンが東京大阪になっていたところ、リペアを施し制御可能に。これからも気分良く使用出来るように致しました。

パオのタイヤ
パオの12インチタイヤ

ココにクルマでは13インチのアルミホイールを履いていましたが、今一度錆びた純正スチールホイールをリペア塗装しなおして、濱のS208をインストール。このロングセラータイヤはパオには良く似合いますね。

パオの荷室
パオの荷室

シートの張替えに伴い、荷室部のマットも新調ス。マットの裏側には純正と同じくフェルトをあしらい、あくまでオリジナルを踏襲して製作致します。

という事で、これからもPAOをらしく、長く乗り頂けます様にレストア技術を磨いておりますので、これからPAOオーナーになられます方も、PAOオーナーでこれからも大切にしたい方も、どうぞお気軽にお問い合わせください。

この度は、Y様PAOレストア納車誠におめでとうございました。

今日はこれまで。

本日の名言

君の人生を変えられるのは君だけだ

byヘレン・ケラー

Post date / 2026年2月20日

大阪府大阪市のO様 ラシーントラベラーレストア納車おめでとうございます

ラシーンのワイパーカウル
ワイパーカウル

特に解りやすいのがホワイトカラーのラシーンである。各箇所の黒い樹脂パーツ(ワイパーカウル等)が経年の劣化により色褪せてくる。この色褪せにより、ボディーをせっかく美しく塗装を為直したとて、本来の美しさが現れる事はない。そこで、スピードウェルでは、この先も美しく長持ちするためにはどのような工夫をすれば良いのか、という自問自答を行っているうちに、色々な処方が浮かび上がってくる訳である。初級はこの黒いワイパーカウルを磨いてみた。すこしグレイ色からブラックに変色、テカリがでてしまう。中級、樹脂専用のコーティング剤を塗布。これは、長持ちがしない。結局元の劣化した状態に戻る訳である。上級、今回行っているのは樹脂専用の塗装である。これは耐候性も抜群で、ボディーと同様に美しさが長く保たれる。スピードウェルでは、日夜製作に対する探究をおこなっており、ラシーンラボ、パオラボ、と言っても過言ではない。

日産ラシーン
ラシーントラベラーレストア右舷前方姿見

この度は、大阪府大阪市にお住いのO様へ納車されました、ラシーントラベラーレストアをご覧頂きます。ボディーは純正カラーを復元して塗装。エンジンルームや足回りもしっかり部品交換を行い、長くお乗り頂ける仕様に。

ラシーンのフロントグリル
フロントグリルの塗装

後期モデルのフロントグリルは縦格子である。前期(平成6~8)後期(平成9~12)でフロントグリルの形状が異なる、さらには、バンパーに着いているウインカーが前期はオレンジ、後期はホワイト、と外装はその2点の違いが見受けられる。スピードウェルでは、このグリルでさえしっかり塗装を為直して製作を行う。もとい、見えている所、すべてを塗装して製作を行うレストアモデルは人気である。

ラシーンの内装
ナルディウッドハンドル在中

現在、また入手がむずかしくなってきたナルディクラシックウッドステアリング。官能の美学を感じるデザイン性能が素敵なところ。ラシーンのプリミティブな三連風メーターとの相性は抜群である。

ラシーン内装張替え
50デザイン内装張替え

最高級の生地で張り替えられるスピードウェル社謹製の内装。触り心地、座り心地、長持ち、さらに時と共に風合いが現れる。この生地は、他では手に入らないのである。

ラシーンステッカー
ラシーンのエンブレムステッカー

ラシーンの純正ステッカーは生産が廃止されている訳であるが、リペアパーツとして同様の素材を使用して製作を行っている。インスタグラムより販売はおこなっており、是非ともインスタを覗いてほしい。

ラシーン納車
ラシーンと記念撮影

この度はO様、ラシーントラベラーレストア納車おめでとうございます。あちこち、そちこちで見知らぬ人に声をかけられる事、間違いございません。素敵なラシーンライフをこれから応援致します。

今日はコレマデ。

本日の名言

本当の技術や精神の伝承は、

一つでもいい仕事を残すことだと思っているんです

by河内國平

Post date / 2026年2月6日

大阪府岸和田市のM様 ラシーントラベラーレストア納車おめでとうございます

岸和田のだんじり
岸和田のだんぢり
北本工務店
北本棟梁

岸和田と言えば全国の山車、曳山でも名を轟かせている、だんぢり祭りがある。それは、4トンを超える欅材で出来た山車を数百人で走らせるものであって、特にやり回しといわれる走りながらコーナーを攻めるのが見所である。成功すれば大拍手。失敗してひっくり返ったり、電柱を破壊すれば、悲鳴と共に大歓声。なんとも、市井の人にとっては成功しても失敗しても非日常の極みであって、曳手もお客もアドレナリンが全開なお祭りである。そんな中、年から年中だんぢりを修理する人が、岸和田の宮大工である。今回はその中でも、北本工務店の棟梁のお話。スピードウェルでは、手づくりの精神を第一に考えており、こうしてお話を聞く事が出来るのは嬉しい。棟梁は云う。だんじりは屋根。屋根の形がどれだけ美しいか。それで全体が決まる。この話は実にわたしの叔父も宮大工であってよく聞かされた話である。もちろん屋根型が美しくなければどうにもならないという事であるが、ある種顔である事には間違いはない。さらに『大工と雀は軒で泣く』という口伝もある。まさに、妻と平の突合せた角はどちらも一かんなの掛具合によって分を合わす実に超絶技巧。しかしながら岸和田のだんじりは、毎度電柱や家屋に突っ込んで屋根を壊してくるのだから大工にとってはたまったもんではない。祭りの最中、だんじりに大工も走ってついていく。ぶつけたところで、突貫修理してまた走り出す。という事で、岸和田のだんぢり祭りはある種の奇祭と言っても過言ではない。

ラシーントラベラー
ラシーントラベラー 右舷前方姿見

この度は、大阪府岸和田市にお住いのM様の元へお届けにあがりました、ラシーントラベラーレストアをご覧頂きます。ボディーはシダーグリーンより少しグレイ感を増したカラーに内外装レストアペイント。ドア等すべてを分解して製作しており、各摺動部に注油を行い、スムースな作動が魅力である。

ラシーン内装
ラシーンの内装

ナルディウッドクラシックハンドルに専用のウッドパネルを装着した、最上級の風格。レザーシートとあわせて、質の高さを演出している。しかし、このような雰囲気に持っているまでには、内装全体の灰汁洗い、建付けの調整、傷等のリペアが根底にある事を忘れてはならない。

ラシーンの内装
シート張替えの様子

最高級の生地を使用して張替えが行われる、SWのシート張替え。一般的なPVCレザーのような安価な生地は使用されていない。今回のシート張替えのカラーはナルディクラシックウッドハンドルのカラーに準ずる。

ラシーンのホイール
ラシーンの足回り

今回は1800㏄のオリジナルアロイホイールにブラックペイントを行い、さらにリムは削り出しを行うという手間をかけてホイールを製作。スピードウェルのボディーレストアは上面だけでなく、フロアー下部までしっかり造り込まれており、あおって撮影しても見栄えする。

ラシーン用デカール
ラシーン用デカールとエンブレム

オールペイント等おこなうと、なくなってしまうリヤのデカール。SWでは、当時の純正に準ずるトランクデカールをリペアパーツとして販売している。こちらはSWのインスタグラムより購入が可能である。

ということで、M様ラシーントラベラーレストア納車誠におめでとうございます。製作にはお時間を頂きましたが、長くお乗り頂けます様に努力差し上げました。それでは今後とも宜しくお願い申し上げます。

今日はコレマデ。

本日の名言

個性を殺さず癖を生かす。人も木も。

by西岡常一

法隆寺を修復した宮大工の棟梁、西岡氏の名言ですわなぁ。

Post date / 2026年1月16日

神奈川県鎌倉市のM様 ラシーントラベラーレストア納車おめでとうございます

もやい工藝
もやい工藝
わら細工たくぼ
わら細工たくぼの鶴と亀

民藝の思想
それは、大正から昭和にかけて柳宗悦らが提唱した「民衆的工芸(民藝)」の美学の事である。名もなき職人たちが作った日用品にこそ、真の美があるとし、生活に根ざした実用性と健全な美を再評価する思想である。工業化が進む中で失われゆく手仕事の文化を憂い、「用の美」や「直観」を重視し、誰もが使える安価な品にこそ「健康な美」が宿ると説き、生活文化運動として展開され、現在ではその思想をもって作られた日本の手仕事を集めたお店が多数存在する訳である。今回は、神奈川県鎌倉市のオーナー様のところへラシーンをお届けという事で、丁度オーナー様のお家から直ぐのところにある、もやい工藝という有数の民藝店に足を運んだ。日本広し、民藝店も多しと言えども、3本の指に入るもやい工藝(独断と偏見)。所狭しと各地の民藝がお出迎えしてくれる。日常使いのコーヒカップや皿などの陶器は多く、わたしは各地の窯元に訪れ、ずいぶん買いあさったゆえ、それらは十分であって、壁にしれっとかけられていたこの鶴と亀のわら細工に目がとまった。正月らしいめでたさ、しかし年中飾る事の出来る縁起の良いわら細工である。店主にこちらは売り物かと尋ねると、譲っても良いという。知る人ぞ知る、神が降臨した地、宮崎県の高千穂で育てた稲藁で作られる、たくぼのわら細工である。これは、まこと手仕事ゆえに数もほとんど作られる事なく、珍しいものであって、同様のわら細工の中でも特に洗練された造形が魅力的である。もちろん、こちらは即購入して玄関に飾る事とした。スピードウェルでは民藝の思想をエッセンスとして、パオやラシーンの自動車造りに励んでいるわけであるが、使えば使うほど味わい深くなる、洗練された健康な美。このような感覚を、内外装の手仕上げや、整備に反映して行きたいものである。あと、わたしのコダワりであるが、名もなき職人たちが作った、という気分を表現するために、販売車両には納車時SWのステッカーは貼らないという事を行っている。わたしたちも、名もなき職人でありたいと願う。

ラシーントラベラーレストア
ラシーントラベラーレストア 鶴岡八幡宮参道

この度は、神奈川県鎌倉市にお住いのM様の元へお届けにあがりました、ラシーントラベラーレストアをご覧頂きたいと思います。とても品のあるマルーンカラーにレストア塗装されたボディー。オーナーM氏がこだわって作り上げたカラーであります。バンパーやグリル、グリルガード、それらのバランスもM氏のこだわりをお聞かせ頂き、絶妙に調整。

ラシーンフロントフェース
ラシーンフロントフェース

この匂い立つ風合い。シルバーメタリックの塗料の目番手まで、事細かく調整を行う。フォグランプは当時の純正であるボッシュ製をリペアして装填。フロントグリル中央の塗装とのコントラストも上手く調和している。

ラシーンの内装

ラシーンの内装張替え

外装の品の良いマルーンカラーにあわせ、名作クラシックウッドハンドルに、ウッドパネルを装い、シートはアンティークレザーにて張替えをおこなった。イギリス王室御用達のような雰囲気がとてもCOOL.

ラシーンの内装
最先端のディスプレイオーディオの取付け

ディスプレイオーディオの取付けということで、今回はエアコン操作パネルを下段の②DIN上部に移設し、下段に小物とドリンクフォルダーを装填ス。

ラシーンのホイール
ホイールリムに鍍金リングをおごる

安価な樹脂製ではなく、安価はスチール製でもなく。今回はデッドストックの本物鍍金リングを装着。モノの魅力とはフェイクでは現す事は出来ない。素材と素材感、見た目が同じであっても、全く異なるものである。

ラシーンスペアタイヤカバー
テールエンドの装飾

タイヤカバーの張替えはカラーが選べる。また、塗装を行うと無くなってしまうラシーンのエンブレムの下にあるデカール。SWのインスタグラムより、こだわりのリプロデカールは購入可能である。

ラシーンと記念撮影
ラシーンの記念撮影

この度はM様、ラシーントラベラーレストア納車誠におめでとうございます。試行錯誤して製作さしあげましたが、お喜び頂けまして嬉しく思います。また、お土産を頂き、この場をお借り致しまして厚く御礼申し上げます。それでは、今後とも宜しくお願い申し上げます。長くお乗り頂けます様に。

今日はコレマデ。

本日の名言

大事を思ひはからふ者、物とがめをせず、事ならぬことを事になさず

by源頼朝

大きな事を成し遂げようとする者は、細かい事を気にしたり、取るに足らない事を大げさに騒ぎ立てたりしない、という意味でございますなぁ。