Post date / 2023年8月29日

和歌山県岩出市のM様 ラシーントラベラー納車おめでとうございます

ラシーン 根来寺
根来寺
根来寺

デザイン考察

たしかに、時が進むにつれて合理的な配慮がなされ、その都度時代に即したデザインという物が生まれる訳である。昨今でいわばユニバーサルデザイン。すべての人のためのデザインという言葉である。しかし、これが本当にすべてに当てはまるのであろうか。2020年に物議をかもしたのが、名護屋城の木造復元問題である。この木造復元天守にエレベーターをつけて、障がい者の方も楽しめるように、また観光資源とするならばユニバーサルデザインを取り入れないと、という意見まで、これは非常に難しい問題である。史実に忠実に木造天守を造るという事に対して、城をユニバーサルデザインにするというお話。果たして、すべての人のためのデザインという言葉自体に正解はあるのだろうか。と、ココまでのお話は今日お伝えしたいことではない。今日は上の写真である。社寺建築の用語であるが、枡組(ますぐみ)、手先(てさき)、蛙股(かえるまた)、垂木(たるき)などさらに、建築様式による形状も存在する。これらは時代が進もうとも変わらない物であって、様式という言葉で後世に伝えられていくのである。まさに、これを見て我思う、ゆえに我あり、であって自動車にもやはり様式たるものが存在しているのではなかろうか。という視点でのお話。まずは、その様式について私見を述べたいのであるが、長くなるので簡潔に言えば、セクシーである。不発に終わったであろう三菱や日産の第一陣のEVカー。近未来を創造するが如く、テスラやソニーのEVカーのほうがここで言う様式らしいデザインであって、やはりタイヤが4つ着いて走る限りは、その自動車の様式になぞらえたデザインでないと、まったくもってカッコよく、そして美しく見えないのである。さらにここで一つの提案として、このラシーンがEVになって販売されたなら、今よりウケるのではなかろうか。現在にラシーンのエンスージアストも存在する訳であるから、そういう物が一つでもあって良いと思う節はある。

ラシーン

ラシーントラベラー 根来寺大門前

この度は、和歌山県岩出市にお住いのM様の元へお届けに上がりました、ラシーントラベラーをご覧頂きたいと思います。ダークブルーのボディーカラーは全体的にレストアがほどこされ、ボディーもコーティングでキラキラ。各部パーツにはオーナーの個性が反映されて製作が行われました。

内装 ラシーン

内装の仕上げ

今回は、ウッドハンドルの装着にダッシュマット、シフトノブの革巻、サイドブレーキの革巻等を追加。内装の灰汁洗いとリペアも行われ、清潔。

タイヤカバー

タイヤカバーの張替え

ボディーには入道雲も映り、美しさが伝わる。タイヤカバー生地はジャーマンマテリアルにより製作。シートのカラ―リングを踏襲している。

ラシーン

ラシーンが走る未来のその先は

オーナーが思うがまま、ラシーンと共に未来に走り出す。日本の高度経済成長期のようなピカピカのキラキラの未来感を現在に感じる事は出来ないが、それでも希望を持って未来に走り続けるのが人である。ただし、わたしが思うには、スピードを出し過ぎて、これからはもっとゆっくり、じっくり、楽しんでゆけば良いのだと思う。そして、そのようなものづくりが出来るように考えてゆくべきだと思う。

ラシーン

ラシーンと記念撮影

この度はM様、ラシーントラベラー納車誠におめでとうございます。製作には長らくお待たせ致しましたが、お喜び頂けまして感謝申し上げます。これからも長くお乗り頂けます様に精進致しますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

今日はコレまで。

本日の名言

顔をいつも太陽のほうにむけていれば

影なんて見なくて済むはず

byヘレン ケラー

Post date / 2023年8月18日

大阪府泉南郡のT様 PAOトラディショナル納車おめでとうございます

パオ フォグ

レイヨット

レイヨット デッドストック

パオはディーラーオプションによりフォグランプが準備されていた。2メーカー、ボッシュとシビエである。ボッシュは外形が16㎝の標準的なサイズで、シビエは13㎝そこそこと小ぶりである。レンズカラーもホワイトとイエローが存在した。フォグランプを装着するには、専用のステーを介して取り付ける方法を取るのがベターであるが、加工さえすればバンパーに地下付けも可能である。そして今回もまた、イギリスの納屋に終い込まれてたであろうデッドストックのレイヨットフォグを取り寄せ舶来、おしげもなく取付け。レイヨットはイエロフォグが多い中、クリアーレンズの珍しいタイプ。昨今のプラスチックの数年で色ボケする安価なレンズでは無く、ガラスレンズはしっかりした厚みと、半永久。そしてスリットがたまらなく美しいのである。

パオトラディショナル

PAOトラディショナル レストア

この度は、大阪府泉南郡のT様へ納車されましたPAOトラディショナルをご覧頂きたいと思います。アイボリーのボディーをレストアを施して、エンジン、補器類等部品交換も行い、安心してお乗り頂けます様に製作差し上げました。

パオ 内装

PAOトラディショナル コックピット

ダッシュ上下の張替えを行い、さらにリダンを施したマグノリアクロックを装填。そしてウッドハンドルを追加して、これぞ三種の神器である。

パオ 内装

ウェル50デザイン レザーシートの張替え

今回のレザーシートの色分けは、オーナーT氏の拘るところである。また、中央のレザーマテリアルはエンボス加工がほどこされ、通気性も抜群。

パオと記念撮影

PAOと記念撮影

この度はT様、PAOトラディショナル納車おめでとうございます。長らくお待たせ致しましたが、お喜び頂き感謝致します。こだわりのパーツで仕上げを行わせて頂き、重ねて御礼申し上げます。大阪土産も嬉しく思います。

今日はこれまで。

本日の名言

日日是好パオ

Post date / 2023年8月10日

鹿児島県指宿市のS様 PAOトラディショナル納車おめでとうございます

鶴丸城
日本一の御楼門

御楼門の面影

鹿児島の鶴丸城の玄関、日本最大の御楼門である。明治6年に火災により焼失したとあり、明治の写真や資料を参考に150年の歳月を経て2020年に復元完成されたのである。未だ木材の香りがかぐわしく、見上げれば素晴らしいケヤキ材の梁と柱。こちらはなんと岐阜県産である。戦国時代、鶴丸城築城当時は藩を跨いで木を調達するという事は至難の業で、岐阜県産のケヤキを手に入れる事は難しかっただろう。さらに現在はと言えば、このような大木を日本国中で探す事の方が難しくなったのである。製作には20名ほどの腕利きの宮大工が携わったようで、仕口も見事美しいものであった。南洲翁の銅像の横に、日本最大の御楼門があることで、鹿児島に重みが増す事間違いは無く、いつの時代も、本物に対する価値は絶対的である。

パオ 鹿児島

カゴフォルニア

この度は、鹿児島県指宿市にお住いのS様の元へお届けに上がりました、PAOトラディショナルをご覧頂きたいと思います。アイボリーのキャンバストップの車体に、SSR製MK-1ホイールを装填し、ローダウン。黄金時代のカスタマイズを施して製作が進められました。。

パオ

PAOトラディショナル 南州海岸仕様

13インチのSSR製MK-1アロイホイールにローダウン。ヘッドライトにはピークが装着され、カリフォルニアンルックならぬ、カゴフォルニアンルック。南州海岸仕様である。

パオ 内装

ウッドハンドルに、ブラックの文字盤のタコメーターとクロックを装填。

ウッドハンドルはスリットと丸穴を迷いに迷って、少し癖の少ない方へ。

パオ 内装張替え

カゴフォルニアンルックらしいパイピングカラー

アイボリーにレッドのパイピングはなんともカリフォル、基、カゴフォルニアンルックらしいカラーリング。純正オプションの検査証ケースがクルマと共についてきました。

足回り

ローダウンの調整

パオの足回りのとりわけフロントのストローク量はスタビライザーを廃止した設計によりすこぶる少なく、ローダウンをすることによりロールセンターの位置がずれるのに合わせて乗り心地も悪しき方向にむかってしまう。見栄えと乗り心地を両立するという事は難しく、どこに重きを置いて調整するかが答えである。

パオ

PAOトラディショナル 右舷後方姿見

ホイールのトレッドを広げる事で、ボディーのフェンダーとの面を合わせるというのは果たして鉄則なのであろうか。それとも好みの問題であろうか。スピードウェルでは可愛らしく、ナローゲージで製作することが多い。

PAOトラディショナル

PAOと記念撮影

この度はS様、PAOトラディショナル納車誠におめでとうございます。これからも長く走る事が出来ます様に、しっかり整備を行い納車差し上げました。また、沢山のお土産を頂き、この場をおかり致しまして、篤く御礼申し上げます。

今日はコレマデ。

本日の名言

己を尽くして人を咎めず

by西郷隆盛

Post date / 2023年8月6日

大分県大分市のS様 PAOレストア『おもかげ』納車おめでとうございます

まずは、8月6日の午前8時15分、廣島の原子力爆弾で犠牲になられました方々に黙祷を捧げます。日本は世界唯一の被爆国でありますが、これ以上同じ境遇にあわれる方がおられませんように、お祈り申し上げます。

レストア

パオの『レストア』

レストアとは基本的には元の状態に復元することを指す言葉である。パオは新車販売から35年、ラシーンは29年という歳月が流れ、いよいよ内外装、機関類含めて、くたくたに疲れており、またここから長く乗れるというスタート地点を作る仕事としてSWのレストア事業が存在する。レストアにもいろいろな方法があり、現在のオーナーの思いも詰め込んだスタイルや、新車当時のフルオリジナルの状態で復元すること、それぞれの答えはオーナーの心の中にある。ところで、業界的にフルオリジナルをフルOGと略すこともある訳であるが、わたしは(おもかげ)と呼んでいる。これがなかなか風流な日本の言葉である。今回のパオのオーナー様は、新車販売時には免許証をお持ちでなかったらしく、先にクルマを注文したようである。そして、2年前にディーラーでの車検を終えて持って帰ってきたところからエンジンがかからなくなり、SWに白羽の矢を立てて頂いた。そして、今回はその『おもかげ』により製作させて頂いた。

パオ

この度は大分県大分市にお住いのS様の元へ引き取りから納車までさせて頂き、レストアを行いましたパオをご覧頂きたいと思います。引き取り時はすでに、ウォーターポンプの軸が折れて、タイミングベルトも滑っており、エンジンはかからないという重症。さらにタイヤも放置していたことでパンクしており、さらには雨ざらしにより、錆びがかなり発生。ボディーの凹み等もあわせてこれはフルレストアに近い作業が必要という事で、丁度1年という期間を預かりさせて頂きました。

パオ フロントグリル

フロントフェース

どうでしょう。この整いよう。ボディーのレストアとは普通の塗装屋さんでも行う事は難しい。それは、ホワイトボディーと呼ばれる状態に分解を行うところから、細かな壊れそうなパーツがあるとなかなか分解せずに行ってしまうからである。フロントフェースではヘッドライトのリムやエプロンのボルト、グリルのエンブレムなど、どれもこれも分解するのにエネルギーが必要である。この写真の見えているパーツは全て塗装やリペア、コーティング等が行われている。

ルーフレール

ルーフレール等

こちらも全て映っている部分は分解され、塗装やリペアが行われている。ルーフレール、さらにルーフレールと天井の間のゴムスペーサー、さらにルーフレール下部の天井の溶接目を隠している黒いとのプレートなどもリペア。フロントガラス、ドアガラス、クォーターガラスも全て分解。そしてゴム類は新品交換もしくはリペア、雨漏り防止対策も行い再インストール。

三角窓

三角窓等

ドアミラーやその付け根のシルバーパーツ。ドアアウターハンドル、さらにそれらの組付け用のネジ等も塗装、そしてリペアが行われている。今回は運転席側ンお三角窓ガラスのレバーが紛失しており、ストックパーツで新たに組み直して製作を行った。

パオ 内装

内装類

天井やフロアカーペットは灰汁洗いを施し、シートに至っては新車の状態に近い物(デッドストック)していたものを惜しみなく投入。内張り等はすべてリペア塗装を行い、さらにシルバーパーツは塗装、プラスチックの素地の物は、特殊なリペアで表面を整えて仕上げを施した。

吹出し口

吹出し口

クーラーの吹き出し口は、 SWの製作するリペアパーツを使用して交換。アンダートレイはこれまた、当時物のスピードウェルのデッドストックパーツを投入。オーナーのパオ愛に限りなくお応えできるように、力を振り絞る。

パオ テールランプ

テールランプ等

ボディーの建付けを調整し、テールランプはよくある磨き直しのその場しのぎの仕上げでなく、表面を整えて、UVカットのクリア2液塗装を行い質感を上げている。ゴムのスペーサーも梅干しを漬ける勢いで水に漬け置きしっかり汚れを落として再度組み付けるという手間も暇もかかる仕上げを行っている。

パオと記念撮影

パオと記念撮影

S様、この度は長らくレストアの仕上げにお時間頂き、またお喜び頂き有難うございました。思い出の沢山つまったクルマは、こうしてまた大切にお乗り頂けるという事が、どれだけ素敵な事でしょう。今後とも長くご使用頂けます様に精進致しますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。また、沢山お土産も頂き、篤く御礼申し上げます。

『レストアのすすめ』

進化した新しい物は良い。時代は進みとても便利な物である。しかし、長く大切に使用してきた物が、現代の力で蘇る事はもっと良い。レストアされるクルマに対する日々の思い出は美しく、そしてなにより地球に対す環境負荷も少ないと考える。現在お乗りになられてますオーナー様には、新しいクルマを購入する費用もあれば、パオやラシーンをレストアを行えば、費用的にも物質的にも良い物になると心得ております。スピードウェルでは、こうした観点により持続可能な社会に貢献したいと考えております。全国へ引取り、そして納車のすべてを行いますので、お気軽にお申込みください。

今日はコレマデ

本日の名言

善人になるためには、善い行いをするだけだ

byジョン アダムス

Post date / 2023年8月3日

富山県砺波市のH様 PAOトラディショナル納車おめでとうございます

パオ
パオ
パオ

銅板本瓦棒葺屋根とパオ

旧中越銀行の本館である。明治42年に建てられた建築物がこうしてひっそり佇まっているわけであるが、建築物で特に目を惹くのは屋根である。今回のは破風の大きな入母屋の妻入り、三方に下屋根をおろし、後方にT字型に入母屋屋根を組わせている。『雀と大工は軒で泣く』という言葉が示す通り、建築物は屋根で決まるのである。今回の屋根は洋風建築を取り入れており、そこまで泣く事はないだろうが。全体的にはしっかり保存されており、パオと記念撮影をしたところ、雨といから下がるたてといの残念な修繕が目についたが贅沢な事は言ってられない。しかし、この建物の壁は元は漆喰であったらしく、出来ることならその姿を留めて欲しかったなどと、さらに贅沢な事は言ってられない。銅板葺の緑青は良い具合に出ており、今回はそれがパオのオリーブグレイのカラーにシンクロした瞬間をとらえたのである。

パオ
パオ
パオ内装
パオ
パオ
パオと記念撮影