連合国軍最高司令官総司令部にPAOを乗り入れ
神奈川県の横濱にある新港埠頭の横浜みなとみらい21という自治区に
お洒落な雑貨や、アパレルショップなどが軒を連ねた赤レンガ倉庫がある。
夜ともなれば赤レンガ倉庫や横濱ベイブリッジなどにライトアップが行われ
恰好のデートスポットにもなっているのだから、わたしも若者だった頃、
その風景を楽しみに遠路遥々大阪から仲間と共に行軍したことを思い出した。
しかし、時代はさかのぼること昭和20年8月14日の戦時下。
御前会議で、昭和天皇の聖断により連合国に対しポツダム宣言の受諾を通告した後、
横濱にある新港埠頭保税倉庫(赤レンガ倉庫)などの横濱税関周辺は
連合国軍に接収されてしまい、マッカーサー率いるGHQ(化粧品ではない)の
最高司令官総司令部が置かれたのである。
だから当時はなんのとんだオシャンティ(お洒落)な所ではなかった訳だ。
しかし、昭和31年にようやく周辺の岸壁と赤レンガ倉庫を含む上屋の接収が
解除されたことにより横濱は貿易港として再び栄え始め、昭和50年頃からは
その面影からアクションドラマや映画のロケ地として脚光を浴び
テレビドラマ「あぶない刑事」のエンディングには、赤レンガ倉庫が
ロケ地とされた事により市井の人に大いに注目された。
そして平成元年、遂に倉庫としての役割を終えるコトとなり、平成14年の
商業施設赤レンガパークと称してオープンするまでは立ち入りが禁止となる。
だから平成元年に発売されたPAOは、運命的に乗り入れるコトが出来なかったのである。
しかし、現在では日産自動車の本社も遂に東京の銀座から横浜に侵攻(移転)したのだから、
いよいよ日産の占領下にある横浜の赤レンガ倉庫に、PAOを気さくに乗り付ける姿など
わたしにとって今に日本の平和の象徴である。
PAOトラディショナル 側面姿見
この度は神奈川県川崎市にお住いのK様の元へお届けに上がられた
PAOトラディショナルをご覧頂く。
外装はキャンバストップのモカブラウン色を除いて、塗装面など純正を踏襲した
仕上げが施されている。
謹製ウェル帆布 60スタンダードレザー
謹製ウェル帆布が製作する60(ロクマル)デザイン、スタンダードレザーシート。
ダッシュパネルやアンダートレイなども同一の色で製作し、
より統一感のある仕上げが施されている。
謹製ウェル帆布 キャンバストップの張替え
SWでは、PAOのキャンバストップ車両には全車張替えが着いてくる。
それは25年を迎えようとしていることから、またこれから長くお乗り頂けるように
キャンバスを新調する訳である。
スタンダードカラーは(黒、灰、紺、茶、赤)の5色があり、
オーナーの思ひによりカラーが選択できるようになっている。
キャンバストップの開閉のお話はあまりしたことは無いが
電動による開閉であるから、まったく難しいものではない。
そして、アコーディオンのようにパタパタと後部へたたまれて
開閉するさまはとてもオサレである。
PAOちゃんとK様をガシャ!!
この度はK様、PAOトラディショナル納車誠におめでとうございます。
ちょいと軍服のようなPAO感のある雰囲気がとても似合います。
今日はコレマデ。
本日の名言
信念のためには、たとえ敗れると分かっていても、おのれを貫く
そういう精神の高貴さがなくて、何が人間ぞと僕は言いたいんだ。
by岡本太郎
そして、それを追行するにはまず、強い信念をもたなければなりませんなぁ。