
四国は八十八か所巡礼の1番霊場は徳島県の板野郡にある霊山寺である。今日も、今からお遍路を始める市井の人が首には輪袈裟を、頭には菅笠をかぶり、片手に金剛杖を持って出発するのである。霊山寺の本堂では沢山の灯籠がお出迎えしてくれる訳であるが、これより煩悩を払う旅のはじまりに相応しいおごそかさである。わたしも、本堂でお参りをさせて頂いた訳であるが、日常にこれほどまで自分と向き合える空間が無く、八十八か所を巡礼することにより自身の精神をも鍛える事が出来るのだと思う次第である。しかしながら、巡礼には車で向かう人、自転車に乗る人、はたまたプリミティブに白衣に菅笠、徒歩で自身の精神まで鍛え上げる人まで、それぞれである。真言密教ではなく、禅宗の教えでは只管打坐、ただただ座禅を組んで座るという行為がその修行であって、やはりお遍路という言葉からすれば、ひたすら歩くという行為が望ましいと思うのはわたしの偏見である。

インストルメントパネルやダッシュパネル、それはどちらもメーターが着いているパネルの事を合らしており、呼称はどちらでも良い。今回のパネルを見て、間違い探しではないけれども、おおっと思った方はパオイスト認定である。

この度は、徳島県板野郡にお住いのI様の元へお届けに上がりました、PAO『SW-LTD』をご覧頂きたいともいます。ボディーはインディゴブルーに塗装を行い、内装はアイボリーにて仕上げ。オーナーの思い描いた形を再現するために各箇所にこだわりを持って製作致しました。

ダッシュ上下はレザーにより張替えが行われ、ハンドルは官能のデザイン、ナルディN120のクラシックウッドに置換。内装のプラスチックピンなどは全てが新品で仕上げられており、新車にはならないが、にほい立つ存在感はある。

モケット生地で張替えが行われた内装。モケット生地での製作にはマテリアルを見直し、より耐久性のある物へ。運転席は経たりがネックであり、張替えと同時にクッションの硬さの調整を行っている。こうした細かな配慮はSWならでは。

往年の温かみのある碁盤の目形状のシート張替え。新しいとか、古いとかではなく、乗る人にとって優しい思いになれるような、気分である。

荷室のトランクマットは純正はもう対応年数が大きく超えて、かなりの劣化はすべてである。SWでは、荷室部のマットの張替えも行う事が出来る。

リプレイスメントマフラーも装着して、下回りも高耐久なアンダーコートで仕上げ。
新品のタイヤは今回は当時の純正タイヤのトレッドに一番近いYOKOHAMAのS208が装填されている。

この度はI様、PAO『SW-LTD』納車誠におめでとうございます。ご自身の誕生年とおなじ平成2年式の珍しいパオをということで、各箇所に拘りを添えて頂き有難うございます。また、素敵なお土産まで頂きこの場をお借り致しまして厚く御礼申し上げます。
今日はコレマデ。
本日の名言
人の短を言う事なかれ
己の長を説く事なから
by空海