
昨今の自動車にはない、見返るという行為。それほど気になるのはパオのデザインに対しての性能の良さである。けっして現代の車から見つめれば利便性は良くは無い。しかし、それ以上に現代にクルマには無い、胸が躍るような、ワクワクするような、非日常性がパオにはある訳である。人間は二つに分けるとするならば、便利を追求する人と、感性を追求する人、であると思う。前者は日常であって、後者は非日常の世界を生きており、これは並行して別の世界に生きている、いわゆるパラレルワールドである。そのパラレルワールドの入り口がパオ、というクルマの可能性も出てきている。

この度は、神奈川県大和市にお住いのT様の元へお届けにあがりました、PAOトラディショナルMTをご覧頂きたいと思います。アクアグレイのボディーのMT仕様と、昨今MTのPAOが石油より先に枯渇しそうである。

今回はオーナー様によりワタナベホイールをお持込頂き取付。バンパーやグリル、ワイパーなど純正仕立てにより塗装を行い製作。もちろんボディーも塗装を行っている。

アンダートレイは純正ではグレイ色のビニールであるが、今回はファブリック生地により張替えを行っている。インパネのエアコンルーバーはそれぞれにリペア、交換を行いすっきりした様子。

ファブリック生地を使用して張替えが行われたシート。内部のアンコを補強して、乗り心地も改善をおこなう。
パオオーナーならきっと解るであろう、お尻の部分がずぼっと入った感覚。その気持ち悪さは皆無である。

14インチのA539というクラシックスポーツタイヤは、その感性をくすぐるトレッドパターンが印象的である。また、13インチであればG.T.SPECIAL CLASSIC Y350の145/80R13という選択肢も存在する。タイヤのトレッドパターンにこだわっている人はなかなかおられないが、とてもカッコよくしてくれる、いわゆる名脇役的な存在である。

神奈川県大和市のT様、この度はPAOトラディショナルMT納車誠におめでとうございます。長らく製作にお時間を頂き有難うございました。また、お土産まで頂き、感謝申し上げます。
今日はコレマデ。
本日の名言
なぜ人は、人に向けた音楽だけを作るのでしょう
by雅楽