小山の金太郎
鉞をかついだ金太郎、日本昔話では有名人物である。この金太郎、富士の麓の小山町出身であって、実在する人物なのである。金太郎は産まれた時からの力持ちで、石臼をハイハイしながら引きずってしまうほど、という突っ込み所満載ではあるが、母は山姥(やまんば)だとはあまり知られていない。金太郎は大きくなり元服をして坂田金時と名乗る。そして上京し、源頼光に仕える事となった。ちなみに(みなもとのよりみつ)と読んだ方は90点。(みなもとのらいこう)と読んだ方は120点である。頼光は京都北部の大江山に酒呑童子という鬼を征伐(大江山の鬼退治)しに行けと一条天皇の命が下って、そこに渡辺綱・坂田公時・碓井貞光・卜部季武ら郎党を連れて行ったのである。道中で住吉、石清水、熊野の三神が老人の姿になって現れ、兜と刀と酒を授けた。大江山では奮戦し、渡辺綱と頼光が遂に酒呑童子の首を刎ねたのである。酒呑童子は首を刎ねられながらも頼光の兜に噛みつくという題材の大和絵や浮世絵はご覧になられた方もおられるのではなかろうか。また、天下五剣の国宝、童子切安綱(トウハク蔵)や重文の鬼切丸(北野天満宮蔵、こちらも安綱作)はその酒呑童子を切った太刀であると言われている。ということで、金太郎は武士となり平安時代に活躍したのであった。さてココからはお待ちかね四方山のうんちくであるが、坂田金時と同行した渡辺綱(わたなべのつな)は大阪(摂津)の人間であり、 渡辺党という摂津渡辺を本拠とする中世武士団が生まれた。その影響で大阪には渡辺の地名が点在し、それらすべて渡辺綱の名残である。さらに驚く事に大阪に住む渡辺さんは、2月2日の節分に豆を撒かないのだという。なぜなら、先祖が鬼を退治したからであった。
この度は、静岡県駿東郡小山町にお住いのM様の元へお届けに上がりましたPAOトラディショナルレストアをご覧頂きたいと思います。今回は、ボディーからエンジンミッションを積み下ろし、どちらもオーバーホール。ミッションにはSWが製造するシンクロハブ(ギヤ)に入れ替えて、快調。おまけに後に限定発売するヂュアル出しステンレスマフラーをいち早く装填。ボディーは内外装を分解。一から塗装をやり直し、さらにボディー内部に溜まった錆の要因となる砂埃を除去。見えないところまで手を入れて製作が行われた。
内装はインストルメントパネル(ダッシュパネル)に時計とタコメーターを装填し、上下パネルをシートのカラ―に準じて張替えを行う。シートは特に運転席の座面を硬めにして長距離での操縦による疲労を軽減。ここでも細かな配慮がなされている。
エンジン、ミッションは脱着し、補器類も整える。キャブレーターのリフレッシュやそれらに装着される負圧ホースなども全て交換。エンジンではオーバーサイズのピストンを製作し、ヘッドも少しの面研を行い圧縮圧力もアップ。ミッションはメーンシャフト、カウンターシャフトの分解清掃に加え、両シャフトの軸受ベアリングの交換も行うなど、整備に余念はない。
遂にやって参りました。10年前の製造から沢山の皆様にお声掛け頂き、限定15本で12月1日よりパオ専用ヂュアル出しマフラーを発売致します。今回は、改良を重ね少し回転数の高い3000回転以上でパワーをもりもり出す味付けがおこなわれております。特設ページは設けません。お電話もしくは、マフラー販売ページよりW出しとお伝えください。
パオはどのような風景にも良く似合う。このデザインが、飽きる事はないであろう。そして、パオはいつまでもパオである。ラシーンもであるが唯一無二とはコレである。
この度はM様、PAOトラディショナルレストアを納車おめでとうございます。長らく製作にお待たせ致しましたが、お喜び頂き嬉しく思います。また、ご当地のお土産、お心遣い頂き有難うございました。それでは、末永く。
今日はコレマデ。
本日の名言
血なんざつながってなくても酒一杯でつながるのが男って奴さ
by坂田金時