18年目の風防修理
ラシーンも18年目に入り、そろそろボディーのあちこちに修理が必要になってきた。
森羅万象『モノコトあるそのすべて』か、『カタチあるモノみな壊れる』だろうか、
そのどちらも正しい訳であるが、ラシーンの経年の補修はこれからが本番であろう。
と云う事で、今回はラシーンデザイナー平林俊一氏のクルマの風防を新品に交換する。
タイプ3に標準装備のサンルーフと風防
タイプ2でもオプションによりサンルーフの取り付けという設定はあり、
平林氏のラシーンはそれに当たる。
到着時にはすでに風防がバリバリで、影も形もない状態であった。
風防の台座
風防の交換には台座も含めて行うのが宜しい、というのは
台座自体が錆びてしまい、その錆が天井に回ってしまえば天井自体が錆びてしまうからだ。
ASSYで注文すれば、風防と台座、ネジ類がセットで着いてくるからこれを選べば良い。
台座の取り付けには一箇所に対し2本のタッピングビスで行う訳だが、
取り付ける際、ビスにちゃんとシーリング材を塗布すること。
これを忘れると、雨森の原因となる訳だ。
台座を新品に交換
5個あるすべての台座を新品に交換した。
すべての台座はそれぞれに取り付け位置が存在するから、
一つでも間違えば、風防が曲がったように装着される。
カタチは左右以外はほとんど似ているから注意が必要だ。
新品の風防が鎮座した。
平林氏も新品のゴムの柔らかさに驚いていた様子。
これでまたながく乗れますね、などお話をしながら
今度は足回りの交換を予定させて頂いている。
走行21万キロ。
平林氏のラシーンは地球で言えば5周半は走った事になるから驚きである。
これをご覧頂ければ、ラシーンのオーナーの皆様も勇気が湧いてくるはずだ。
クルマは大切にメンテナンスを行えば、20万キロでも走ってしまうのだから、
10万キロ走ったからと云って、あきらめる必要など全くない。
芸術的 油絵のような修理
擦ったところなど、油絵のような感覚でパテが盛られて美しい雰囲気が流れている。
このような修理方法はどのようなクルマにも当てはまることは無いが、
ラシーンと云ふクルマにはお似合いであるから素敵だ。
ラシーン 新品風防
ということで、本日は風防の交換をご覧頂いた。
スピードウェルでは平林氏のラシーンをフルオリジナルでの修理、復元を
基本として行っており、素晴らしい純正デザインの指向にも力を注ぎたい。
今日はコレマデ。
本日の名言
幸福は思いやりの心から生じるものであって、
怒りや憎しみからは生じません。
byダライラマ14世
そうですね~。これは間違いありません。