PAOと明日の太陽
神奈川県は湘南方面から藤沢へ向かう途中、侵攻方向をあやまってUターンを切ろうと
横道へ入ったら、なんと松下政経塾の領土だった。
中央アーチのバリケードを見上げれば明日の太陽のレリーフと
さらに頭上には政経の御旗が空高く掲げられているのだから
これまたわたしは飛んだ大変だところに紛れ込んでしまったようである。
しかし、この明日の太陽はいったいどういう日が昇り
現代の混沌とした社会に、どういう時代が広がってゆくのだろうか。
このレリーフが出来たのが1980年であるから、その時代より政経塾の門徒は
明日の太陽を模索しながら時代を動かして来たのである。
だが、1980年当時はバブル景気の最中であり21世紀には
ピカピカのキラキラの世界が待っていると市井の人は互いに信じ合っていた。
そんな夢と希望の時代の中、1987年日産のBe-1(パオ開発)チームは
「技術が進化していった先にはいったい何が待ち受けているのか」などを
提議していたというのだから、驚き桃の木である。
ハイテクやローテク、はたまたデッドテクなどテクノロジーを修飾する言葉が
多様化したように、もはや、ピカピカなメタリックなテクノロジーの未来を信じる人は
少ないと思われるが、これからどんな変貌を遂げるか、
確実に予測する事は困難であると捉えPAOは過去のスタイルを
現在のテクノロジーで具現化し、新しいテクノロジーの使い方を模索した。
それが「クルマは生活を演出するための一つの道具」といった、
車の既成概念から一歩踏み出す壮大なプロジェクト(アート活動)となったわけである。
PAOトラディショナル 左舷前方姿見
この度は神奈川県藤沢市にお住いのM様の元へお届けに上がられた
PAOトラディショナルをご覧頂く事にいたそう。
車両ベースはボディー色がアイボリーのキャンバストップ仕様。
一際PAO中のカラーのかなではお高い(希少性の高い)モデルである。
そして今回は前後バンパーをブラックラッカーフィニッシュを施し
天上のキャンバストップのミッドナイトブラック色に張替えも合わせて
少しチープな感覚を彷彿させたいといふオーナーの狙いである。
謹製ウェル帆布 60スタンダードレザー
謹製ウェル帆布が製作する60(ロクマル)デザインレザーシート。
タン単色で整え質素なオシャンティーさをアピールしている。
※タン色とはなめし革の一種のカラー。柿渋などのタンニンに由来する。
謹製ウェル帆布 キャンバストップ張替え
ミッドナイトブラック色のキャンバス生地に張替えが施されたトップ。
バンパーのブラックラッカーと調和が施されている。
また、PAOのアイボリー車両は内装にあるハンドル類がすべてブラックで
統一されているので、全体的に収まりは良い。
キャンバストップからの全景
PAOのキャンバストップはかなりの開口面積であり、
全開に広げればリゾート感は抜群である。
開閉は電動により手元のスイッチで行え、気軽に操作が可能だ。
PAO トラディショナル 後方姿見
バンパーが黒いと、何か廉価版というかそのチープな感覚で
何時もとは違った可愛い感覚も生まれてくるわけだ。
M様とPAOちゃんをガシャ!!
この度はM様、PAOトラディショナル納車誠におめでとうございます。
湘南あたりでPAOをぶいぶいお乗り頂き、さらにリゾート感を楽しんで
頂ければ幸いです。
今日はコレマデ。
本日の名言
なんでもいいからさ 本気でやってごらん
本気でやれば たのしいから 本気でやれば つかれないから
つかれても つかれが さわやかだから
by相田みつを
ごもっともでございます。
一生懸命した時のあの爽快感は疲れを吹き飛ばしてしまいますなぁ。