日産PAO スターターボタンを装着するの巻!!

どんもす~。ウェルだす。
さて、本日はPAOにエンジンのイグニッションスターターボタンを
装着するというお話だ。
今回の加工を施す車両は、PAO歴21年、重鎮PAPA氏の車両を拝借し
厳かに執り行われた。

英国製イグニッション、スターターボタンだ。
ヨーロッパ車乗りの間では俗にルーカスタイプと呼ぶ。
さてイグニッションスターターとは何ぞやと申せば、
皆が車のエンジンを始動させる時に
セルモーターを動かす位置までカギを回すコトと指しているのだが、
これが今回、ボタンでセルモーターを回す(エンジンを始動させる)
というカスタマイズが施されるのである。

これが、スターターボタンだ。
日本ではこういう重量感(質感)のあるボタンなど、
あまり作られておらず、今回は英国から船便でお取り寄せ致し候。
やはり、ボタンなどは安価に見えるものより、こうした質感のあるものを
えらべればクールである。

配線はいたって簡単。
裏側にプラグが二個付いており、配線を穴に差込みネジ留めするだけで終了。
ボタンを押すと、右から左に電流が抜けてゆくだけであり、
いたって原始的なボタン型スイッチである。

今回の取り付けには色々とオーナーとの協議の末、
下側トグルスイッチの正三角形上の少し下辺りにすえるコトに決定。
墨付けがおこなわれた。
PAOのインストルメントパネルは実は鉄板で出来ているゆえ、
ホールソーなどを持っていれば、容易に穴を開けるコトが可能だ。
(しかし穴を開けるという動作にはかなりの抵抗はあるのだが)

インストルメントパネルにスターターボタンが奉納された。
配線はキーシリンダー裏側から拝借。
今までのようにカギでエンジンが掛けられるようにはせず、
男らしく、このスターターボタンのみでエンジンが始動するという
カタチが採用された。
もちろん、カギを差し込みキーをONの位置にもって来ないと
スターターも作動はしない様加工が施されている。

キュルキュルブルルン~。一発始動だ。
と言う事で、スターターボタンを取り付けるをご覧頂いた。
さらに、今回の車両にフォグランプの改造も行ったので、
番外編と言う事で、ご覧頂こう。

現行PAPA氏のフロント4連フォグである。
このフォグを真ん中2個を黄色タイプに変更し、
細かな仕上げを追加。

4連ともなれば、フォグランプの重量により取り付けステーの強度が
問題にもなってくる。
現在は右から左へと、一枚の板を架けてそこに4個フォグを装着していたのだが、
真ん中のフォグが少し暴れ気味と言う事で、
センターにステーを新たに増設。

これを溶着し強度を増すという工法がとられた。
また、このフォグステーの丁度良いおもむきのある色合いを
再現すべく、黒い部分は筆でシルバー色に塗装。
まさにエイジングという技法だ。

溶着したステーとフォグランプステーを固定する為に、
頭の丸いボルトが用意された。
しかし、このまま取り付けてはスピードウェル社の名に恥じる。

ボルトの頭をロウ付けし凹凸を取り去った。
ロウ付け後は360の板金ペーパーやすりでカタチを整え
下地成型を施し、カタチを整えてゆく。

塗装を行えば、鋲型ボルトの完成だ。
なぜこのようなボルトを作ったかと申せば、
純正のフォグ取り付けボルトの頭は全てこの鋲型が採用されており、
やはり、六角頭のボルトが見えると、その世界が潰れてしまうからに
ほかならない。

これがスピードウェルがこだわる仕事である。
こういう細かな細工は、全体的な見た目に大きく影響するのは、
皆承知だろうか。
さすがは日産、なんと純正品もご覧の通り。

ことに細かな細工まで、PAOは実に万全のようだ。
皆、当時の日産技術に脱帽しよう。

4灯フォグが気持ちよく鎮座した。
と言う事で、本日は色々な加工をご覧頂いた。
ボルト、ネジの世界は奥深く趣のあるモノは数多く存在する。
なければ、最後は自分達がこだわるボルトを作る、
そこまでやらないと、クルマは喜んではくれないだろう。
ウェルにとって、ボルト一つが全てなのだ。
今日はコレまで~。
本日の名言
やれないと思うのは、したくないからだ。
そんなことを考えれば、出来るわけがない。

byバルーフ・スピノザ
この言葉は本当に最高ですなぁ。
そう、まずはやろうと思える人間にならないと、
何も出来るわけがありません。
その人の性格、さらに将来も伺えます。