新潟県新潟市のH様 PAOトラディショナルリファービッシュ納車おめでとうございます

新潟旧税関前
新潟の貿易風

以前神戸の旧居留地のブログにあった異国の情緒は、『貿易風』という言葉で解説している訳であるが、時をさかのぼること慶応3年。尊王と攘夷、討幕の気運盛んに、翌年新潟の港は開港されたのである。幕臣越後長岡藩牧野家家老上席、河井継之助は当初中立の立場をとっていたが、南蛮よりゲベール銃やガトリンク砲など取り寄せ、薩摩土佐を中心とする明治新政府軍とあいまみえることなった。北越の戊辰は両軍の銃弾がぶつかるほど激しく、明治新政府軍に圧された河井継之助はあびた鉄砲傷から破傷風を患い惜しまれつつこの世を去った。旧幕府軍は忠義や正義を重んじるラストサムライとして描かれる事が多く、わたしはその現代にはない男っぷりにロマンを感じる訳であるが、それと同時に現代の政治家とは違い、まつりごとは命がけで行われていた事に感銘致すところである。『もしも徳川家康が総理大臣になったら』という映画が今夏に公開された訳であるが、観た方は挙手して頂きたい。野村萬斎扮する徳川家康が、現在の東京のビルの屋上から一望し、命がけで作った江戸を大切にしてほしいと未来の人に託す姿には、涙したものである。わたしが思うに、明治維新は行われて良かったと仮定しても、くだり現代の政治は如何であろうか。今の国政をあづかる政治家が1000年先の国の繁栄を見据えてまつりごとを行っていると言えるだろうか。さしてわたしの目には、政治家が利権に群がる、そのような醜い姿にしか映らないのである。残念ながら今のところ明治維新の答えはそれである。

パオを新潟県のお客様に納車
パオリファービッシュ

この度は新潟県新潟市のH様の元へお届けに上がりました、PAOリファービッシュモデルをご覧頂きたいと思います。エンジン廻り、ブレーキ廻り、クーラー装置、足廻り等各箇所に新しいパーツと補強パーツをふんだんに使用して製作されたアイボリーカラーのパオ。ボディーのリペアもおこなわれ、ガラスコーティングで仕上げられたリファービッシュパオである。

パオの内装
パオの内装

内張りも全てにリペイントが行われ、ダッシュパネルやアンダートレイ等の張替え、クーラー吹き出し口の交換、天井などの灰汁洗いなど、新車にはならないが、そのような雰囲気にどこまで近づけるかが勝負である。

メーターピーク
メーターピーク

ヘッドライトにまつ毛を着ける(ヘッドライトピーク)というカスタマイズはあるが、パオのメーターは純正でピークが着いており、今回はそれをシルバーに塗装をしてほしいとオーナーのご意見を参考に製作。細かなパーツではあるが、それもウレタン塗装を行ってしっかり耐久性を確保している。

パオのシート張替え
パオのシート張替え

今回は上質なモケット生地を使用して60デザインにより張替えを行った。夏は涼しく冬はあったかい、なかなかの快適な生地である。

パオのキックボード
ドアポケットの張替え

ドアポケットやキックボードと呼ばれる部位をダッシュ上面と同色にてレザーにより張替え。純正は樹脂パーツむき出しであり、スニーカーやブーツの擦れ跡が後を絶たないが、このレザーを張る事により若干の見栄えは良くなる事間違いはない。

パオのトノカバー
トノカバーの張替え

なかなか在庫も無く、トノカバーの製作も難しくなってきたが、来年にはチリングキャンピープスとコラボを行いウッド製のトノカバーの販売を行うから乞うご期待である。

パオと記念撮影
パオと記念撮影

この度はH様、PAOトラディショナルリファービッシュモデル、納車おめでとうございました。長らく長らくの製作にも首を長くしてお待ち頂き、恐縮致します。奥様共にお喜び頂けまして嬉しく思います。また、沢山のお土産を頂きこの場をお借り致しまして厚く御礼を申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

今日はコレマデ。

本日の名言

学問というものは、実行しなければ、何の役にも立たないものである

by河井継之助