どんもす=ウェルです。
さて皆様、遂に10月の3連休ではありますが如何お過ごしでしょうか。
本日は奈良県は桜井市にお住いのM様がオーナーとなられたFIGAROを
ご覧頂くことに致そう。
FIGAROとは1991年(パイクカーと呼ばれるなかで一番後発)に
3回の抽選予約により限定2万台という台数で販売された車である。
フィガロ カラー名はエメラルド 前方正面姿見
スピードウェルでは稀に販売されているFIGARO。
機関類、足回り、ボディー、内装とバランスよく仕上げることにより
これからも長い付き合いができるモデルである。
フロントフェース部を撮影
フィガロのボディーにはあちこちに銀モールがおごられ
全面的にクラシックさが演出されている。
鍍金=古い物という感覚をお持ちの方もおれば、
若い世代には真新しいものとして受けいれられているようであり、
最近の国産車では鍍金パーツがなんらかの形で(新しい使い方を模索した)
増えていることに時代が繰り返されているコトを感じてしまう。
ウェル的には鍍金バンパーは車の基本と認識していたが、原始的と解釈するほうが
正しいかもしれない。
フィガロ 後方正面姿見
トランクのアウターヒンジやナンバープレートの台座、バンパー
テールランプのリムなどもすべて鍍金パーツで装飾。
パイクカーのなかでいちば豪華な仕上げが施されている。
1991年当時の車産業の風潮では、流線形、鍍金レス、馬力、スポーツなど
そういった感覚であるのに対し、東京ヌーベルバーグ(東京の新しい波)と
タイトルが付いていたわけであり、これが非常に興味深い。
フィガロ 斜め前方姿見の様子
フィガロはオープン2シーターのような錯覚にとらわれるが実は4人乗り。
ただし、後部座席の背もたれは垂直に立ち、長時間もたれることなどは
できない。あやまって後部座席に乗ろうものなら間違いなくエコノミー症候群に陥るだろう。
だから、やはり2人乗りと思って問題はないようだ。
しかし、その4人乗れるが2人しか乗らないとか贅沢なところが
フィガロの魅力でもあるようだ。
謹製ウェル帆布 ダッシュパネル全面 レザー張替え
フィガロの内装はダッシュパネル上面とフロアーカーペットを除き
ホワイトで統一されており、特にヨーロッパの方々に人気。
イギリスではフィガロの専門店ができるほど並行輸入されている。
外国の車的な造りこみがきっとうけているいるのだろう。
メーター廻りもクラシカルなデザイン
クラシカルなデザインは現代人において心休まるデザインと表現されることもある。
単純に丸型だとか四角型だとか、いびつでないデザインは心理学的にも安定しているようで、
現在のいびつな新型車にはウェルのような古い人間には安心する隙が存在しない。
これからの時代は、新車ばかりでなく、心休まる旧い車をレストアして楽しく乗る
という感覚もありだろう。
またエコやロハス的感覚や、これからの時代の波に乗る、
それがEVフィガロ(フィガロ電気自動車)を製作する
大阪電気自動車が題した『大阪EVヌーベルバーグ』の発想だ。
謹製ウェル帆布 フィガロ ドアトリム張替え
ドアトリム(内張り)も全面で張替をおこなった。
今回は純正よりさらに豪華さをプラスするため、肘置き部に
折り返し合わせステッチでラインを一本プラス。
これにより上質さがさらに増しさらにフィガロらしくなった。
謹製ウェル帆布はこういう細かなデザインはプロダクトの価値を高めると
位置づけており、さらに魅力ある仕上げに磨きをかけている。
いつでも、ごはんお茶碗三杯は食べれる、そんな高揚感がたまらない。
謹製ウェル帆布 フィガロ レザーシート張替え
フィガロは純正では本革が使用されており、コンパクトカーにその本気度が気持ちいい。
いろんな意味でパイク(とんがった)カー(車)であることが伺える。
今回の張替は最新の合革防汚レザーを採用し経年の劣化にも対応している。
スピードウェルでは本革もしくは防汚合革と選択することが可能だ。
フィガロのエンジンはマーチターボの後期型が搭載
パイクカーのなかで一番車両重量があるのがフィガロ。
その重量のため、Be-1やPAOに搭載したMA10S(自然吸気)エンジンでは
非力と判断されたようである。
今回は、走行距離は5万キロというわけだが、スピードウェルでは
走行距離にかかわらず、タイミングベルトやウォーターポンプ
オイルシール類などは標準で交換が行われる。もちろん消耗品である
プラグや、ハイテンションコード、エレメント類、ベルト類など全交換だ。
ちなみにミッション形式はATのみの設定ではあるが、神奈川のパイクカー工房さんの
ところではブリブリのMT仕様も製作されているようだ。
謹製ウェル帆布 フィガロ 天井張替え
経年の劣化でそろそ縮みがひどくなってきたフィガロの天井。
なにもあきらめることもなく張替えは可能である。
まだまだ、パイクカーはこれから。そしてパイクカーの新しい時代の幕開けだ。
今の時代にこそ、個性があり、主張でき、楽しく思い出が作れる車、
そういう車を大切にしなければならない。
M様とフィガロをキシュ!!(CANONの音)
M様、この度はフィガロ納車誠におめでとうございます。
これからも、大切にお乗り頂けることを楽しみに致しております。
今日はこれまで~。
本日の名言
過去のものといえども、
真に価値あるものは、
常に新しさを含んでいる。
by柳宗悦
こりゃ~パイクカーにもってこいの名言で御座いますなぁ。
真に価値のあるもの、間違いありません。
ただ、この価値をわからない人が多いことに残念でなりません。