日本四駆
ラシーンというクルマ、現在では丁度良いという言葉が実に
良く似合う訳である。丁度良いという言葉は、一般的には過
不足を感じる事の無い所であるが、わたしが思うに少し過不
足を感じるポイントが、丁度良いという所の妙である。ここ
が、人間の心の入いる隙間になり得るのだとわたしは思う。
次に、古来日本人の精神性ではあるが、たとえば完成させず
ひとつ未完のところをわざわざ作る事によって、持続性をあ
あらわすのである。これがなかなかのモノで、日光東照宮の
陽明門にある逆さ柱などは、有名である。『完成した時点で、
衰退しか道は残されていないから、未完成のように作ってい
る』。少し丁度良いという話からは逸れたが、陽明門が人為
的にその精神性をカタチに落とし込んでいるという所が、人
間の心の入る隙間をわざと作っている、という事であれば、
それは、過不足が少しある絶妙な丁度良さ、これが言いた
かった訳である。ラシーンにしても人為的な過不足の良さを
造っているところでは、共通している。さて、本日のお題は
日本四駆ではあるが、この言葉はラシーンデザイナーの平林
俊一氏よりお話を頂いたものである。たとえば、ランドクル
ーザーやパジェロのような大きなクルマは、果たして日本と
いう土壌、風土で必要かどうかと言われれば、実際必要では
ない。大げさに例えるなら、F1が一般道で60㎞制限ではしっ
ているようなものである。だから、日本の土壌で丁度良い物
を造りましょうということで、出来上がったものがラシーン
である。これが日本四駆の所以だ。やっぱり丁度良い。
ラシーントラベラー モハベサンド
この度は、群馬県藤岡市にお住いのS様の元へお届けに上が
りました、ラシーントラベラー、モハベサンドをご覧頂きた
い。モハベサンドは、クライスラーの純正カラーであり、こ
の度はレストアも兼ねて、オールペイントをして製作。
アウターハンドルも同色という妙
ラシーンは、パーツごとに外に出したカタチを選んでいる。
アウターハンドルも、このように外に出たカタチではあるが
カラーリングはボディー同色にして今様に。
ラシーン専用ウッドパネル
wells50スタンダードレザー
風合いも素晴らしく、落ち着きのあるカラーリングがCOOL。
タイヤカバーの張替え
モハベサンドとブラックの2色で攻めたので、まとまりある
印象が素敵。
ラシーンと記念撮影
この度はS様、ラシーントラベラー納車誠におめでとうござい
ます。末永くお乗り頂ければ幸いです。また、お土産も沢山、
頂きまして恐悦至極に存じます。
今日はコレマデ。
本日の名言
人生には、三つの坂がある。
「上り坂」「下り坂」そして
「まさか」
by友近