神奈川県鎌倉市のM様 ラシーントラベラーレストア納車おめでとうございます

もやい工藝
もやい工藝
わら細工たくぼ
わら細工たくぼの鶴と亀

民藝の思想
それは、大正から昭和にかけて柳宗悦らが提唱した「民衆的工芸(民藝)」の美学の事である。名もなき職人たちが作った日用品にこそ、真の美があるとし、生活に根ざした実用性と健全な美を再評価する思想である。工業化が進む中で失われゆく手仕事の文化を憂い、「用の美」や「直観」を重視し、誰もが使える安価な品にこそ「健康な美」が宿ると説き、生活文化運動として展開され、現在ではその思想をもって作られた日本の手仕事を集めたお店が多数存在する訳である。今回は、神奈川県鎌倉市のオーナー様のところへラシーンをお届けという事で、丁度オーナー様のお家から直ぐのところにある、もやい工藝という有数の民藝店に足を運んだ。日本広し、民藝店も多しと言えども、3本の指に入るもやい工藝(独断と偏見)。所狭しと各地の民藝がお出迎えしてくれる。日常使いのコーヒカップや皿などの陶器は多く、わたしは各地の窯元に訪れ、ずいぶん買いあさったゆえ、それらは十分であって、壁にしれっとかけられていたこの鶴と亀のわら細工に目がとまった。正月らしいめでたさ、しかし年中飾る事の出来る縁起の良いわら細工である。店主にこちらは売り物かと尋ねると、譲っても良いという。知る人ぞ知る、神が降臨した地、宮崎県の高千穂で育てた稲藁で作られる、たくぼのわら細工である。これは、まこと手仕事ゆえに数もほとんど作られる事なく、珍しいものであって、同様のわら細工の中でも特に洗練された造形が魅力的である。もちろん、こちらは即購入して玄関に飾る事とした。スピードウェルでは民藝の思想をエッセンスとして、パオやラシーンの自動車造りに励んでいるわけであるが、使えば使うほど味わい深くなる、洗練された健康な美。このような感覚を、内外装の手仕上げや、整備に反映して行きたいものである。あと、わたしのコダワりであるが、名もなき職人たちが作った、という気分を表現するために、販売車両には納車時SWのステッカーは貼らないという事を行っている。わたしたちも、名もなき職人でありたいと願う。

ラシーントラベラーレストア
ラシーントラベラーレストア 鶴岡八幡宮参道

この度は、神奈川県鎌倉市にお住いのM様の元へお届けにあがりました、ラシーントラベラーレストアをご覧頂きたいと思います。とても品のあるマルーンカラーにレストア塗装されたボディー。オーナーM氏がこだわって作り上げたカラーであります。バンパーやグリル、グリルガード、それらのバランスもM氏のこだわりをお聞かせ頂き、絶妙に調整。

ラシーンフロントフェース
ラシーンフロントフェース

この匂い立つ風合い。シルバーメタリックの塗料の目番手まで、事細かく調整を行う。フォグランプは当時の純正であるボッシュ製をリペアして装填。フロントグリル中央の塗装とのコントラストも上手く調和している。

ラシーンの内装

ラシーンの内装張替え

外装の品の良いマルーンカラーにあわせ、名作クラシックウッドハンドルに、ウッドパネルを装い、シートはアンティークレザーにて張替えをおこなった。イギリス王室御用達のような雰囲気がとてもCOOL.

ラシーンの内装
最先端のディスプレイオーディオの取付け

ディスプレイオーディオの取付けということで、今回はエアコン操作パネルを下段の②DIN上部に移設し、下段に小物とドリンクフォルダーを装填ス。

ラシーンのホイール
ホイールリムに鍍金リングをおごる

安価な樹脂製ではなく、安価はスチール製でもなく。今回はデッドストックの本物鍍金リングを装着。モノの魅力とはフェイクでは現す事は出来ない。素材と素材感、見た目が同じであっても、全く異なるものである。

ラシーンスペアタイヤカバー
テールエンドの装飾

タイヤカバーの張替えはカラーが選べる。また、塗装を行うと無くなってしまうラシーンのエンブレムの下にあるデカール。SWのインスタグラムより、こだわりのリプロデカールは購入可能である。

ラシーンと記念撮影
ラシーンの記念撮影

この度はM様、ラシーントラベラーレストア納車誠におめでとうございます。試行錯誤して製作さしあげましたが、お喜び頂けまして嬉しく思います。また、お土産を頂き、この場をお借り致しまして厚く御礼申し上げます。それでは、今後とも宜しくお願い申し上げます。長くお乗り頂けます様に。

今日はコレマデ。

本日の名言

大事を思ひはからふ者、物とがめをせず、事ならぬことを事になさず

by源頼朝

大きな事を成し遂げようとする者は、細かい事を気にしたり、取るに足らない事を大げさに騒ぎ立てたりしない、という意味でございますなぁ。