Post date / 2025年3月22日

静岡県静岡市のT様 PAOトラディショナルMT納車おめでとうございます

やじさんきたさん
駿府のヤジキタ
駿府のヤジキタ
PAOトラディショナルMT

駿府の弥次喜多

今から遡る事200年。入り鉄砲に出女と云わ江戸の幕府が関所を設けて人々を監視していた訳である。当然現在のようにふらっと旅に出る事など出来ず、県境をまたぐことは簡単な事ではなかった。しかし神社仏閣の参詣や温泉など治癒の旅は当時許されていたのである。そして今日のその時、駿府の弥次喜多である。弥次郎兵衛こと静岡市葵区出身のヤジサンと、喜多八こと同清水区出身のキタサンが江戸から東海道を巡る旅に出て、あちらこちらで問題を起こした十返舎一九の滑稽本『東海道中膝栗毛』。これが出版されて、日本で旅ブームが巻き起こったのである。時を同じくして葛飾北斎は「冨嶽三十六景」を描き、東海道の道々から富士山が美しく見える景色、名所絵を残し、それがきっかけとなり、歌川広重が「東海道五十三次」を発行。東京の日本橋は確認していないが、京都の三条大橋脇にもヤジキタの銅像があった事を思いだしたわけで、こうやって繋がっている事に感動を覚える訳である。現在では弥次喜多と言うと、愉快な旅行の事を指すわけであって旅の原点が弥次喜多にあると言っても過言ではない。

パオ フロントフェース
パオのフロントグリル

この度は、静岡県静岡市にお住いのT様の元へお届けに上がりました、PAOトラディショナルMTをご覧頂きます。今回のパオは外装の良い物とエンジン機関が良い物とをハイブリッドで製作差し上げました特殊なモデルでございます。

パオの内装
パオのハンドル廻り

リペアがほどこされたハンドル廻り。アイボリーのハンドルはひび割れしている物も多く、これからも使用に耐える物を選定。

ダッシュパネル上下の張替
ダッシュパネル上下の張替とエアコンの吹き出し口のリペアパーツ

ダッシュパネル上面とアンダートレイの張替と、エアコンの吹き出し口のリペアパーツの交換。シートの一部に合わせたカラーにてレザー張りを行う事によりシートと内装の調和が生まれる。また、エアコンの吹き出し口は特に目に着く所であり、ルーバーの割れや膨らみのある物はSW謹製リペアパーツと交換を行う。

パオのシート張替え
パオの純正風シートの張替え

純正のデザインを踏襲して張替えが行われたシート。今回はダッシュ上面、アンダートレイとシートのパイピングをあわて張替えを行った。運転席はアンコを増量して乗り心地を良くしている。

パオのトノカバー
パオのトノカバー

トノカバーの取付。荷室の目隠しにも使用される。フレームは純正以上の仕上がりにボディーと同じ塗料にて塗装を行い、オーナーの選定した生地を元に張替えを行う。

パオの荷室
パオの荷室の張替え

荷室部のカバーも新調。パオオーナーの方ならなるほどと思う訳であるが、荷室部のゴムマットが縮んで汚れて、カチカチになって、みすぼらしい訳であるが、そこは新調して見えないところも美しく。

パオの内張り
内張りのリペア

内張りも全面リペアを施し、さらに準外板までピカピカに仕上げる。

キャンバストップの張替え
パオのキャンバストップ張替え

今回はジャーマン生地による張替えを行い、10年いや20年と使用に耐えることであろう。

パオと記念撮影
パオと記念撮影

この度はT様、PAOトラディショナルMT納車、誠におめでとうございました。長らくお待たせ致しました。また、沢山のお土産まで頂きこの場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。新天地でパオライフをお楽しみ下さいませ。

今日はコレマデ。

本日の名言

『東海道中膝栗毛』(とうかいどうちゅうひざくりげ)

1802年(享和2年)から1814年(文化11年)にかけて初刷りされた、十返舎一九の滑稽本である。

「栗毛」は栗色の馬。「膝栗毛」とは、自分の膝を馬の代わりに使う徒歩旅行の意である。

Post date / 2025年3月16日

大阪府吹田市のY様 ラシーントラベラー純正仕立て納車おめでとうございます

ラシーンのトランクデカール
ラシーンのトランクデカール
ラシーンのステッカー
ラシーンのトランクデカールをリプロダクト

ココに、日本で最後の純正トランクデカールが有る。これはわたしのコレクションであるが、以前神奈川県のお客様より頂いたものである。生産が中止されてから、デカールのリプロダクトを思いつくも、日々の仕事に追われ手に着いてはいなかったのであるが、いよいよ販売を開始。こちらはスピードウェルのインスタグラムからのご応募となる。価格は990円送料込という事でお財布にも優しい。

ラシーンを大阪府のお客様に納車
ラシーントラベラー純正仕立て

この度は、大阪府吹田市にお住いのY様へ納車されました、ラシーン純正風レストア車両をご覧頂きたいと思います。純正風と申しますと、少し語弊はあるかもしれませんが、前期モデルのラシーンに後期モデルのカラーでレストアペイントを行い、さらに内装もSWの至宝をもって組み上げを致しました。

フロントグリル
ラシーンのフロントグリル

今回は、カンガルーバーを装填してさらに純正で扱われたボッシュ製のフォグランプをリペア装填。鍍金リムも磨きあげ、ボディーはブラックペイント。ステンレスのステーも磨いて美しい。カンガルーバーは本来はアルミの梨地仕上げであるが、腐食しないようにシルバーで塗装を行った。

ラシーンの内装
ラシーンの純正内装

このシートはわたしのコレクションであったが、Y氏が純正が良いということで、それならこのラシーンに装填させて頂こうという事で取付。平成6年あたりバーバーリーチェックが流行したというご時世が感じられる。平成9年式以降ではヘリンボーン柄の内装となるのは、ハリスツイードを意識しての事。また、大航海図のシートはプリマクラッセのカバンなどである。ラシーンの内装は当時のファッションと直結していたのである。

ラシーンの内装リペア
内装の灰汁洗いとリペア

内装のすべては灰汁洗いを施し、美しくリペアが施される。他ではココまで美しく出来る事は無い、と言い切れるくらい美しい。Y氏も新車のようなと仰っていた。SWでは、これから長くお乗り頂きたい、そして宝物にして頂きたい、そのような車の製作に力を注ぐ。

ラシーンにステンレスマフラー
ウェルリプレイスメントマフラー

SWと5ZIGENが共同開発を行った、ウェルリプレイスメントマフラー。SUS304とSUS436をハイブリッドし、適材適所に組み上げた至極のマフラーである。こちらはウェブより販売を行っているので、欲しい方はお問い合わせくださいませ。しっかし、下回りのペイントも美しく、全方位から見て美しい。

ラシーンの後ろ姿
ラシーン左舷後方姿見

タイヤカバーはこげ茶に仕立てたが、純正もお持ちで着せ替えが可能。

ラシーンと記念撮影
ラシーンと記念撮影

この度はY様、ラシーン純正仕立て納車おめでとうございました。とてもお喜び頂き、こちらも嬉しく思います。これからも長くお乗り頂けます様に努力致しますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。

今日はコレマデ。

本日の名言

自分の生きる人生を愛せ。

自分の愛する人生を生きろ。

byボブ・マーリー

Post date / 2025年3月7日

兵庫県神戸市のY様 PAOトラディショナル納車おめでとうございます

パオにナルディウッドステアリング
往年のナルディクラシックウッドステアリング

木の温もりを味わいたいなら、ウッドハンドルである。日本車によくあるフェイクなウッドではなく、本当の木星ハンドルは、運転する喜びさえ味あわせてくれる。モノの価値をどのようなスケールで計る事が出来るであろうか。この話をラシーンデザイナー平林俊一氏に質問したことがある。平林氏の回答は『それは熱量の違いだよ』であった。わたしはこの意見にすこぶる賛成である。前提条件は必要な物と前置きし、プラスチックの使い捨てコップと、陶芸家が登窯で焼いた器(コップ)は熱量は雲泥の差であって陶芸家が焼いた器(コップ)に軍配が上がる。これは明解なたとえ話であるわけである。用途は液体を溜めるという同じ目的であって、物質が持ったエネルギーで価値の基準を判断するという事は明解で面白い。今回のナルディクラシックウッドハンドルの製作に要するカロリーはハンドル全般の中ではハイカロリーであって、そのエネルギーがわたし達に伝わって良い物と判断しているのでもあろう。

パオを神戸市にお届け
PAOトラディショナル右舷前方姿見

この度は、兵庫県神戸市にお住いのY様の元へお届けにあがりました、PAOトラディショナルをご覧頂きたいと思います。ボディーはレストアを行い、内装までペイントをやり直し、純正風のシートの張替え。エンジン廻りはクーラーのコンプレッサーから交換されて、まさにハイカロリーな仕上げを行って製作されたパオ。

パオにナビをつける
純正オプションオーディオラックが鎮座

純正オプションのオーディオラックをリペアを施し、ナビゲーションを装填。こうした細かな配慮がスピードウェルの特徴である。昭和感満載のなかに新しい物を装填するのも、乙なもんですなぁ、乙なもんですよ、とは写真家木村伊兵衛の口癖。

パオの内装風景
純正風のシート張替え

純正風に例えたシートの張替え。純正は豆袋『ドンゴロス』をざっくり被せたイメージとパオデザイナー、古場田良郎氏より教わり、昨今は純正風の仕立ても行っている。ドンゴロスをそのまま敷くといたかゆいであろうから、それらに似た生地での張替えはパオには良く似合う。

パオを兵庫県に納車
パオと記念撮影

この度はY様、PAOトラディショナル納車おめでとうございます。熱量を込めて製作差し上げましたので、長くお乗り頂ければ幸いです。それでは、今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

今日はコレマデ。

本日の名言

「できること」が増えるより、

「楽しめること」が増えるのが、いい人生。

by斎藤茂太

Post date / 2025年2月28日

岐阜県瑞穂市のマクフライ様 PAOトラディショナル納車おめでとうございます

パオのフォグランプ
マーシャル製フォグランプがおわします

これはこれは、とてつもなく珍しい、マーシャル製の当時物フォグランプの装填である。デッドストックのフォグランプとカバーだけで10万は下らない、そんなモノ珍しいフォグランプである。40年以上前の事であるが、わたしが少年時代フォグランプと言えば、宇宙人のようなネコとチェッカーフラッグ柄が全盛であった。そんな、昭和のにほいがたまらなく好きな玄人向けフォグランプをパオやラシーンに装填するのはまさに大人の遊び心である。最近のクルマ、いやそれこそ文化に、そのような遊び心を持つ余白が無い、と思うのはわたしだけであろうか。

日産パオ
パオトラディショナル

この度は、岐阜県瑞穂市にお住いのマクフライ様へお届けにあがりましたPAOトラディショナルをご覧頂きたいと思います。ボディーは外装をレストアを施し、エンジン廻りの事如くのパーツを交換。内装に関しては、フロアカーペットを取り外し、ボディー内側から灰汁洗い。さらにカーペットを1カ月以上天日に干して除菌。内張りは全てを塗装しなおし、プラスチックピンをすべて新品にして組み上げられている。

パオの内装
パオの内装風景

今回は純正シートをリペアを施し、乗り心地を良くするためにアンコも調整。アンダートレイも純正をリペア。ステアリングはホーンボタンを新調している。また、ETCは視覚内に入らないよう、ダッシュパネルの小物入れに装填スルという細工を施した。

岐阜県瑞穂市にパオを納車
パオトラディショナル後方姿見

パオと風景はとても絵になるわけである。また、数々の自動車の中で、安心して見れるデザインはパオであると言っても過言ではない。そういった視点でモノ作りが盛んになればもっと心の美しい社会が開けてくるとわたしは思うのである。

パオを岐阜県瑞穂市のお客様へ納車
マクフライ氏とパオ

この度はマクフライ様、パオトラディショナル納車誠におめでとうございます。次元転移装置の不具合で平成元年から37年と現代に活躍していますパオを楽しくお乗り頂ければ幸いです。それでは、点検もお待ち申し上げます。

今日はコレまで。

本日の名言

君の未来はまだ決まってないということ。誰のでもそうだ。

未来は自分で切り開くものなんだよ。

だから頑張るんだ。

byエメット・ブラウン博士

Post date / 2025年2月19日

映画『オーガスト・マイ・ヘヴン』いよいよ上映開始!

日産ラシーンが劇中車として出演致しました、オーガスト・マイ・ヘヴン。前年にはベルリン国際映画祭にてワールドプレミア上映、さらに香港国際映画祭にてアジアプレミア上映されてきましたが、遂に日本の劇場で上映が開始。
関東は既に上映開始されておりますが、関西では2月14日は京都シネマ、出町座にて2月14日から、大阪は第七藝術劇場にて2月15日より。また2月14日は出町座にて工藤監督と主演の村上由規乃さんの舞台挨拶も御座いました。

オーガスト マイ ヘヴン
オーガスト マイ ヘヴン

京都出町座にて鑑賞致しました。芸術性の高い作りに、終わってからはいろんな思いを馳せて

もやもやするのが楽しみであります。

ラシーンが映画に登場
ラシーンが映画に登場

脚本・監督 工藤梨穂

俳優 村上由規乃 諏訪珠理 藤江琢磨 ほか

男女三人の旅を描いた瑞々しい青春映画。

劇中のラシーン
劇中のラシーン

現在youtubeで予告編が公開されておりますので、是非ともご覧頂きたいと思います。

また、現在下記劇場で公演が随時行われておりますので、皆様あわせてご覧ください。

東京
ユーロスペース Stranger シモキタエキマエシネマK2

神奈川
横浜シネマリン

千葉
キネマ旬報シアター

群馬
シネマテークたかさき

北海道
札幌シアターキノ

長野
上田劇場

愛知
ナゴヤキネマノイ

大阪
第七藝術劇場

京都
京都シネマ 出町座

兵庫
神戸元町映画館

福岡
KBCシネマ

沖縄
桜坂劇場

既に都市部では公開されておりますが、3月より公開という劇場もございますので、劇場にお問い合わせください。

今日はコレマデ。

本日の名言

過去があるから未来がある