特別編!チューニングが加速する。MA10型を1100ccにボアアップ  自然吸気エンジン製作の巻!

どんもす~。ウェルです。
さて、本日はBe-1、PAO用MA10型(987cc)エンジンを
1100ccにボアアップチューニングを施したエンジン
俗称『MA11SW型エンジン』の局部をクローズアップしてご覧頂く。
古典的なチューニング方法で作りこまれた1100cc自然吸気エンジンは
1000ccターボエンジンを凌ぐ出力特性となる!?
と、非常に話題沸騰中。
一般的なターボエンジンであれば加給圧をあげるだけで簡単に馬力アップが
望める訳だが、スピードウェルとしては自然吸気(NA)エンジンで
どれだけパワーアップが望めるか、ある種今は亡き本田宗一郎の精神性を
彷彿とさせるコダワリで製作を進めている。
今回は局部をクローズアップと言う事で、メカが好きな方には
拝読して頂ければ面白いブログとなる。
MA11SW型
いまだなほ、ベールに包まれたMA11SW型エンジン。
今回ご覧頂くのはディストリビューター廻りである。
第一にご覧頂くのは燃料ポンプの取り付け位置がフタされている所だ。
ポンプ自体は電磁式(ミツバポンプ)に交換が施されるから栓をした。
本来はカムシャフトから動力を得て作動するいわゆる機械式ポンプであるが
機械式ポンプはその構造からフリクションロスともなり、
さらに、燃料をキャブレーター(気化器)に順調に供給する事が
不可能である。そのコトにより磁式燃料ポンプに交換される、のが
チューニングのセオリーである。
第二にご覧頂くのはディストリビューター本体だ。
今回は純正のディストリビューターを改造し
点火システムにMDI(同時点火)を採用。
同時点火って凄いの??とか、同時に点火するから凄いんだろうなど、
本来の機能を詳しく知らない方に同時点火の素晴らしきシステムを
お教えいたし候。
まず、同時点火とは読んで字の如く同時に点火するわけだが、
一番シリンダーと四番シリンダー。二番シリンダーと三番シリンダーと
同時(ピストンの圧縮上死点前と排気上死点前)に点火が行われるシステムだ。
一番シリンダーだけを例に挙げるが、まずエンジンの行程は
吸入→圧縮→燃焼→排気 で成り立っている。
普通の点火システムであれば、圧縮上死点前にシリンダー内の
混合気に点火し燃焼行程に入るわけだが
同時点火システムであれば圧縮上死点前と排気上死点前と
合わせて2回、点火する仕組みになる。
それではシリンダー内の状態と行程をご説明致そう。
ピストンが下降(吸入行程)→
ピストンが上昇(圧縮行程)→点火!!→
ピストンが下降(燃焼行程)→
ピストンが上昇(排気行程)→点火!!
というのが同時点火が行われる行程である。
それでは、なぜ排気行程(排気上死点前)に無用な点火が
行われるのだろうか。いやそれは無用ではないのだ。
それは、排気行程で着火することによりプラグに一定の温度を保たせておき
次に行われる吸入行程で入り込んでくる混合気の(冷えた)温度で
プラグの絶縁抵抗値を上げないようにしているのである。
つまりは混合気によりプラグが濡れて火が飛びにくくなるという現象を
改善する、いわゆる着火性能を向上させていると言える。
※絶縁抵抗とは電流が流れる電路における電路相互間及の間の絶縁性
(電流が漏れない性能)のことをいう。
プラグは放電(スパーク)する事が仕事であり、漏れない性能が
上れば(スパーク)火花が飛びにくくなるのだという。

また、同時点火システムは一番と四番、二番と三番の点火コイルが
共通であり、ディストリビューターを介さず直接プラグに放電される
ことにより(ディストリビューター内で各気筒に電圧を分配をするために
行われていた放電が無くなる)イグニッションコイルから
発生した高い電圧をそのままプラグ送り込むコトが出来るという
なんとも素晴らしい点火チューニングである。
と言う訳で、SWチューニングの一部をご覧頂いた。
MA11SW型
MA11SW型エンジンのお披露目!?年末に何かが起こる!!
今日はコレまで~。
本日の名言
やってみな、わからしまへんで。
by鳥井信治郎
サントリーの創業者。鳥井氏の名言で御座います。
そう、なにごとも、やってみなはれ、やってみなわからしまへんで~。
と、そう言う事でありましょう。

特別編!チューニングが加速する。MA10型を1100ccにボアアップ  自然吸気エンジン製作の巻!

どんもす~。ウェルです。
さて、皆様本日は特別編と題してマーチ、Be-1、PAOのエンジンである
MA10型 自然吸気(NA)エンジンのスピードウェル的チューニングを
こっそり公開。
まず、これは大人の遊びという括りの中で始まったお話であり、
スピードウェルの技術向上を第一の目的としている訳だが、
問い合わせが非常に多くドキドキされている方々にココで朗報。
コンプリートでの市販化はほぼ決定している。
SW-フラットピストン
これがSW型フラットピストンだ!圧縮比は残念ながら非公開である。
排気量は1000cc(987cc)から1100ccへと、およそ10%アップし
トルクフルなエンジンへと性格が変わることは間違いない。
加工方法などすべてのデーターはスピードウェルの企業機密であり、
お教えすることが出来なく非常にむずがゆいのだが画像だけはOKだ。
987cc~1100ccへボアアップ
シリンダーは1100ccへと変貌させるべくボアアップ。
これ以上のボアを広げるコトは難しいと言う、限界に挑戦。
スリーブの厚みも今回はテストを踏まえるため、一番に少し分厚めを挿入。
今後は岡山のサーキットで耐久走行(テスト)を行い、
安全マージンを確保されスピードウェルで今後市販化される予定である。
チューニングエグゾーストと勘合
このプロダクト感が所有する喜びを供給する。
もうこれはPAOのエンジンではない。『MA11SW型である』
このMA11SW型エンジンの仕様を簡単に申せば、
①ピストン、クランク、コンロッド、フライホイール、
クラッチ トータルでのバランス取り
②1100ccピストン加工
③1100ccシリンダーボアアップ
④コンロッド加工
⑤吸排気ポート研磨加工
⑥カムシャフト加工
⑦カムプーリータイミング調整加工
⑧バルブスプリング強化加工
と一連の加工が施されるわけだが、そこに数々のノウハウを封入。
吸排気系は5ZIGEN製のインテーク&エグゾーストマニホールド
さらにウェーバーキャブレーター2基により燃料の供給が行われ、
点火系は同時点火とサン自動車工業製のSWホットワイヤーで締め括る。
今日はコレまで~。
本日の名言
月月火水木金金
by日本人
そう、皆良く働きました。
今の日本の元気の無さは、皆の元気の無さではありませんでしょうか。
週休二日などは、あればうれしいですが、本当に必要なのでしょうか。

特別編!MA10型エンジンを排気量アップするの巻!

どんもす~。ウェルだす。
さて本日は日産が初期マーチ用に開発したMA10型エンジン
(Be-1,PAO,FIGAROは同じ系統)の排気量アップという
チューニングとそれに付随する加工をご覧頂こう。
本来であればSWの極秘ではあるのだが、今回は特別編!!
SWチューン
今回の目的だが、スピードウェルの技術力の向上である。
もちろん、チューニングというカテゴリーが好きな方々に
楽しんでいただける様、ストイックな仕上がりをも目指している。
そして、日本初MA10エンジンベースで1100ccにボアアップ(排気量アップ)
を施し、ターボエンジンでなくNA『ノーマルアスピレーション』
でのパワーアップを目指すという、あらたな楽しみをご提案する。
SWチューン
コンロッドとクランクシャフトのバランス取り仕上げ。
今回のエンジンはPAOのMA10エンジンをベースとしたのだが、
コンロッドはあまりにも貧弱すぎる為、FIGAROに使われているモノに流用。
クランクはベースエンジンそのものをバランス取り。
SWチューン
クランクのウェイト部の穴部がバランス取りされた箇所である。
純正のクランクはやはりきっちりバランスが取られていなかった。
まあ、市販車であれば純正のバランス取りくらいで十分なのだろうが、
チューニングともなれば回転数をより高回転向きに設定するため、
レーシングエンジンと同じ工法でバランス取りが行われる。
SWチューン
手前は加工を施したFIGAROのコンロッド。
後ろのはPAOのコンロッドである。
太さがぜんぜん違うのが伺えるであろう。
なぜ今回ターボエンジンのコンロッドを使うのかともうせば、
簡単にいえばPAOのコンロッドを使うと馬力アップすれば折れてしまう。
FIGAROはターボエンジンでありメーカーの公表馬力も
約30PSとFIGAROは高いのだからそれを使えば、問題は解決するだろう。
そして、今回の加工コンロッドはバランス取りを施し、
さらには小端部と大端部のそれぞれに静止バランスも調整。
完全に4本とも全てが同じ重量と重量配分となった。
SWチューン
Tレーシングにより純正品を加工したカムシャフトである。
より高回転域で追従するように吸気と排気のバランスを変更。
SWチューン
作用角は秘密である。
SWチューン
さらにカムプーリーをお手製調整式とし、細かなセッティングを
出すことに成功する。
と言う事で、真髄のピストンとヘッドチューニングは
今は明かすことは出来ないが、MA10エンジン改め
『MA11SWエンジン』は今後に乞うご期待。
今日はコレまで~。
本日の名言
決心する前に
完全に見通しをつけようとする者は
決心することはできない

byアミエル
哲学者の名言でありますが、そうでしょうねぇ。
計画は立てますが、見通しの立つようなものは決心するとか
しないとかそんなやわい話ではありませんなぁ。