●日産PAO クォーターガラスの留め具をレストアするの巻●

どんもす~。ウェルです。

さて皆様、初夏の候これからが夏本番と言わんばかりに

いかがお過ごしでしょうか。溶けてしまった方もおられますでしょうか。

本日もブログのお時間がやってまいりましたが、お題は

PAOのクォーターガラスの留め具をレストアするというお話で御座る。

まず、クォーターガラスとは何ぞやと申せば、自動車用語のなかの

ボデー中央から後ろ側面のガラスのコトである。

パネルはクォーターパネルなどとその部位のコトをクォーターとそう呼ぶのである。

今回はそのガラスの下側中央についている留め具の

リ・ラッカーフィニッシュをご覧頂く。

経年の劣化により色がはがれ落ちた様子。

PAOの純正ボデーにはフッ素樹脂塗料でクリアー仕上げが

施されている訳だが、細かな部分はその限りではなく

特に、今回のご紹介する留め具やリヤハッチの丸型の留め具などは

普通のウレタン系樹脂塗料でるようだ。

左がレストア前、右がレストア後

このパーツは、オリジナルでは艶有り(グロス)塗装ではなく、

半艶(セミグロス)塗装での仕上げとなっている。

ということで、少し落ち着かせた感じで仕上げた。

室内よりネジ2本で固定されている。

DIYで作業されるようであれば、このネジは確実にサイズがあった

ドライバーで作業することを推奨する。

サイズが不確かであれば確実になめること間違いはないからだ。

なめたらもうプロの手に頼み外してもらうこと以外方法は無いだろう。

また、外せばガラスの内、外共にゴム製のガスケットが存在するゆえ

無くさないよう、注意が必要だ。

クォーターガラスの留め具が綺麗になった。

と言う事で、本日はPAOのレストアの基となるお話をご覧頂いた。

細部にこだわるコトにより、全体が良く見える。

非常に不思議であるが、こういう細かな所を仕上げて行くと

愛着がさらに沸くこと間違いはなく、これからさらに10年20年と

年月が経っても大切にお乗りになれる、なられる、一歩がこういうところにあるようだ。

今日はコレまで~。

本日の名言

気は長く 勤めは堅く 色薄く 食は細く 心広かれ

by天海大僧正

さすがは天海殿。これが全て出来れば堅実な人間になれますなぁ。

ぜしとも見習いたいものです。

●日産PAO バルブクリアランスを調整するの巻●

どんもす~。ウェルです~。

皆様、本日はPAOのエンジン(MA10S型)のタペット調整

(バルブクリアランス)をご覧頂こう。

まず、タペットとは何かと申せばエンジンの吸排気バルブと

ロッカーアームの接点部にあたる。

ロッカーカバーをご開帳。

ロッカーアームがずらりと並んでいるが、中心軸に

カムシャフトがあり、クランクシャフトよりタイミングベルトを

介してクランクの1/2の速度で回転する。

タペットが行儀よく整列している。

こちらは排気側のバルブ上部のタペットである。

なぜタペットを調整しないといけないのかと申せば、

エンジンが回転するにつれて、徐々にタペットと

バルブの上部が磨耗することにより、1番から4番までの

バルブのクリアランスがずれる。

そして、エンジンの調子が悪くなるという訳だ。

シクネスゲージにより隙間を調整する。

バルブとタペットの隙間だが下記の規定値に調整する。

IN 0,25mm (温間)

OUT 0,30mm (温間)

温間とはエンジンを温め、ラジエーターファンが一度回った所の温度を指す。

チューニングを施したエンジンなどは『MA11SW型』はこの隙間では

間に合わないゆえ、さらにIN,OUT共に0,05mmプラスして調整が行われる。

調整を終えたタペット

バルブクリアランスは現在日産のディーラーではなかなか

してもらえる店舗はすくなくなったようだ。

現代の自動車にはそのような調整は必要なく、

こういう人による技術は衰えてしまってもそれは時代。

しかし、パイクカーを触る上では必要な技術である。

またバルブのクリアランスの簡単な調整方法を伝授致そう。

一番シリンダー圧縮上死点時には

一番の吸気、排気。二番の吸気、三番の排気

四番シリンダー圧縮上死点時には

二番の排気、三番の吸気、四番の吸気、排気

がいっぺんに測定が可能だ。

メカが好きな方であれば一度調整してみては如何だろうか。

こういう技術は整備士であれば醍醐味であり、

チューニング(調整)をしてバランスを整えてあげれば

気持ちが良く、クルマもそれに答えてくれる。

と言う事で、本日はタペット調整(バルブクリアランス)

をご覧頂いた。

今日はコレまで~。

本日の名言

目的意識があれば、エネルギーは自然と生まれるものだ。

byスティーヴ・チャンドラー

そうですなぁ~。ただ勉強しろと言われても、目的やゴールがないと

苦痛そのものです。しかし、自身で目的やゴールを見出せたその時は

頑張るエネルギーだけが背中から押してくれるようです。

目的意識、非常に重要であります。

●英国のNickより手紙が届くの巻●

どんもす~。ウェルです。

さて、皆様本日は英国にお住まいのニック・ハーディング氏

より手紙とPAOの写真が届いたのでご覧頂こう。

一年前にスピードウェルからキャンバスルーフを送った時の様子

この時はナンバーは所得されていなかったようだが、

ニックは内装、外装、整備まで自前で行っているようで、

さすがに海外の自動車文化には思い知らされる。

海外では自分で修理する人たちが多く、それはクルマに対しての

日本との文化の違いでもあるようだが、

パイクカーにお乗りの皆様は、色々と自身のクルマを

さわるのが好きであり、関しては海外には負けたくないところだ。

現在のニックのPAOである。

天井にはなんとPAO販売オプションであった純正のルーフキャリアに

カヤックが積まれている。

おお~イェ~イ。

やはり、文化を感じる。

Hi Nick

Thank you for a photograph.I introduced it to all Japanese.

Everybody will be surprised.In addition, give me a photograph.

Thank you.

というコトで、皆刺激されただろうか。

パイクカーはお洒落なクルマであり、それから自分の好きな

小物や道具など載せてデコレーションすれば、それはもう

ずっとクルマのなかに居たくなるコト間違いはない。

今日はそんな思いを日本ではなく、イギリスのニックのクルマを

ご覧頂いた。

今日はコレまで~。

本日の名言

やるしかないのに、

そんな簡単なことのわからない人間が多すぎる。

byジョー・ストラマー

端的で面白い名言でありますなぁ。そう、やるしかないのに。

そんな簡単なことのわからない人間だらけですなぁ。

●日産PAO ヒューエルリッド(給油口)のバンパーラバーを交換するの巻●

どんもす~。ウェルです。

さて皆様本日はフューエルリッド(給油口)のバンプラバーを

取付けるというお話だ。

この模様は今後パオが生息し続ける為の、チューニングバイブルとして

生かして頂きたいと、ブログ形式で情報を提供している。

まあ、堅い話は抜きにして23年前の新聞紙面を先にご覧あれ~。

日産の『PAO』中古車価格、新車の1,3倍

中古車価格が新車価格を上回るという途轍もない偉業は

Be-1よりPAOにも続く。

タイムリーに欲かった方々にとっては、非常にむずがゆい時代だっただろう。

こんなにPAOは凄かったのだと言いたかった。

という訳で、23年前の当時の情報は非常に新鮮で、

情報を知るとパイクカーの価値観がさらに上るコト間違いはなく、

もっともっと大切にして頂けることだろう。

では、本日のフューエルリッド、バンプラバーの交換、はじまりはじまり~。

フューエルリッドとボディーの当り部にバンプラバーがある。

画像には下側のバンプラバーが欠損しているのが伺えるだろう。

このパーツ、すでに中古車では欠損しているものも珍しくは無く

一つ残っていればまだまっしだが、二つとも欠損すると

フューエルリッドがボディーの奥まで入り込んでしまうのだという。


バンパーリッドの部品番号

日産部品番号 01658-00371 2010年9月25日製造

おお~まだまだ製造し続けていますが、これは多分共通パーツ

であるのだろう。

バンパーリッド アップ

取付けには切りかきがあるだけで、ゴムを押し込めば良い

わけだが、お尻の部分に少しグリスなど塗ると挿入しやすいであろう。

バンパーリッドが鎮座した。

交換する場合、まず古いバンパーリッドを外すところで

コツがいる。それは、古いモノを外すときに、一気に外すと

ボロッと割れて、一部がボディー内部に落ち込んでしまうのだという。

優しく、引っ張ってあげれば上手く外すことが可能だ。

フューエルリッド閉

これで建付けも問題ない。

建付けにはリッドの蝶番部においてプラスネジ2本を緩めて

行うことも可能だ。

ということで、本日はヒューエルリッド部のラバー交換をご覧頂いた。

少しずつ、愛車に手間隙加えてあげては如何だろうか。

今日はコレまで~。

本日の名言

凧が一番高く上がるのは、

風に向かっている時である。

風に流されている時ではない。 

byウィンストン・チャーチル

おお~。勇気付けられますなぁ。

そう風に逆らって大きくなるものでありましょう。

●日産PAO ドア用 バンプラバーを新品に交換するの巻●

どんもす~。ウェルです。

さて皆様、本日はPAOのドア当りゴムの交換をご覧頂こう。

まずドア当りゴムとは何ぞやと申せば、ドアを勢いよく

締めた時に、ボディーに負担がかからないようにする

バンプラバーのコトである。

パオ用 ドア バンプラバー 新品

ドア バンプラバー 品番 80872-W1011

1個ウン百円のパーツではあるが、経年の劣化により

硬くなっており、そろそろ交換しても惜しくはないパーツだ。

パオ用 ドア バンプラバー

ドア バンプラバー 裏側

取付けはねじり込んで行えるように螺旋状に

溝が切り込まれている。

交換する前のお古のラバーを外す時は、

時計の反対回しで優しく外して頂きたい。

もし力を掛けるものなら、劣化により裏側のラバーが

もぎ千切れてしまうコト間違いないであろう。

パオ ドア裏側

ドア裏側 バンプラバー 取付け位置

ドア裏側にも一部に切りかきが存在し、

ラバーの溝と切り描きをあわせて時計回しに

挿入してゆけば取付けは完了だ。

パオ ドア バンプラバー 取付け

ドア バンプラバーが鎮座した。

やはり新品は気持ち良く、こうごうしい。

もとい、黒々しい。

本来はラバーゆえ結構柔らかいが、23年目のラバーは

カチコチであった。

パオ ドア隙間 調整は不要

ドアの隙間。

余談だが、ドアを閉めた状態ではバンプラバーは

ボディー内側とは干渉しないように造られている。

あくまで、ドアを締めた時に内側に沈み込むコトを

想定して、ドアがボディーにヒットしないように

またヒットしても影響のないようにするための

パーツであるから、隙間から覗き込んで、ドア内の

ボディーにラバーが当たるまでドアの位置を調整する必要はない。

ということで、本日はドアのバンプラバーをご覧頂いた。

レストア作業を行う過程で、こういうパーツが

日産より新品で出るコトが非常にうれしい事だ。

まだまだPAOは部品に大きく困るコトが無いであろう。

今日はコレまで~。

本日の名言

目指している、未来が違う。

bySHARP

シャープの名言です。だれにも想像にもつかない

未来を目指したいものですなぁ。

●日産PAOの生産台数は累計5万1657台の巻●

どんもす~。ウェルです。

さて皆様、本日はPAOなお話である。

日産PAOは1989年1月13日より(予約は1月15日~4月14日)の

3ヶ月という短期間での期間限定販売となったのはご存知だろうか。

エンスーな方々にこそ当たり前の情報だが、23年という年月が

経つ中で忘れ去られた情報も沢山あり、スピードウェルではこうした

貴重なPAOの歴史を後世に伝えるべく日々努力している。

豆知識 Be-1の販売日とPAOの販売日は同じ1月13日。

1989年4月19日 日本工業新聞

『PAO』予約5万台を越す 日本工業新聞 1989年4月19日の出来事

予約累計は5万1657台。これが確かな情報である。

Be-1の納車が進行中の昭和62年、東京モーターショーで、

もはや波に乗る日産はパイクカー第2弾としてPAOを出展。

もちろん、ポストBe-1であり、今回のテーマは

『リゾート気分を感じさせるアドベンチャー感覚溢れるクルマ』だった。

ツノダサイクル製 PAO自転車 ウェル所蔵

PAOSIDE ツノダサイクル製 パオ自転車

なんと、このPAO自転車はフルオリジナルの形状のまま23年経過。

PAOオーナーのなかでもエンスージアストな方々には

のどから手が出るくらい欲しいシロモノではあるが、

現在はスピードウェルが所蔵。

PAOSIDEのエンブレム

PAOSIDE

パオサイドは独自のブランド商品であり、特に衣料を中心に

展開されていたのだが、自転車まで存在していた。

当時のカタログ

ツノダサイクル カタログ PAO自転車

現在このカタログの実物が残っているのならこれが一つではなかろうか。

まさにPAOの重要文化財に指定である。

パオ自転車 古場田良郎氏 所蔵品

パオ自転車 古場田良郎氏 所蔵

この自転車はPAOチーフデザイナー古場田良郎氏が所有している

というというコトで、弊社でフルレストアさせて頂いた車両。

現在は古場田デザインスタジオ内に展示されており、

天気の良い日のみドライブが可能だという。

カシマサドル

カシマサドル。

パオ自転車純正のサドルと同じメーカー(カシマサドル)の

同一形状のものを使用してレストアが行われた。

旧サドルはスピードウェルで展示中である。

と言う事で、今日はPAOにまつわるお話で御座った。

今日はコレまで~。

本日の名言

自なくして他なく、他なくして自なし。

by安倍能成

そう、お互いが持ちつ持たれつの関係こそが大切だと思います。

素晴らしい名言でございますなぁ。

●日産PAO 『コントロールフィニッシャー』 エアコン操作パネルを交換するの巻●

どんもす~。ウェルです。

さて、皆様本日はPAOのエアコン操作パネルの経年の劣化と

オリジナルパーツの交換をご覧頂こう。

まず、エアコン操作パネルとはいったい何ぞやともうせば、

エアコンのレバーで調整している操作パネル面のコトである。

そして、このパネルが汚れや擦れ、経年の劣化により見栄えが

悪くなるという。せっかく大切に、綺麗に乗っているPAOが

綺麗にしたい、という願望により交換が行われるのだが、

実はこのエアコン操作パネルは一昨年より廃盤となってしまった。

コントロールフィニッシャー PAO エアコンパネル

エアコン操作パネル(実名=コントロールフィニッシャー)

部品番号は27575-35B00である。

パオ エアコン パネル 日産 オリジナル

エアコン操作パネルを日産オリジナルの箱から開けた様子。

デッドストック。つまりは新品だ。

大きな感覚であれば、パイクカーはまだまだ部品の欠品は少ないが、

細部には生産廃止や中止、停止しているものが存在する。

パオ 経年劣化 エアコン パネル

経年劣化により汚れたパネル。

表面のプリント塗膜がはがれてしまうと、もう磨いても

綺麗にはならない。それより地が出てきて余計に醜くなってしまう。

新旧 エアコンパネル

上が新品。下がおふる。

これほど差があれば、新しい物に交換すればかならず蘇えるはず。

特に、運転中は目に入るところにより、綺麗になれば

すっきりすること間違いはない。

パオ エアコン 操作パネル

エアコン操作パネルのACボタンは切り抜きタイプ。

なぜ、ACボタン位置を切り抜かなければならないのか。

それは、PAOは実は新車販売当時、エアコンはディーラーオプションに

よる、取付けという設定だったからにほかならない。

そう、現在であれば、軽トラックでさえエアコンは標準で装備されている

ようだが、この当時はまだまだ、オプションによる取付けであった。

時代を感じさせるプロダクツだ。

NEWコントロールフィニッシャーが装着された。

新品エアコン操作パネルを装着した様子。

すっきり綺麗にお色直しをしたと言える。

ということで、このパーツだが、現在は日産では生産廃止により

すでに手に入る事はない。スピードウェルでは在庫は有りながら

誠に申し訳ながら販売は行っておらず、これからの復元のために

ベースとなるよう保存している。

注目※そこで、ご覧の方々にご質問がある。

もし、欲しい方が沢山おられれば、このブログ(コメントにて応募)して頂き

数があつまるようであれば、材質やデザイン、刻印などすべては

純正オリジナルと同等の仕上がりを追求したリプロダクトパーツとして

復元製作を行おうということで、是非とも皆様の意見や支持をあおぎたい。

実現すれば、少しづつ色々なパーツをリプロダクトを行い、

この後10年、20年とまだまだ楽しめるそういう環境を整えてゆきたい所存。

また、今後はリプロダクト特設ページなるものを設け

皆様のかゆいところに手が届くよう努力いたし候。

それでは、どうぞよろしくお願い申し上げます。

今日はコレまで~。

本日の名言

心貧しい人はゴシップを話し

凡人は起きたことを話すが

賢人はアイディアを語る

byベン・キングスレー

間違いありませんなぁ~。これは心理とでもいえるでしょう。

●日産PAO ボディークォーターパネルを交換するの巻●

どんもす~。ウェルです。

さて皆様本日はPAOのクォーターパネルの交換をご覧頂こう。

まずクォーターパネルとはいったいなんぞやと申せば

後部座席横のパネルの総称である。

パオ 右リヤクォーターパネル

PAOリヤクォーターパネル 外板パネル『新品』

23年という年月が流れたというのにも関わらず

新品パネルが日産から出るという、感動モノである。

今回は右側のクォーターパネルを交換。

その全貌をご覧頂こう。

パオ リヤクォーター 切開図

PAOクォーターパネル切開図。

全てはスポット溶接により張り合わせされおり、

スポットごとに専用のドリルで表面を切削し

溶接面を外してゆくという、けっこうな作業を

行えば、パネルは分解されるのだ。

キャビティーワックスがてんこもり

インナーフェンダーとの境目

4代目、5代目のオーナーでも乗れるという

開発当初からのキーワードによりボディーが長持ちするように

仕上げられたコトが伺えるのが、このキャビティーワックス。

ボディーの隅に溜まる水分とパネルとを直接触れさせないようにして

錆を防いでいるのだ。

サイドステップ インナーシルパネル

サイドシルパネルはカナダ向け防錆鋼板が採用されている。

一般的に日本車には採用されないような、特殊な鋼板を

随所におごるという、このこだわりようはメーカーの意図ではなく

デザイナー陣の思いによるものだろう。

エンスーCARガイド日産パオ&フィガロ&Be-1のP,45では

『クルマを消耗品にしたくなかったんです。』

『冒険の道具にあるようなヘビーデューティーさを表現する為には

部品のひとつひとつを本物にする必要があった』

という内容があるが、まさにその通りであった。

パオのボディーの構造は非常に素晴らしい。

サイドステップとクォーターパネル接合部

サイドステップとクォーターパネルの継ぎ目付近は

クォーター側のインナーシルパネルより錆が発生。

パオでは錆びやすいところである部分だが、

これは裏側より錆が発生し表面に出てくるようだ。

今回は、表面の錆をサンダーで削り落としさらに

錆転換を行い新しいパネルを被せるコトとした。

ということで、今回はPAOのクォーターパネル交換を

ご覧頂いたがスピードウェルではこうして今後も

パイクカーの存命に力を尽くす。

今日はコレまで~。

本日の名言

その日をちゃんと生きること。

byエリック・クラプトン

人生にこの日は一度しか訪れないということで、

皆様、本日も大切にされましたでしょうか。

毎日大切にしている人ほど時間は流れがはやく、

むだにしている人ほど時間とは遅いものでも有ります。

●三樹書房が出版するエンスーCARガイドに仲間が加わるの巻●

どんもす~。ウェルです。

さて皆様、ゴールデンウィークは終盤、如何お過ごしでしょうか。

本日は三樹書房より出版されたエンスーCARガイドと

日産ラシーンのデザイン開発というRASHEENの本のご紹介である。

これから、Be-1、PAO、FIGARO、RASHEENのオーナーになろうと

されている方々はもちろん、現在オーナーの方もこれらの本を読むコトにより

さらに愛着が沸くコト間違いはなく、是非とも読んでもらいたい。

Be-1 PAO FIGARO エンスーCARガイド

2008年9月25日初版発行 『日産パオ&フィガロ&Be-1』 エンスーCARガイド

チーフデザイナー古場田良郎氏のインタビューと高田工業の製作が

つづられており、Be-1の奇蹟からFIGROまでのパイクカーのデザイン性能を

読み取れる唯一の出版物。

プロトタイプ(試作車)のスケッチ(古場田良郎氏 画)

などは非常に見所である。

PAO初期イメージスケッチ (古場田良郎氏 画)

『クルマを消耗品にしたくなかったのです』

と古場田氏のデザイン編がウェル的に非常に好きなところ。

この記事を読むと本来のクルマのコンセプトやキーワードがわかり

魅力がさらに沸いてくる。

『やらされ感ではなく、なんとかしようという気運にみちていました』

と高田工業の設計開発のインタビューは、パイクカーの特殊な製造工程に

奮闘する姿が描かれている。

『定価1900円+税 スピードウェルで販売されている。』

ラシーン エンスーCARガイド

2009年3月10日初版発行 『日産ラシーン』 エンスーCARガイド

こちらはラシーンエクステリアデザイナーの平林俊一氏のインタビューと

高田工業の苦労がつづられている。

『プリミティブだけど古くない』

プリミティブとは原始的という意味だが、だけど古くは無いという

その平林氏の感覚が読み取れるだろう。

日産 ラシーン

RASHEEN プロトタイプスケッチ

平林氏いわく、フロントグリルやヘッドライトの意匠が非常に複雑だった

という、現在ではラシーンの前期モデルのフロントグリルデザインがそれに

当たるわけだが、プロダクト感が湧き出ている。

『定価1900円+税 スピードウェルで販売されている。』

それでは、今回あらたに新発売となったラシーンとプロダクトデザインの本

をご覧頂こう。

日産ラシーンのデザイン開発

『日産ラシーンのデザイン開発』 坂口義英 著

第一章 業界を震撼させた『Be-1』の誕生
第二章 『ラシーン』のコンセプトメイキング
第三章 エクステリア、インテリアモデル製作
第四章 生産展開から市場導入へ
第五章 成果と未来予測

という括りまとめられている。

没になったデザイン

『前例にない開発手法に見るこれからのモノ作り』

パイクカーの開発からラシーンに至るまで

著者の坂口氏の鋭い目線で描かれている。

また最後には坂口氏の情熱とこれからの若い方へのメッセージが込められており

自動車のデザインを目指す方だけでなく、広い意味でのプロダクトデザインを

志す若者達に刺激を受けてもらいたい。とつづられている。

『定価1800円+税 スピードウェルで新発売』

と言う事で、この3冊のコアな書籍は明日スピードウェルの

特設ページで発売を開始するゆえ、是非とも楽しみにして頂こう。

今日はコレまで~。

本日の名言

凧が一番高く上がるのは、風に向かっている時である。

風に流されている時ではない。

byウィンストン・チャーチル

日産PAO リヤスピーカーを16cmのモノと交換するの巻

どんもす~。ウェルです。

さて皆様、本日はPAOのリヤスピーカーを10×15<純正楕円型スピーカー>から

16cm<丸型スピーカー>に交換する+デッドニングの四方山話である。

パオ スピーカー デッドニング
純正形状のスピーカー(スピーカーはパイオニア製に交換されている)

PAOのスピーカーはリヤにしかなく、その良きチープ感が

なんともPAOらしく、音そのものからPAO感が沸々と伝わってくるのだが、

男とは目覚めてしまうものということで、本日はこの純正のスピーカーを

社外品の高価なスピーカーに交換してしまう。

パオ 16cm スピーカー
スピードウェル社製 16cmスピーカー変更用 サウンドフレーム

純正であれば約0,6mmほどの鉄製のフレームであるが、

スピードウェル社製のフレームはFRPを5プライ&サウンドベルトを追加し

最良の音質となるようチューニングを施した16cmスピーカー用フレームである。

パオ スピーカー
パイオニア製 TS-J1610A型 コアキシャル2ウェイスピーカー 前面

今回使用するスピーカーはコアキシャル2ウェイ

(同軸上にツィーターとウーファーが存在)だが

ツィーターとウーファー感の音のつながりに対し

きっちりとしたクロスオーバーネットワークが存在するモデルだ。

パオ スピーカー
パイオニア製 TS-J1610A型 コアキシャル2ウェイスピーカー 後面

強固なダイキャストフレームがマグネットとコーンを支える。

最近の国産スピーカーはようやくダイキャストフレームが主流になってきた

ようだが、一昔前はダイキャストフレームは舶来品でしかなかった。

スピーカーとはコーンを震わせて空気に振動(波)を作り音として再生している

わけであり、強固なフレームでないときっちりコーンを震わせることなど出来はしない。

たとえば、ボーカル帯域を500HZ前後としよう。

500HZとは一秒間に500の振幅を繰りかえすわけだから、

そのものすごい振動数を受け留めるフレームがスピーカーには必要である。

フレームが薄っぺらいプレスの鉄板製などであれば、その振動に耐えるコトが

出来ず、その振幅に歪が生じてしまうのだ。

その歪によりそもそもの音源に対し忠実に再現できなくなり

まあ簡単にいえば音が劣化する、と例えてしまう。

パオ デッドニング
サウンドフレームを支えるボディー側その1(元々すこしデッドニング跡あり)

今回はこのボディー側にもデッドニング&補強を装着するコトにより

よりタイトな重低音を得ようと試みる。

パオ デッドニング
サウンドフレームを支えるボディー側その2(元々すこしデッドニング跡あり)

サウンドフレームがしっかりしていても取り付け部が貧弱であれば

まったくの威力を発揮しないシロモノとなり兼ねない。

リヤスピーカーのデッドニングは必ずこのフレームに対しても

きっちり行わなければならないだろう。

また、今回の車両(大御所ブチ氏の愛車)には先に簡単なデッドニングが

施されており、それの+アルファースピードウェル仕様として製作を開始する。

パオ デッドニング
フレーム取り付け周辺のデッドニング(足りない部分にデッドニングを追加する)

デッドニングとは基本、制震を意味し(振動をころす、おさえる)

スピーカー以外の振動をするものを排除する、もしくはスピーカーを

きっちり振動させるために、足場を固めるといったものである。

たまに、勘違いをしてボディー内側の端々までデッドニングマットを

引きつめる方もおられるようだが、それはマットがもったいないだけで

気持ちはわかるがそうしかたら音が一番綺麗に鳴るなるとはならない。

重要なのはどれだけスピーカーをひずみ無く震わせるコトが出来るか、

でありマットだけをやたらめったと引きつめたから良くなるものではない

と言う事である。

また、サービスホールなどをふさいでいわゆるエンクロージャーを作る

という方法は一般的である。しかしこの場合スピーカーのサイズにあった

エンクロージャーの容積にする事が難しい。

今後は、特別な方法もお教え致そう。

パオ 内張り デッドニング
内張りパネル自体もデッドニングが功を奏す。

リヤの内張りはそれ自体がエンクロージャー(箱)となるため

大きな面に対しマットを装着すると音質、特に低音の透明度が増す。

楽器で言えば、ベースの弦の感覚やバスドラムの打面をたたく感覚が

前面に押し出されるようだ。

もわ~とした低音ではなく、非常にタイトに鳴ると言えば伝わるだろうか。

パオ スピーカー サランネット
サランネットは音質向上を目的とし排除

このネットも実に音質と関係し、ホームオーディオの世界では

ネットの音質に対する変化も計算され製造しているスピーカーさえ

存在するほどだ。

このネットは手で引っ張るとぼろぼろと崩れてくるゆえ

簡単に取外すことが可能。

パオ スピーカー ボルト
コダワリのスピーカー取り付けボルト

一般的にスピーカーをクルマに装着する時、鍋ネジを使用する訳だが、

それでは強力に固定することは不可能である。

スピードウェルのフラグシップモデルとそう呼ぶようになると

鍋ネジでスピーカーを留めるコトはしない。

サウンドフレームとスピーカーの密着性をより高め、

音質が歪みにくい留め方としてコダワリがある。

パオ スピーカー
六角ボルトを使用するには意味がある。

スピードウェルフラグシップモデルでは、

スピーカーの振動をひずみ無く支えるために

ボルトナットで強固に固定されるのであった。

パオ スピーカー スピードウェルフラグシップモデル
遂にサウンドフレームにスピーカーが装着された。

かなり騒々しいスピーカーの取り付けとなったが、

クルマでは十分といえる音質を得られる。

もちろん100万円ほどかけて音質を上げる方もおられるが、

音というものはそもそも自己満足の領域であり、

本来の音は生演奏でしか味わえない。

しかし、その生演奏のような雰囲気を味わう為に

あーだーこーだー努力してチューニングするのが

楽しい所でもあるのだ。

と言う事で、本日はほぼ四方山話であった。

今日はコレまで~。

本日の名言

気に入らないなら変えればいい。

変えないのなら好きになれ。

byトーマ ダンサンプール

と言う事で、そうですなぁ。本当に気に入らないようなことがあれば

自身の力で変革すべきでしょう。もし出来ないようなことであれば

それを好きになる。それが肝要。