どんもす~。ウェルです。
さて皆様、本日はBe-1のデザインのイロハ(豆知識)と
Be-1、PAOチーフデザイナー古場田良郎氏の
現在のご活躍の前編である。
『非常に特殊な時代に隙間をぬって出てきた
奇跡的なプロジェクトだった』
Be-1がパイクカーと呼ばれるクルマの祖であるコトは
現在パイクカーのオーナーである方でさえご存知でないかも
知れないゆえ、まずはウェルマガジンをご拝読頂きたい。
さて、今回のBe-1のデザインのイロハ(豆知識)だが、
今回はテールランプ周辺のデザインをご説明致そう。
古場田氏とBe-1。
奇蹟的なプロジェクトであり、車両の完成まで1年ほどしか
無い中での開発。色々な苦労の連続とさらには時間とのたたかい。
今回は25年前の面白いお話を古場田氏より頂いた。
Be-1のテールランプ
このテールランプだが、裏側よりアッセンブリーで装着する
という非常に手の込んだプロセス&プロダクトが施されており、
(こういう手の込んだ造りによりBe-1の良さがにじみ出ている)
このテールランプは形状さらにはボディーのサイドエッジラインまで
一つのパーツの大きさにより全てが決まっているのだという。
Be-1のテールランプ反射板
実はこの反射板(くぼんだ所)はIKI製パーツ。
形状を見ると上部の角にはRがつけられているが、下部は
直角に折れている。
実は元々Be-1のために造られたモノではなく、他車種の流用だった。
それでは、なぜ流用だったのかと申せば、新しいパーツを作った場合
国土交通省の認可を受けるのに歳月がかかり1年という製作のスパンのなかで
新しいパーツを作ってしまうと完成にまで間に合わなかったのだという。
そして、古場田氏はIKIのパーツの中で、一番それに近いパーツを探し出し
一番意図したデザインに使いパーツを使うことによって
販売までに間に合わせたのであった。
そして今日のその時であるが。
この反射板の大きさによりテールランプの大きさが決まり、
さらにはランプとランプ間の隙間が決まり、さらにさらに
サイドに入る水平のエッジラインの位置まで決まったという
非常にまあ大事なパーツであったようだ。
サイドエッジラインは丁度テールランプ上とテールランプ中の
隙間中央より前側へ伸びて描かれている。
ということで、Be-1のデザイン豆知識はまたご紹介致そう。
『グッドデザイン賞』受賞
Be-1、PAO、FIGAROも
グッドデザイン賞を受賞しているのは知る人ぞ知る。
現在は古場田良郎氏は古場田デザインスタジオにて
いろいろなプロダクト、デザインをおこない、
数々の賞を受賞しているという。
今回は古場田氏が現在行われている事業を
スピードウェルで特集させて頂くため、
5月17日に取材を行わせて頂いたコトを少しだけご覧頂こう。
加賀九谷焼蒔絵機械式腕時計
加賀の伝統工芸である九谷焼と山中漆による蒔絵が文字盤に入った
工芸、美術品を持ち歩けるという素晴らしい概念の腕時計だ。
『一品主義』『高品質な手作り』『作家の顔が見えるものづくり』が
強く守られ、力強く独創的で美しい。
伝統工芸が未来のために守り続けるだけでなく、変化し続けていきたい。
そういう伝統工芸の未来を創るという希望が込められている。
今回で第三弾となるのだが、第一弾よりすべて限定での製作であり
熱烈なファンに支えられているのである。
実はウェルもその一人で、古場田氏に九谷焼美術館をご一緒させて
頂いた頃より九谷焼のあじわいにはまっている。
(第二弾は昨日「2011年度 石川ブランド優秀新製品」に認定)
この腕時計(The Japanese Watch)は下記アドレスよりご覧下さい。
http://www.kagacable.ne.jp/~kagakutani/
今回の古場田氏によるデザインは、単なるモノに対するデザインだけではなく、
始まりから終わりまで(事業全体のデザイン)を行われている。
続きはウェルマガジンに以降掲載されるゆえ、楽しみにして頂こう。
なんと、パイクカーの魂のようなものに出会えるかもしれない。
今日はコレまで~。
本日の名言
目を閉じて手でなでまわしたり、
材質の匂いをかいだり、
静かに音を聞いていただくと、
目に見えない、
時を超えていくデザインの価値が伝わるかもしれません。
by古場田良郎
ウェルは古場田氏にお会いするまでは、デザインとは
単なる目に見えるものに対するモノだけだと思っておりました。
今回も色々とお勉強させて頂くにあたり、スピードウェルから
皆様へ、モノに対する価値、日本のものづくりの素晴らしさを
あらためて感じて頂ければと思います。
私自身は、デザインで現在所有している、パオを選びました。
デザインは、その車の第一印象を決めてしまいます。
好きかそうでないか。
だから、そのデザインを損なってしまう様なモデファイはしたくありません。
速さや快適性を求めるのなら、違う車種を選んだでしょう。
それでもパオを選びました。
今でも、乗り込む前は、気分が高揚します。
気に入ったデザインの車に乗って、ドライブを楽しむ。
自分にとって、そこが重要な部分です。
レースに出る訳でもない、目を吊り上げて、峠をせめる訳でもない。
自分にとってあくまで気分なクルマなのです。
そんなパオが大好きです。
paokidsさま
お世話になります。デザイン性能という言葉が日本に無かった時代に
パイクカーは生まれたように思います。
現在では発売より概ね20年以上の年月が経ち本来のコンセプトなどが
薄れており、今からまたおもいだしてもらえればと思います。
デザイナー古場田氏には大変勉強させて頂き、感謝と共に、これからも
楽しい情報を提供できればなと思います。