岐阜県関市のY様 ラシーントラベラー納車おめでとうございます

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ラシーンはネイチャートレイル

岐阜県関市の長閑な町をラシーンで走行中に大きな丘にある畔を発見した。

それはどうやら丘が丸ごと畑で覆われており、クルマが一台ようやく通ることの出来るものである。

畔は日本に稲作文化が発祥して以来、土で盛り上げた小道の事であり、

わたしはそれを日本のネイチャートレイル(自然歩道)であると言っている。

畔は基本的に私有地が多く、ちょうどその畔の所有者である婦人がクルマを押して

せっせとネイチャートレイル(自然観察)していたので声をかけると、

上のほうは伊吹山から白山連峰が美しく見えるで、上がってらっしゃいと言われ遠慮なく上がった。

そして畔の婦人にラシーンというクルマはこの土地の風土に良く似あいますよ、

など紹介しながらラシーンにレンズを向けると、これがなんとラシーンの

ペールグリーン色に茶色いタイヤカバーが風景と絶妙なコントラストを描いた為

驚いて慌ててシャッタを切ったのがコレである。

以前、ラシーンの前期モデルは日本の四季に当てはめて製作されたという

持論のラシーン哲学をご紹介したが、そもそもラシーンの開発当初の

キーワードでは『自然』という言葉が存在し、発売時のプレスリリース用小冊子には

(自然の中できれいに見える色、街で風景の中に溶け込みやすい色)

というものでラシーンのカラーリングは行われたと説明されていたのだから

この畦道の風景とラシーンがピタッとシンクロしたところが、とても素敵である。

さらにネイチャートレイル(自然歩道、自然観察、野山や原野を車で走る)といふ思想を基に、

ラシーンは日本の風土にあう実用性のあるクルマを追求するため、

車高や前後のタイヤとバンパーの位置や角度などをデザインしたと云ふのは、

以前にラシーンデザイナー平林俊一氏からインタビューで頂戴していたのを思い出した。

補足ではあるが、野山の奥までクルマで分け入るわけではなく、自然歩道手前で降りて

自身で歩き自然観察するという指向性であり、これぞラシーンは

ネイチャートレイルであると称える所以である。

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ラシーントラベラー 前方正面姿見

この度は、岐阜県関市のI様の元へお届けに上がられた

ラシーントラベラー(ペールグリーン)をご覧頂く。

春の陽気に似合うペールグリーンのさわやかなラシーンは今回は

アイボリーとブラウンとグリーンを基調としてオーナーのセンスに合わせ製作が行われた。

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ラシーントラベラー フロントフェース

現存するラシーンの粗すべてがフロントグリル部の塗装が疲れているのだから

SWでは、車両製作時に全車グリルの塗装が行われるのである。

それは、単なるコンパウンドの磨き直しでは、1,2カ月でまた同じ疲れた状態に

戻ってしまうのであるから、フロントグリルラッカーは必須であると言える。

今回のは前期モデルであるため、必然的に一色での製作となるが

後期モデルであれば、中央部の色替えも可能であるからオーナーを悩ませる。

しかしとても良い仕上がりだというのはわたしの手前味噌である。

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謹製ウェル帆布 60スタンダードレザー

オーナー自身がカラーの選定を行う、謹製ウェル帆布が張替えを行うレザーシート。

今回は、外装の若草色に少しコントラストを整えて、アイボリーとグリーンでの

ツートーンで張替えが行われた。

シートだけでは少しグリーンが濃いのでメーターパネルも同調させている。

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背面タイヤステーとタイヤカバー

背面タイヤステーをボディー同色にペイントして欲しいという

オーナーのご要望に合わせて、ステーとボディーの接合部のカバーには

タイヤカバーと同色でペイントを行い、ステーがボディーと同化しないように

さらにタイヤカバーのパイプにはボディー色に合わせるなど

実に細かい創意と工夫が凝らされている。

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ラシーンちゃんとI様をガシャ!!

この度はY様、ラシーントラベラー納車誠におめでとうございました。

岐阜の風土に良く似合うラシーンをお造りさせて頂き、感謝いたします。

今日はコレマデ。

本日の名言

どこまで行けるか、確める方法は唯一つ。

すぐにでも、出発して、歩き始めることだ。

byアンリ・ベルクソン

そうですわなぁ。すぐにでも出発し、走り始めても構いません。

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