日産RASHEEN クラッチ交換&ビスカスカップリング4WDの巻

ウェルです。
さて皆様、本日は日産RASHEENのMT(マニュアルトランスミッション)の
クラッチ交換とラシーンのフルタイム4WDの性質(ビスカスカップリング)
についてお話である。

GA15型エンジンの側面の様子。
ラシーンにはMTとATが用意されているのだが、
エンジンはGA15型(1500cc)のみMTの設定であり、
SR18型(1800cc)にはMTの設定は存在しない。
また、ラシーンは全てがフルタイム4WDである。
今回はこのMTのクラッチと、フルタイム4WDを制御している
ビスカスカップリングをご覧頂く。

左がプレッシャープレート 右がクラッチディスク。
クラッチは上記のパーツプラスフライホイールというパーツから
成り立っており、エンジンの動力の流れは次の順に伝わるのである。
エンジンのクランク軸→フライホイール→
フライホイール→プレッシャープレート
クラッチディスク→ミッションのインプットシャフト。
ここで、どこで動力を切断しているかと申せば、
プレッシャープレートとクラッチ間である。

これがプレッシャープレート裏側の様子。
中央部のプレートがクラッチディスクを押さえつけることにより
エンジンの動力をミッション側へ伝えるのが理屈である。

クラッチディスクがセットされた様子。
クラッチディスクの中央部にはミッションのインプットシャフトが
連結される。
クラッチはエンジン側にはくっついていないのである。

クラッチディスクの鋲。
よく、クラッチが滑り出したなどと言う話はあるが、
それはクラッチディスク面『フェンシング』が磨耗して
鋲がプレッシャープレートやフライホーイールに当る現象である。
クラッチフェンシングが減ると鋲(金属)とプレッシャープレート(金属)
が擦れあうコトとなり、金属同士がこすれるゆえ摩擦係数が一機に下がり
滑るとでも言おうか。

クラッチが装着された様子。
中央部にはダイヤフラムスプリングが有り、
これを押すことによりプレッシャプレートが
クラッチディスクを押さえ込まなくなる。
運転席のクラッチペダルでは、このダイヤフラムスプリングを
押したり引いたりして、クラッチをプレッシャプレートと
フライホイールに圧着したり、フリーにさせたりしているのだ。

クラッチを横から見た様子。
クラッチの左側(ギヤが彫ってある部分)がフライホイール。
このギヤは始動時にはセルモーターに直結されエンジンを始動させている。
このように見ると、フライホイールの役目は3点あり、
1、自重でエンジンの回転力を保つ
2、エンジンを始動する歯車
3、クラッチディスクへ動力を送る
とこうなる。
とても機能的なパーツだと言える。
レーシングエンジンではこのフライホイールを
極力小さくし、軽くすることにより、あの鋭いレスポンスが
生まれるわけだが、よくスタート時にエンジンストールをするシーンを
目にする事があるが、低回転を保つことは出来なくなるのだ。
と言う事で、ラシーンのクラッチについてご覧頂いた。
それでは、次にラシーンのフルタイム4WDの装置、
ビスカスカップリングをご覧頂く。

トランスファー(前後動力分配装置)
この写真の一番下側の黒い物体がビスカスカップリングと
呼ばれる、粘性トルク(ビスカストルク)式装置である。
ラシーンはフルタイム4WDと言う事で、常に4WDの状態ではあるのだが、
特に滑った時においてトルクをリヤタイヤ側に伝える装置である。

ビスカスカップリングの構造。
動力の流れだが、アウトプットシャフト(トランスファーシャフト)
よりインナープレートに動力が伝達され、
その後、シリコンオイルを介してアウタープレートに
動力を伝達する。アウタープレートはプレートケースに
連結されており、そのままインプットシャフト(プロペラシャフト)
へ動力を伝えるのだ。
この構造をご覧になられてお解りになるように、
ビスカスカップリングの構造はシリコンオイルを介して
動力を伝達しているということだ。
また、このビスカスカップリングの動体性能は
改めて解説すると致そう。
今日はコレまで~。
本日の名言
今日の一は、明日の二に勝る。
byベンジャミン・フランクリン
ということで、今日の一がなかなか出来ないものです。
さて皆様は明日何をされますかな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です