姫街道とPAO
日本にはいにしえより伝わる街道(旧街道)が多数存在する。
街道は狭小であることから現代の交通事情にそぐわないため
付け替えられることが多く、開発を逃れた恩恵により街道沿いには
古い面影を残す町並みが残されていることも少なくはない。
だからPAOで旅をするならば明治維新以降、国策として「国道」が制定された
いわゆる現在の国道を通るのではなく、古の街道を通ると非日常で面白い訳だ。
また街道にはそれぞれ名が残されており姫街道とは特に婦女子が通行する道の事である。
たとえばそのほかに男坂や女坂。『男坂は道のりは険しいが早く目的地に
到着するが、女坂は遠回りだがゆるやかな坂道でらくちん』
と云うように、昔は男女で通る道が異なっていたのだからこれは日本の風情だ。
そして自動車にも男女によってそのデザインや機能性が異なるのが伺える。
たとえば男クルマ(日産スカイライン)や、女クルマ(日産マーチ)など
いわば分けるコトが出来るのだから、それではPAOはどちらかといえば
『中性から女性より』の、という思想の基にデザインが行われたのであった。
※現状は約3キロに及ぶ江戸時代に整備された松並木が並ぶ。
松は旅人を楽しませ、夏は休息の木陰を与え、冬は積雪を防いだ。
街道が美観を呈したのは時の幕府がその保護に留意したからだといわれている。
PAOトラディショナル 右舷前方姿見
この度は静岡県湖西市にお住いのK様の元へお届けにあがられた
PAOトラディショナルをご覧頂く。
ノーマルルーフのアイボリー色のPAOは非常に数が少なく、
オリジナルカラーはとても希少価値があると言える。
外装の仕上げでは、ワイパーのシルバー仕上げを除いてオリジナルカラーを忠実に再現。
そしてパオ販売当時のフィルム写真で撮影が行われた。
Moto-Lita MK-3 フラットウッドステアリング
今回のは、そのスポーク部に丸穴ではなくスリットで加工がほどこされた
あまりお目にかかることのない、ウッドステアリングを装着。
内装のブルーと相まってとてもクールな印象がオサレである。
謹製ウェル帆布 60スタンダードレザー
落ち着いたブルー色で張替えが行われた60『ロクマル』デザインシート。
パイピングにはボデー色をあしらい、バランスの取れた仕上がりに。
ダッシュパネルの上下の同色での張替えも美しさに一役買っている。
PAO フロントフェース
バンバーやグリルの造形はPAOの大きな特徴である。
SWでは、製作時に一つずつ塗装を行い、また装い新たに
美しく見れるようラッカーフィニッシュが着いてくる。
純正カラーはこだわる所であるが、オーナーの好きなカラーにも変更は可能だ。
PAO テールエンド
フロントバンパーと同時にラッカーフィニッシュが行われたリヤバンパー。
そしてリアエプロン部の取り付けビスは、ステンレス製に交換されている。
テールランプ群のブリリアントフィニッシュと合わせてテールエンドは完成だ。
PAOちゃんとK様をガシャ!!
この度はK様、PAOトラディショナル納車誠におめでとうございます。
数少ないアイボリーのPAO、これから大切にお守りください。
そして、お土産までいただき本当に恐悦至極に存じます。
本日の名言
宗論はどちらが負けても釈迦の恥
お釈迦様はなくなる時に弟子の跡継ぎを指名しませんでした。
それは、どれが正しいということではないという仏教の考え方を示しており、
宗派同士の争いがあること自体が仏教の考えに背いているから
お釈迦様の恥ですよということであります。