スピードウェルがこだわる自動車(オーディオ)音響研究の巻!

どんもす~。ウェルです。
さて皆様、本日はSWがこだわる自動車の(オーディオ)音響に
こだわって話を進めて参ろう。
まず、音とは何ぞやそこから始まるのだが、
いわゆる空気の振動である。
この振動の波は周波数(一秒間の振幅)により
音が高いとか低いとか、耳で聞こえるのはご存知だろう。
今日はこの周波数が主役であるからきっちり理解してもらおう。
タイコを例に話を進めると、適度に革を張られている太鼓では
大きい太鼓は音が低い。逆に小さい太鼓は音が高い。
それは、先ほどの周波数によりそう聞こえるのである。
大きい太鼓は一秒間に革『膜』が30回上下したとする。
それが30Hzという周波数である。
小さい太鼓は一秒間に100回革『膜』が上下したとする。
それが100Hzという周波数である。
それぞれに同じ力でたたいても太鼓のおおきさにより
革『膜』の振動数がことなるゆえ、音の高低が変わるのだ。
それでは、今日も始まり、始まり~。
目下のところ、オーディオ技術で未だナマの音を
とうてい再現しえない。
しょせんは”らしさ”を出すにとどめる。
Aの楽器をそれらしく出すにとどめるか、
全体のハーモニーをえらぶか、
それを選択するのが教養だろう。

 
※昭和54年発行の”TANNOY”(ステレオサウンド)
五味康祐氏の”わがタンノイ・オートグラフ”から抜粋。

さて、お決まりの五味氏のお話から始まったが、
本日はPAOの純正リヤスピーカーをスピードウェルが製作した
16cm用サウンドフレームにパイオニアのスピーカーを装着し
車内の音響特性がテストされた。

スピードウェル製 PAO16cmスピーカー用サウンドフレーム
今回は前回のプロトタイプからはるかに性能をアップさせた
市販版でご覧頂く。

低域での共振を防ぐ為にFRP6プライに加え
サウンドベルトを上下に織り込んだ。
それはヴォーカル帯域以上に共振周波数を持ち上げ
引き締まった低音と透き通ったヴォーカル帯域の再生に
貢献するコトとなった。

サウンドベルトは前方から後方へとストレートに伸びる。
特にRが付いた部分の強度を上げ、さらには
共振周波数をヴォーカル帯域『300~600Hz』から
さらに上の帯域に押しやり、引き締まった音の再生が
可能となったと言える。

パイオニア製TS-F1610 スピーカーユニット。
このスピーカーの特長はツイーター(高音)とミッドレンジ(中低音)が
同軸上にあるにも関わらず、ツイーターから発せられる音が
上に跳ぶよう(角度は任意で調整が可能)に設計されているところだ。
音には指向性というものがあり、低音は緩慢に広がる特性があるが、
高音はストレートに飛ぶのである。

ツイーター部にはフィンが装着されている。
自動車の室内ではいつもスピーカーは足元側『下側』に
おいやられており、高音はきっちり伝わってこない。
そのため、少しでも高音を上へ持ち上げ
音場を整えようという発想が
このスピーカーには在ると言える。

サウンドフレームにF1610をセットした様子。
それでは、ココからはテストをご覧頂く。

これはオーディオ用のテスト用CDである。
色々な周波数の音やディープ音が収録されている。

PAOに特性マイクを装着。
リスニングポジションに設定して測定が開始される。
※このマイクはフラット特性を向上した特注品。

PCにセットし、室内のフラット特性とスピーカー特性を測定。
まずフラット特性とは何ぞやと申せば、
低音から高音までをおなじ音圧でながし、
共振する周波数を測定しフラットにしてゆくための特性と
いったら良いだろうか。
※低音から高音を同じ音圧で流す音のことをディープ音という。

まず1kHzの音で基準となる音圧を調整する。(40dB)
すべての周波数が40dBで整えばフラット特性が高いと言い、
簡単に言えばCDソースの原音に近い音が聴くことが可能というわけだ。
それでは、まずPAOのノーマルスピーカー、
TS-1610スピーカー、TS-1610スピーカー調整後と
3つをテストしてゆく。

ノーマルスピーカーのフラット特性。
図は右から左と音圧の上下、上から下へと周波数の上下である。
このテスト結果によると、60Hzと120Hzに室内の形状からなる
定在波が存在するコトが伺える。
さらに、中高音が大きくふくれており、これが
あの懐かしいレトロなサウンドの周波数だと読み取れる。
※定在波とは波長・周期(振動数または周波数)・振幅・速さ
(速度の絶対値)が同じで進行方向が互いに逆向きの2つの波が
重なり合うことによってできるもので、定在波の干渉により
一定の場所に音圧の高低が生まれる。


今回はスピーカーのセットにあたり、防振、制震処理などは
一切行わず、サウンドフレームによる素質を共に測定した。

サウンドフレーム+TS-F1610スピーカーの組み合わせ。
どうだ、低音はまとまった量感が出ている。
さらに中高音もある程度40dBあたりに近寄ってきたであろう。
これを、さらにスピードウェル的に簡単な調整を行うとこうなる。

ボディー(外パネル)との共振、フロントガラスの反射を除けば
ほぼ40dBに近づいたのである。
あとは制震を行ってあげれば、CDソースに収録されている
原音に近い再生を行えるという。

そして今日のその時。
※PCモニターにてデーターを写した様子。
63Hz以下の周波数<音>はドアを締めた時のであり無効。

300~500Hzとヴォーカル帯域の音が6dBほど減少しているが
センターユニットのイコライザーで高音と低音を調整すれば
サウンドフレーム+16cmスピーカーの取り付けだけで
十分に満足する音質(フラット特性)が得られるであろう。
と言う事で、この音は1月末にWTVにアップするゆえ
是非とも楽しみにして頂こう。
今日はコレまで~。
本日の名言
ひとりで見る夢は夢でしかない。
しかし、誰かと見る夢は現実だ。

byオノ・ヨーコ
上手いこと言いますね~。さすが、言葉でさえ芸術家であります。
いろんなものことに応用して考えても楽しい名言であると思います。

スピードウェルがこだわる自動車(オーディオ)音響研究の巻!” への2件のコメント

  1. すんごいモノが出来上がりました。
    それは、アナログとデジタルの結晶ともいえます。数値も大切ですが、人の感覚も大切で、まさに結晶と言えます。

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