兵庫県神戸市のE様 PAOトラディショナル納車おめでとうございます

20121215a

PAOのグリル

グリルとは、炙り焼き のgrillingから転じてその調理器具をグリルと指すようになった。

だから網のような物を見ると、人は自然にグリルと言いたくなるわけだ。

そもそも、自動車のグリルも元始は炙り焼きから発展した言葉であって、

PAOのグリルでは炙り焼きが出来る形状であるからグリルと

そう呼ぶことにだれも異論はないだろう。

しかし、ちかごろの日本の新型車なんぞはそのようなアミアミした

形状のモノがラジエターの有ろう位置に備わっていないのだから、

グリルのある風景は日常あまりお目にかかることは出来なくなった。

そこで、あたしの持論を展開するが、自動車とは欧州発祥の文化である。

その欧州の車たちは、いにしえよりラジエターの前にグリルと呼ばれる形状がデザインされ、

今もなほ、新型車に置いてもそれらは正しく継承されている。

対する日本の文化ではだんじり(山車)という車がある。

あたしの生息する界隈にはそのだんじりがあるわけだが、

だんじりにも古くから形状(型)が事細かく決められており

それらが決まった位置に着いて、初めてだんじりの型を成している、と言えるのだ。

だから自動車という乗り物はグリルが着いて初めて自動車と呼べる。

といふ感覚を欧州人はDNAレベルで持っているのではなかろうか。

もしそうであれば、アミアミのグリルの無い車は※いわゆる自動車ではなくなるのだから

かろうじてグリル(車)と認めたい場合は、JAFのグリルバッジなど

装着が可か否か、というところで判断基準を設けたらよいだろう。

※いわゆる自動車
乗って楽しい。優越感のある。価値のある。大切にしたい。下駄でない。旅行が似合う。思い出が出来る。何故か走りたくなる。恋人と乗りたい。一ヶ月に一度ワックスをかけたい。屋根付き保管がしたくなる。みんなが興味の目で見てくれる車。

しかしPAOの本当のところは、いわゆる自動車を目指したわけではなく、

開発当時のキーワードにある冒険、サファリ感を演出するために

そのグリルで肉など調理しようとした気分、というのが正解である。

20121218a

PAOトラディショナル 前方正面姿見

今回は兵庫県神戸市にお住いのE様の元へお届けに上がられた

PAOトラディショナルをご覧頂く事にする。

現在ではとても珍しいアイボリーのノーマルルーフであるが、

その希少性により手放される方が少なく、とても大切にされているモデルである。

20121218b

ナルディクラシックウッドが鎮座した

ダッシュ上下の張替えには紺色のレザーをあつらえ

オーナーの独自な感性を感じるコトが出来る。

シートが少しかすかに映っているが、これが赤色であり

ダッシュとカラーをはずした感覚がとても印象的だ。

20121218c

謹製ウェル帆布 60スタンダードレザー

赤色のレザーは一見奇抜なようなイメージではあるが、

1960年代の大英帝国では貴族階級の方達がお乗りになられるクルマの仕様は

このようなカラーであったのだから、とても上品で崇高な色だと思われる。

20121218d

PAOトラディショナル 左舷前方姿見

バンパーやグリルホイール、ワイパーなどの外装パーツの一切は

純正に準ずる仕様でラッカーフィニッシュが施され製作されたPAO。

この度はE様、PAOトラディショナル納車、誠におめでとうございます。

少し暗くて納車時の記念撮影は出来ませんでしたが、

次回の無料点検の際にはよろしくお願いします。

今日はコレマデ。

本日の名言

私たちの生き方には二通りしかない。

奇跡など全く起こらないかのように生きるか、

すべてが奇跡であるかのように生きるかである。

byアインシュタイン

そうですわなぁ。最初の考えのかたは常にネガティブな生き方をしている人。

後のは常にポジティブに生きている人でありましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です