神奈川県川崎市のT様 ラシーントラベラー納車おめでとうございます

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銀杏様

ぎんなんさまではない。いちょうようである。

そもそも銀杏様とは、社寺建築の用語であり切妻屋根の

頂点の合わさったところに装飾する銀杏葉の形をした化粧意匠の事をさす訳だが、

今回はそのラシーンのカラーと銀杏のカラーが

それはとても美しく見事に合わさった様として表現した。

しかしラシーンのイエローは銀杏葉のカラーとやわらかさ、トーンもそっくりである。

今回撮影を行ったのは横浜スタジアム前から日本大通り付近の銀杏通りであるが

廻りを見渡せば総勢30人くらいはいただろうか、美しい銀杏を紙に写しとどめようと

絵描き連が肩を連ねて筆を手に一生懸命座り込んでいたのだから

綺麗な黄色い銀杏葉は人の心を奪う、まっこと美しき色に間違いはない。

(その美しい銀杏の写真は本編の最後でご紹介する)

そして、あたしはこの銀杏に遭遇して以来、実にラシーンのイエローは

秋の銀杏葉の黄色から配色されたのではないかと推測している。

もしそうだとすれば、これは15年目の真相が明らかとなり、

ラシーンが他車よりもすっぱ抜けて素晴らしい哲学を見つけた事になる。

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ラシーントラベラー 左舷前方姿見 (赤レンガ倉庫前)

本日は神奈川県川崎市にお住いのT様の元にお届けに上がられた

ラシーントラベラー(YellowPaint)をご紹介致そう。

今回のラシーントラベラーではあるが、外装は純正を彷彿とさせるペイントが施されている。

というのは、イエロー色のラシーンはどうしても退色があるから

ホワイトの車両を全面塗装を行い、イエローのラシーンに仕立てた訳である。

そしてバンパーからホイールキャップ、ルーフレールから背面タイヤのステーなどの

それぞれにもすべて純正色でラッカーフィニッシュが行われ美しくなった。

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ラシーントラベラー 側方姿見

ご覧の通り、純正を求めたカラーがココに在る。

今回はそのまさに15年前に新車として出た当初のカラーを復刻再現しているから

本当にイエローがこんなに美しい銀杏色だったのかとうっとりしてしまう。

まあ銀杏色なのかはそれは定かではないのだから

これはあたしの思い込みであるということにしておこう。

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謹製ウェル帆布 50スタンダードレザー

レザーシートの張替えやパネルのラッカーフィニッシュなどにより

薄橙色で統一された室内。

オーナーのセンスは素晴らしく単色でオサレに魅せている。

ココで面白いのがイエローの車体は前期モデルであり

フロアーカーペットがグレイであるのに対し、

こちらのモデルは後期をベースとして製作が行われたのだから

フロアーカーペットはベージュなのである。

とてもやわらかな印象に見えるには少なからず影響を与えているだろう。

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ラシーントラベラー 銀杏と後方姿見

タイヤカバーは内装と同色で製作が行われ、内外のトータルでのバランスは図られた。

自動車のなかでこんなにやわらかく美しいイエローは他にあるだろうか。

またあったとしても、こんなにイエローが似合うクルマは

ラシーンだけであるというのはとても狭い話になってしまうのだが

実に美しい色であり似合っているのには自他共に認めるところだろう。

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ラシーンちゃんとT様をガシャ!!

この度はT様、長らく納車お待たせいたしましたが

晴れて納車まことにおめでとうございます。

また、お土産まで頂き恐悦至極に存じます。

これからラシーンに乗ってたくさん思い出をおつくり頂ければ幸いです。

今日はコレマデ。

という訳であるが、今回は納車前日に横浜の駐車場に一泊することになったわけで

中華街なんぞ周遊してきたのだから、全国の皆様にその少しをご覧頂く。

その前に、ラシーンは開発時のキーワードに旅行カバンとか、

スローとか日本だとか色々存在し、今回はそのスローという所で

せっかく写真をとるのだからデジタルカメラでなく、フイルムカメラで

ゆっくり写真を撮るという、全体的にラシーンな気分で楽しませて頂いた。

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横濱中華街

老若男女問わず、学生からお年寄りまでたくさんの方々が

肉まんやごま団子をほうばる姿はあちらこちらで見かけた。

とてもおなかの空く街である。

しかし、フイルムカメラの発色はとても懐かしくて綺麗で

デジタルカメラとフイルムカメラはやはり別物だな。

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横濱中華街の老維新というお店

フイルムカメラは光の記憶である。

心の中で想像した時に脳裏によみがえる色にとても良く似ているからあたしは好きだ。

これがデジタルで撮影したならば、全体的にかっちりと写るのであるから

それは光の記憶ではなく、記録としてあたしは認識するわけだ。

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丸焼き

横濱中華街のこういう演出もとても素敵である。

いささか生々しくもあるが、あたしが感動したのはそのガラスが

反射しやすく、生々しさが半減している事だ。

その代りどんぐりのようなあたしがガラスに移りこんでいるのが面白い。

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栗を売る方をスナップ

とかくに横浜中華街では至る所で人民国の方が天津甘栗を奨めてくれる。

かたことの日本語で、「いいからおひとつ食べてみて」と優しく誘われるのだ。

そして綺麗に皮が剥かれた栗をシュッと手渡されてしまう。

何がいいのか分からんが食べようものなら、あとで買わんなどと戯けば

武士道精神に反するゆえ、必ず買う破目になってしまうのだから注意が必要だ。

などと喚起を促すあたしはその流言にはまった口であり、

ちゃんと1575円支払って潔く栗を頂戴した。

しかし、どうだろうこれが実に美味しいのにはびっクリである。

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銀杏様

こちらはぎんなんさまである。

大阪にも御堂筋という銀杏ストリートが存在するわけだが、

こんなに大きくてのびのびした銀杏に遭遇したことはない。

ということで、スローなフイルムカメラの写りは如何だろうか。

何につけてもデジタル時代ではあるが、振り返ってみると

アナログの良さにはただただ脱帽である。

そしてフイルムは写真屋さんに出して現像してもらうのだから

現像される時間でさえスローであるからとても楽しませてくれるものだ。

今日はコレマデ。

本日の名言

スローがかっこいい。

byラシーンデザイナー 平林俊一

まさにラシーンの哲学の時代に突入したかのように思うのは

あたしだけだろうか。今の時代、社会全体がせっかちになっているのだから

こういう言葉が流行ればもっと人間らしい豊かな生活が送れるのではなかろうか。

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