旧き佳く
昨今の茶の間をざわつかせている、児童虐待のニュース。
5歳の子がどれだけ追いつめられてなくなってしまったの
だろうか。わたしには計り知れないわけであるが、毎日が
胸が押しつぶされそうで、いろいろと考えてみた訳である。
そもそも、虐待をした親『人間』が悪いのは当然であるが、
そういう人間を生んだ、今の日本社会が根本的に悪いので
あると思う。児童相談所の対応が悪かっただと、矛先は行
政にむけられているが、行政を責めても虐待をする人間は
減らない訳であるから、根本的な解決には至らない。やは
り、ここは、あらためてそういった人間が育たないように
、教育が重要であると思う。それと同時に、もう一つ考え
られることは、便利やゆたか、といったキーワードである。
便利さ故に、ゆたかさ故に、人と人のつながりが希薄にな
っているのには間違いはなく、犯罪も生まれやすい。たと
えば、貧しければ必然的に大家族で生活をせざるを得ない
わけで、孤立することはほとんどない。不便だからこそ、
人の手を借りて、そこでコミュニケーションが取れてしま
う訳である。今あるゆたかさは、物質的であって、本当に
必要なのは、心のゆたかさなのである。世界一幸せな国、
ブータン王国では、すでに幸せという単語さえないという
のだから、驚きであるが、これからは日本は物質的な豊で
なく、心の豊かさを目指して歩まなくてはならないだろう。